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「メガネが死んだ」愛用品を弔う物語と思いきや? 予想外の展開に泣ける【作者インタビュー】

マグミクス / 2023年2月22日 16時10分

「メガネが死んだ」愛用品を弔う物語と思いきや? 予想外の展開に泣ける【作者インタビュー】

■思っていたのと違う「メガネ」の物語に涙する読者続出

「メガネが死んだ」……長年の生活に耐え、鼻あてがなくなってしまった眼鏡は店で見てもらっても修繕できないと言われ、ついに終わりを迎えることになりました。最後にきれいな景色を見せてあげることにした男性は、眼鏡を持っていろいろな場所をめぐります。そのなかで男性が思っていたことは……。

 枝田さん(@edayorieda)による創作マンガ『長年連れ添ったメガネが死んだマンガです』がTwitterで公開されました。愛用していた眼鏡が壊れた話、そう思って読み進めると、中盤から思いがけない展開へ。物語は大きく意味が変わります。

 読者からは「素敵」「泣いた」「良すぎる」「軽い話だと思ってたら違った」「そういうことか」「一気に意味が変わっていくのに惹き込まれた」「鳥肌が立った」などの声があがり、Twitter投稿は1.5万リツイート、6.1万いいねの反響が集まっています。

 作者の枝田さんに、お話を聞きました。

ーー枝田さんがマンガを描き始めたきっかけを教えて下さい。

 子供の頃から絵を描くのが好きで、その後順当にオタクになったので、オタクのたしなみのような感じでイラストやマンガを描いてました。が、社会人になって以降、特にここ数年は仕事に忙殺されて虚無期間が続いていて、ちょっとしたラクガキすらなかなかする気力がない……みたいな状態になっていました。

 長らく「描くタイプのオタク」として生きていたのに、そういうことができなくなるとまあもう、本当に、虚無で……。虚無になるとさらに何もできなくなって、何もできない自分にさらに虚無を感じてしまい、虚無のスパイラルみたいになっていて……。昔ほどアニメやマンガを積極的に見ることもできなくなってきていたし、私はもうこのまま、カスカスになって意思なく働き、過労死するのかも? と思っていたのですが……。

 マンガ誌の即売会にサークルとして出ることにすれば「マンガを描かざるを得ない」状況になるから、ということで、2022年に友人の誘いでコミティアに出ることにして、そこから創作マンガを描き始めました。

ーー『長年連れ添ったメガネが死んだマンガです』のお話はどのように生まれたのでしょうか?

 2022年11月のコミティアに出るのに、何を描こうかなあと考えていた頃、家で使っている、何年前に買ったのかももうよく分からない眼鏡の鼻あてが突然取れてしまって。悲嘆に暮れ、眼鏡の弔いをするか……と考えたことから思いついたものです。冒頭の店員のコメントは、眼鏡店で私が実際に言われたことそのままです。

 ただ、私の場合は取れた鼻あてをなくしていなかったので、その後自力で直せました(鼻あてのパーツが台座から外れただけだったみたいなので、試行錯誤しながら一定の角度でねじ込んだら元に戻りました)。今もかけています。

弔いとして眼鏡に景色を見せることに(枝田さん提供)

ーー途中で「メガネ」と「眼鏡」の使い分けに気付くと物語の意味が大きく変わりました。物語の展開で工夫なさった点、心がけた点などを教えて下さい。

 メガネがどういうまなざしで主人公を見ていたかは主人公しか知りえないことなので、小さいコマも含めて、第三者(読んでいる人)には眼鏡の向こうのメガネの瞳は絶対見せないぞ、というところです。

ーー作品に対する反応で、特に印象に残った読者の声があれば教えて下さい。

「全メガネ民が泣いた」というふうにまとめられているのを見かけ、そのフレーズはかなり印象に残っているのですが、少なくとも私は泣いていないので、それはちょっと言い過ぎかも? と思いました。

ーー今後の創作活動について教えて下さい。

 ひと言ふた言ではなかなか形容しづらいような、人のいろいろな感情を描けたらいいなと思っています。大変ありがたいことに、コミティアのときに描いたマンガをきっかけに、商業での作品発表の場も少しずついただいております。せっかく虚無から抜け出した人生なので、今後もできる限り生き生きと頑張りたいです。

(マグミクス編集部)

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