「リメイクしてほしい」名作ゲーム3選 大人の事情で難しい?
マグミクス / 2023年3月9日 20時20分
■映画タイアップが仇に!? 『コナミワイワイワールド』
『ファイナルファンタジーVII リメイク』や、先日発売された『星のカービィ Wii デラックス』など、今ゲーム業界では過去の名作をリメイクする動きが盛んに行われています。スクウェア・エニックスでは、昨年スーパーファミコンの名作RPG『ライブアライブ』のリメイクを手がけたチームが、リメイク、リマスターして欲しいゲームのアンケートを取るなど、この動きは今後も加速していきそうです。
しかし、さまざまな理由で、望まれながらこれまでリメイクされてこなかった作品もあります。名作でありながらリメイクされていない懐かしのタイトルを紹介します。
まずは、ファミコン時代のコナミの名作『コナミワイワイワールド』。ゲームメーカーのキャラクターを集めたタイトルというと、まず思い浮かぶのは「大乱闘スマッシュブラザーズ」シリーズだと思いますが、これは「スマブラ」が登場するよりも遥か前に発売されたコナミのキャラクターが総出演するアクションゲームです。『がんばれゴエモン! からくり道中』や『悪魔城ドラキュラ』といったコナミの各作品をモチーフにしたステージ、さらにはビックバイパーやツインビーを操作するシューティングモードもあったりと、お祭り的で楽しい作品でした。
しかし、その出演キャラクターの中に、『グーニーズ』のマイキーや『キングコング2 怒りのメガトンパンチ』のコングなど、映画タイアップ作品のキャラクターが使われているため、権利関係が複雑であり、リメイクが難しくなっていると考えられます。
とはいえ、マイキーを『バイオミラクル ぼくってウパ』のウパに、コングを『けっきょく南極大冒険』などに登場するペン太に差し替え、iモードなどの携帯電話アプリへ移植されたことはあるため、望みはあるかもしれません。
■完全版を見てみたい!
巨大なギアで戦うバトルに、当時ワクワクが止まらなかった。画像は『ゼノギアス』 (C)1998 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
リメイクと作品と言えば、旧スクウェア(現スクウェア・エニックス)のRPGが多く、そして人気があります。その中のひとつ、PlayStationで発売された『ゼノギアス』も望む声が多いながら、リメイクがされていない作品ではないでしょうか。
『ゼノギアス』は作りこまれた世界観、ギアと呼ばれる巨大ロボに搭乗してのバトル、緻密かつ壮大なストーリーと非常に評価の高い一方、2枚組で発売されたディスク2以降はイベントシーンが静止画にテキストになるなど、省略、簡素化された印象も受けます。今の技術でフルリメイクした完全版を遊んでみたい、というファンも多いでしょう。
ただし、ゼノギアスの生みの親といわれるゲームクリエイター高橋哲哉氏は、現在、任天堂傘下のモノリスソフトの代表であり、「ゼノ」を冠する「ゼノブレイド」シリーズも任天堂から発売されています。
メインのクリエイターが不在であるということで『ゼノブレイド』のリメイクは難しい状況になっていそうです。
●ふたつとない独創性の高いレースゲーム 『カービィのエアライド』
最後はニンテンドーゲームキューブで発売されたレースゲーム『カービィのエアライド』。「星のカービィ」シリーズと言えば思い浮かべるのはアクションゲームですが、これはレースゲーム。しかも、ふたつとないユニークなレースゲームでした。
ブレーキで減速するとともに力をため、コーナーなどを曲がったところで解放しスピードアップする独特の操作は爽快感に溢れていました。また、「シティトライアル」モードでは、ひとつの街の中を最大4人が自由なルートで縦横無尽に走ってパワーアップアイテムを集め、最後のレースに挑むという、今から考えても新しく、面白いレースゲームの在り方を提案していました。
今リメイクされれば、オンライン対戦ができるでしょうし、ニンテンドースイッチを持ち寄ってのプレイも子供が喜びそうです。シティトライアルに新しいマップが追加されたら言うことはありません。
しかしこれも、望まれながらリメイクされていない作品です。カービィの生みの親であり、『カービィのエアライド』を手がけた桜井政博氏は、開発会社であるハル研究所から独立していることが影響しているかもしれません。もっとも、桜井氏は引き続き「大乱闘スマッシュブラザーズ」シリーズなど任天堂の仕事を受けていることから、可能性はありそうです。
どのゲームにも難しい事情はありそうではありますが、ファンとしてはぜひ新しく蘇った名作を遊んでみたいものです。「このゲームのリメイクが遊びたい!」という大きな声があれば、メーカーも動いてくれるかもしれません。
(田下広夢)
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