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究極の「ニワカ戦法」? ジャンプ名作マンガ「人気の編」だけ読んで楽しめるのか?

マグミクス / 2023年3月5日 12時10分

究極の「ニワカ戦法」? ジャンプ名作マンガ「人気の編」だけ読んで楽しめるのか?

■3つの人気作の人気「編」だけを読む?

 往年の人気作のラストスパートや、新たな話題作の登場で日々大きく盛り上がるマンガ界ですが、時間がない人にとっては全て読むというのは至難の業です。特に長年続いている有名作品は、巻数も多く簡単には読み始められない……と思う人もいるでしょう。

 そんな方たちに向けて、今回はジャンプの人気マンガのなかから、特に人気の高いエピソードだけを読んでも、話の内容についていけるか、作品を語れる「ニワカ通」になれるのか、3つの作品で実際に検証してみます。

●『ONE PIECE』アラバスタ編

 まずは大人気の『ONE PIECE』から、人気が高い「アラバスタ編」を試してみます。「アラバスタ編」の概要は、アラバスタ王国転覆を図る王下七武海クロコダイルが率いる秘密結社「バロックワークス」と、ルフィたち麦わらの一味が死闘を繰り広げるエピソードで、名ゼリフ、名シーンが多くファンの間では特に人気を集めています。

 筆者の『ONE PIECE』知識は、まさにニワカ程度。日曜夜のアニメを幼い頃に見ていた世代ではありますが、フランキーやブルックなどが仲間に加わった経緯などは全く知らず、アラバスタ編で重要なポジションにあるビビの存在もよくわかっていない……。そんな状態で、「アラバスタ編」から読み始めて、実験してみます。

どこからが「アラバスタ編」かは、紹介サイトなどでも意見が分かれるところですが、今回は単行本で12巻~23巻を読んでみました。12巻から読み始めたところで、まず安心したポイントは麦わらの一味が、「懐かしのメンバー」しかいなかったことです。ルフィに始まり、ゾロ、サンジ、ナミ、ウソップ……『ONE PIECE』初心者でも名前の分かるお馴染みのメンバーです。

12巻は「偉大なる航路(グランドライン)」に突入し、巨大な鯨とのドタバタ劇から始まり、わかりやすく「新たなシリーズに入りますよ」といった空気感から始まっているのも、非常に読みやすいポイントでした。さっそく結論を出すと、特に難しい箇所もなく 「アラバスタ編」から読み始めることは可能です。

ただ、「アラバスタ編」はアラバスタ王国に上陸する18巻からとする見方もありますが、こちらの読み方は重要キャラであるビビがいきなり登場することになるため、状況を把握するのが難しくなるでしょう。時間がある方は13巻から読み始めるのをオススメします。

●『HUNTER×HUNTER』キメラ=アント編

 続いては熱狂的支持の多い『HUNTER×HUNTER』から、容赦のない展開、伏線回収・構成が秀逸だと人気の高い「キメラアント編」を試してみます。簡単に説明すると、巨大な人食い蟻「キメラ=アント」が出現し、異常なまでに増殖し、知能、戦闘力が発達していくキメラアントを駆除するため、主人公・ゴンたちが奮闘するエピソードです。

 筆者の『HUNTER×HUNTER』知識は、『ONE PIECE』を下回りほぼゼロに等しい状態。主人公・ゴンに関しても顔と名前は知っているくらいの人間が、「キメラ=アント編」から読み始めてみます。「キメラ=アント編」は長編で、単行本では18巻~30巻の合計13巻にあたります。18巻から読み始めると、ゴンが全く知らない人(「グリードアイランド編」のラスボス・ゲンスルー)とバトル中らしく、いきなり「???」となりました。

 それでも読み進めて分かるのは、18巻は前のエピソードの最終章が大部分を占めていることです。「キメラ=アント編」が始まるのは最後の数ページで、キメラアント編だけに用がある方は、浜辺に蟻の腕が打ち上げられるシーンを探し出しましょう。

 こちらもさっそく結論から出すと、「キメラ=アント編」だけ読んである程度楽しむことは、「可能」です。ただし『HUNTER×HUNTER』の事前の知識量によって、どれだけ楽しめるかが変わってきます。話の内容にはついていけますが、筆者の場合、各キャラを全然知らないため、例え誰かが敵に捕まっても何の感情も湧かず、やはり彼らがどれほど重要キャラなのかは知っておくべきだと痛感しました。

※ここから先の記事は『呪術廻戦』の未アニメ化の内容を含みます。

■さすがに難しい作品もある?

いきなり「山王戦」から見ることになるが、初心者にも好評の『THE FIRST SLAM DUNK』ポスタービジュアル (C)I.T.PLANNING,INC. (C)2022 SLAM DUNK Film Partners

●『呪術廻戦』渋谷事変編

 最後は近年の人気マンガでも検証してみます。2023年のTVアニメの第2期スタートでも話題の『呪術廻戦』から、作品自体のその後の展開に大きな影響を及ぼしている「渋谷事変編」です。

 筆者の『呪術廻戦』歴ですが、前2作と違い、ある時期にひと通り読んでいる状態です。しかし一気読みしていたため、各キャラの知識はあっても細かなエピソードや伏線などはすっかり忘れていました。読み直しとして、「渋谷事変編」だけを読んでみます。該当するのは10巻から16巻の合計7巻です。

 結論から申し上げると、『呪術廻戦』においてはいきなり「渋谷事変編」から読むのは「無理」だと思います。一度読んだにもかかわらず、10巻からスタートしたところで、早くも暗雲が立ち込めました。

 読み始めて気づいたのですが、「渋谷事変編」は、渋谷を舞台に敵側が最強キャラ・五条悟を封印しようと奮闘するエピソードですが……とにかく登場人物が多いのが特徴で、知識ゼロ状態で読み始めると、どれが重要キャラでモブキャラか区別がつかない事態になりそうです。完全未読で読み始めると、「渋谷にパンダ?しかも喋る?何で??」となるでしょう。

 それだけでなく、そもそも『呪術廻戦』は能力や技が複雑なのが作品の特徴で魅力でもあるため、「領域展開」など難しい用語が多く、それらの説明をすっ飛ばされるので、部分読みはかなりの難易度です。諦めて、やはり第1巻から楽しむことをオススメします。

 今回は人気エピソードだけを読んで検証してみましたが、当然ながら読んでいて共通して感じたのは、やはり「100%は楽しめていないこと」です。モヤモヤしたまま読み進めることとなります。

 ただ、22年末から大ヒットしている『THE FIRST SLAM DUNK』は、いきなり原作『SLAM DUNK』終盤の「山王戦」から見ることになる映画ですが、それでも「全員知らないキャラなのに楽しめた」「これきっかけでずっと手を出せていなかった原作マンガを読んだ」というレビューなども見かけるなど、初心者にも好評です。どんなマンガでも、なるべく1巻から読むことをオススメしますが、「人気の編」から読んでもある程度は楽しめますし、最終的には全部読みたくなることでしょう。

(椎名治仁)

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