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野球マンガ主人公だけで日本代表を作ったら? 選手はもちろん監督・スカウトまで最強布陣!

マグミクス / 2023年3月14日 12時20分

野球マンガ主人公だけで日本代表を作ったら? 選手はもちろん監督・スカウトまで最強布陣!

■先発ピッチャーは層が厚い 相手に応じて起用法を変えられる?

 現在のところ唯一のMLB(メジャーリーグベースボール)の選手が出場可能な野球の国際大会、WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)が開幕し、MLBシーズンMVPの大谷翔平選手、MLBで最多勝1回、最多奪三振1回を獲得しているダルビッシュ有選手、史上初の日本代表選出となった日系人メジャーリーガー、ラーズ・ヌートバー選手など、「過去最強」と言われるメンバーを揃えた日本代表に注目が集まっています。
 2023年3月12時点で、日本代表は一次ラウンドの4試合を全勝し、圧倒的な強さを見せつけています。

 ところで、日本において野球は人気競技であり、これまで数多くの野球マンガが発表されています。それらの主人公は「ピッチャー」にポジションが偏っているイメージがありますが、 はたして、マンガの主人公だけで野球チームを組むことは可能なのでしょうか? マンガ主人公による仮想「日本代表」を考えてみます。

 まず、ピッチャーは野球における花型ポジションであり、特に先発投手が主人公のマンガは非常に多いです。

・星飛雄馬(ほし・ひゅうま 『巨人の星』『新・巨人の星』)

 言わずと知れた古典的名作の主人公・星飛雄馬は、さまざまな決め球を生み出した選手です。『巨人の星』では打ち気の無い打者のバットに狙って当てて凡打を量産する「大リーグボール1号」、ボールが消える「大リーグボール2号」、ボールがバットを避けて通る「大リーグボール3号」を、続編の『新・巨人の星』ではボールが3つに見える「蜃気楼の魔球」を操ります。初見の打者にとっては恐怖でしょう。

・番場蛮(ばんば・ばん 『侍ジャイアンツ』)

『巨人の星』と同じ梶原一騎原作の野球マンガで活躍した番場蛮は、「ハイジャンプ魔球」「大回転魔球」「分身魔球」など、さらに常識外の魔球を操ります。原作では分身魔球の投げすぎで試合中に憤死しており、激戦のなかで事故にならないかが心配です。

・宇野球一(うの・きゅういち 『アストロ球団』)

『アストロ球団』は野球マンガと言うよりバトルマンガですが、主人公の宇野球一は球速0.25秒(約190km/h)を投げる人間離れした膂力を持ちます。出場したら競技が野球からバトルに変わってしまわないかと、一抹の不安が残りますが強力な戦力なのは間違いないでしょう。

・中西球道(なかにし・きゅうどう 『球道くん』)
・藤村甲子園(ふじむら・こうしえん 『男どアホウ甲子園』)
・真田一球(さなだ・いっきゅう 『一球さん』)

 3作ともに数々の野球マンガを残した水島新司先生の作品です。中西球道は最速160km/h後半の速球を投げる右投げの剛腕投手。バッティングにも優れ、高校時代はエースで4番、『ドカベン ドリームトーナメント編』登場時も先発登板しながら4番を打っています。

 藤村甲子園は左の剛腕投手。左腕から160km/hを超える速球を投げます。『男どアホウ甲子園』作中では165km/hの速球を投げたことで致命的な怪我をして引退していますが、『ドカベン ドリームトーナメント編』での再登場時は元気に先発して160km/h台を連発しています。

 真田一球はピッチャーですが、俊足でバッティングセンスにも優れ、たびたび野手としても出場。『ドカベン スーパースターズ編』で再登場以降、投げない試合では野手として試合に出る「二刀流」をこなしているので、野手での起用も視野に入ります。

・上杉達也(うえすぎ・たつや 『タッチ』)
・国見比呂(くにみ・ひろ 『H2』)

 あだち充先生の名作で活躍したふたりの主人公も注目したい選手です。ふたりとも右投げの速球派ですが、達也は球威はあるものの荒れ球タイプ、比呂は球種が多彩でコントロールも良いタイプです。比呂のようなまとまったタイプも良いですが、初見だと達也のような荒れ球タイプが効果的な場合もあるので、相手の目先を変えるためにも必要なメンバーと言えるでしょう。
・渡久地東亜(とくち・とうあ 『ONE OUTS』)

『ONE OUTS』は野球とギャンブルをあわせた野球版「カイジ」のような作品です。本格派揃いのマンガ主人公たちのなかにあって、主人公・渡久地の最速は130km/hにも満たず、緩急とコントロールを最大限に生かした投球術で打ち取る異色のプレースタイルです。対戦相手の特徴や試合の流れによっては、彼のような変則タイプが必要になる場面もあるかもしれません。

 その他、現役、または最近の有名作品だと昨年(2022年)に10年を超える連載が終わった『ダイヤのA』の沢村栄純、連載継続中の『BUNGO -ブンゴ-』の石浜文吾も先発投手の主人公です。

 先発投手が主人公の作品は非常に多く、挙げていくとキリがないため、そのほかは割愛させていただきます。

■リリーフ陣は女性選手の活躍にも期待?

