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『ドラゴンボール』ブロリー初登場から30年 リブートでは「キャラ変」に賛否も、根強い最強説

マグミクス / 2023年3月6日 6時10分

『ドラゴンボール』ブロリー初登場から30年 リブートでは「キャラ変」に賛否も、根強い最強説

■アニメオリジナルだからこそ強さに限界のなかったブロリー

 本日3月6日は1993年に春休みの東映アニメフェア『鳥山明・ザ・ワールドII』内で劇場用映画『ドラゴンボールZ 燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦』が公開された日。今年で30年目になります。この劇場版では映画オリジナルキャラとして人気の高い敵役・ブロリーが初登場しました。

『ドラゴンボール』シリーズの劇場用映画第11弾にあたる本作は、孫悟飯が超サイヤ人になっていることからセルゲーム直前の時系列とする文献もあります。しかし、設定などに矛盾があることからあくまでも映画ワールドであり、本来の時間軸とは別と考えたほうがいいでしょう。

 この作品で登場する敵役のブロリーは前述のように劇場版用に生み出されたアニメオリジナルキャラです。そのため、原作やそれをもとに製作されたTVアニメ版には登場していません。しかし、その知名度はアニメオリジナルキャラのなかでも高く、マイナーな原作キャラよりも一般的な知名度があるキャラでした。

 その理由は圧倒的な強さにつきます。まず「伝説の超サイヤ人」という設定は、その響きからも強さを感じさせるものがありました。さらに初登場となった本作では孫悟空やベジータ、さらにトランクス、悟飯、ピッコロと同時に戦うという実力者ぶりを見せつけます。

 劇場版の敵キャラは複数人登場して悟空たちと戦うのが普通ですが、ブロリーはそうではありません。あくまでもひとりで悟空たちと戦っていました。しかも悟空たちにない特殊な能力を持っているとか、姑息な手段を使うわけでもなく、あくまでも自分の持った実力だけで圧倒しているのです。

 そうした純粋な強さが人気の秘密かもしれません。劇中シーンを振り返ると、あのベジータを戦う前から戦意喪失させ、悟空には「手加減しろ」とまで言わせます。これまでの敵キャラのなかで、力押しだけでここまでの絶望的な強さを見せつけた敵はあまり例がありません。

 このブロリー、映画オリジナルキャラとしては異例なことに『Z』時代の劇場版に3度も登場しました。これは他に例がなく、後述しますが『ドラゴンボール超』になってからもリブートされて新たなキャラとして作品世界に組み込まれます。

 ブロリーの強さに関して、脚本を担当した小山高生さんは後述のように発言していました。「ドラゴンボール最強の存在」「正攻法では絶対に勝てない相手」「悟空ひとりでは絶対勝てない」……などです。

 そのうえで、次の映画での敵を考える際にブロリーよりも強い敵が考えられず、結果的に3度も登場させることになったそうです。こういった発言があったことから、ファンの間でドラゴンボール最強キャラ談議になると必ずブロリーの名前が挙がりました。特にこの傾向は原作マンガとアニメとの関係をあまり気にしない海外では盛んなようで、同時にブロリーの知名度と人気の秘密となっているようです。

■新形態も追加されて最強伝説は止まらないブロリー

『ドラゴンボール超 ブロリー』DVD(東映株式会社)  (C)バードスタジオ/集英社 (C)「2018ドラゴンボール超」製作委員会

 ブロリーの人気は当時から高いものがありましたが、TVアニメとして休眠していた期間に発売されたゲーム版からの設定により、さらに大きなものになっていったところがあります。

 映画キャラという理由からか、本来のストーリーに組み込まれることは少なかったブロリー。そのため、ゲームでは隠しボスといった扱いにされることも多く、その強さは最強クラスであることがほとんどでした。アニメオリジナルキャラならではの扱いが、ブロリーの最強伝説を後押ししている感じです。

 さらにゲームではIF展開が多いことから、人気の高かったブロリーは本来のアニメでは見られなかった形態へと変身していました。超サイヤ人2、超サイヤ人3、超サイヤ人4、さらに黄金の大猿状態まで登場しています。

 サイヤ人のなかでの扱いは悟空、ベジータに続く3番目のポジションになっていると考えられるでしょう。本来なら一度は劇中最強になった悟飯がこのポジションにいてもおかしくないのですが、修行をサボって弱体化したという設定からブロリーに取って代わられた形になっています。

 こういったブロリー人気に後押しされた形で、2018年に劇場用映画『ドラゴンボール超 ブロリー』で、4度目の敵役として登場しました。

 この劇場版はTVアニメ版『ドラゴンボール超』の続編となっていて、ほかの映画作品とは違ってドラゴンボールの正史となっています。これは映画オリジナルキャラでありながら人気の高いブロリーと、同じく悟空とベジータがフュージョンしたゴジータを正史に組み込もうという試みでした。

 そのため、ここで登場するブロリーは原作者である鳥山明先生自らがリブートしたキャラになっており、過去の劇場版に登場したブロリーとは明確な別人という扱いになっています。

 このため、ファンの間では賛否が分かれることになりました。赤ん坊の時からその強さをベジータ王に疎まれ、惑星ベジータを父パラガスと共に追い出されるといった基本設定はそれほど変わりませんが、その性格は過去の作品とは大きく異なっていたからです。

 過去作のブロリーは自らを悪魔と呼ぶほどの無法者でしたが、新作では一転してやさしい心を持っていました。しかし、戦いになると自我を失って暴走するという形になっています。

 そういったことから、過去作の悪魔のようなブロリーを好きだったファンには新作のブロリーは別人にしか見えないのでしょう。もっとも悟空とベジータがふたりがかりで戦っても勝てないという最強ぶりは健在で、こと強さにおいては相変わらずの無双ぶりを新作の劇なかでも見せていました。

 ゲームなどでは昨今の流行からか別世界で活躍していたキャラが出ることが多く、悟空やベジータなどが同時にふたりいることも少なくありません。これに倣ってブロリーも旧作と新作のバージョン違いが登場することもあり、リブートされても旧作のブロリーの活躍は終わることはないでしょう。今後、ひょっとしたらさらなる進化形態も登場するかもしれません。

(加々美利治)

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