水原勇気が描かれた、「新装版 野球狂の詩 水原勇気編」1巻(講談社)

 マンガで描かれたリリーフ投手の主人公は、先発投手に比べると少なめです。

・逢坂猛史(おうさか・たけし 『フォーシーム』『フォーシームNEXT』)

 今回選出した投手陣では年長(36歳)のベテラン選手。最速150km/h前半程度とスピードはそれほどではないものの伸びのあるフォーシームを武器に、メジャーリーグでクローザーとして活躍しています。コントロールも良く、ベテランらしい老獪な投球術も強みです。

・大場烈人(おおば・れつと 『CLOSER?クローザー?』)

 平均球速150km/hをこえる速球とカーブ、ハードシンカーなどを操る剛腕ピッチャー。メジャーリーグでもプレー経験があります。癖のある性格ですが、ふてぶてしいほどの強心臓でピンチでは頼りになる存在です。

・毒島大広(ぶすじま・たいこう 『ストッパー毒島』)

 160km/hを超えるスピードで不規則に変化するムービングファストボールと、鋭く曲がり落ちるチェンジアップの亜種「ブスジマチェンジ」が武器の本格派左腕です。バッティングセンスにも優れ、成り行きでDH制を解除した試合でプロ初打席に立ちホームランを打っています。スタミナもあり、ロングリリーフもこなせます。

・凡田夏之介(ぼんだ・なつのすけ 『グラゼニ』)

 特別なボールはないものの、左サイドスローの変則投法が売りのシチュエーショナルリリーバー(対左打者要員)。ベテランになってから(『グラゼニ~大リーグ編~』)はナックルボーラーにモデルチェンジしていますが、100年を越える長い歴史を持ち、選手数も多いメジャーリーグでも左のナックルボーラーは聞いたことがないので、初見の相手には強力な武器になることでしょう。

・茂野吾郎(しげの・ごろう 『MAJOR』)

 最速160km/hを超えるフォーシームと鋭く落ちるフォークボールが武器で、コントロールも一級品の本格派左腕。先発投手としてもメジャーリーグで活躍していますが、血行障害をきっかけにクローザーに転向。最多セーブを二度獲得しています。強打者でもあり、肩の故障で一度引退した後、打者として日本で現役復帰しており、外野手(レフト)として活躍しているので、打撃を期待してレフトで起用する選択肢もあります。

・水原勇気(みずはら・ゆうき『野球狂の詩』)

 現実世界にも独立リーグで活躍した吉田えり選手、社会人硬式野球クラブチームの茨城ゴールデンゴールズに所属する片岡安祐美選手など、男性の選手と一緒にプレーする女性選手がいますが、フィクションの世界では現実に先駆けて女性野球選手が登場しています。

 その先駆けとなったのが『野球狂の詩』「水原勇気編」の主人公・水原勇気です。女性で、しかも左アンダースローの変則投法ながら球速は140km/hを超え、独特の変化をする「ドリームボール」はじめ多彩な球種を操ります。『ドカベン ドリームトーナメント編』で再登場し、水島新司先生の他作品のキャラクターとも対戦しています。

・神堂マリ(みどう・まり 『マウンドファーザー』)

 こちらも女性選手。18歳の女の子ながら最速135km/hを計測し、多彩な変化球を操るサウスポーです。ボールの出所が見辛い独特のフォームで初見の相手には厄介でしょう。

 また、選手としての能力とは関係ない事ですが、他の選手は全員男性なので、彼女たち(どっちも美人)にいいところ見せたくてハッスルするという副次的な効果もあるかもしれません。『野球狂の詩』ではベンチ入りした勇気にいいところを見せたくてチームメイトたちが発奮する描写あります。

■野手たちは圧倒的強打者ばかり

●捕手(キャッチャー)

『ドカベン』単行本37巻(講秋田書店)

・山田太郎(やまだ・たろう 『ドカベン』)
・茂野大吾(しげの・だいご 『MAJOR 2nd』)
・狩野笑太郎(かのう・しょうたろう 『バトルスタディーズ』)

 第三捕手まで候補を選びましたが、やはり野球マンガの金字塔『ドカベン』の主人公・山田太郎が正捕手でしょう。守備の要で守備負担の重いキャッチャーでありながら最強クラスの強打者で、高校球界最強のスラッガー。プロでも三冠王をはじめ数々の打撃タイトルを獲得しています。

 キャッチング、フレーミングの技術も高く、リードなどのインサイドワークにも優れ、桁違いの強肩で盗塁阻止能力も高いです。

 鈍足(高校時代からチームメイトの岩鬼正美いわく「リトルリーグ級」)であることを除けば欠点らしい欠点がなく、真面目で温厚な人格者なので癖の強い投手陣とのコミュニケーションも問題ないでしょう。

 茂野大吾と狩野笑太郎もキャッチャーの主人公ですが、大吾は中学レベル、狩野は高校レベルなので、実績から考えればまずは山田のスタメン起用は間違いないでしょう。

●一塁手(ファースト)

・花形満(はながた・みつる 『新約「巨人の星」花形』)
・香山雄太郎(かやま・ゆうたろう『愛しのバットマン』)

 少々反則気味ですが、『巨人の星』の主人公・飛雄馬の最大のライバルとして登場した花形満が主人公のリメイク作品『新約「巨人の星」花形』を一番手に挙げます。

 花形は確実性と長打力を兼ね備えた天才バッター。イケメンで言動に華があります。『新約「巨人の星」花形』ではもともとピッチャーで、肩を故障して打者に転向した経緯が描かれているため、肩に不安がありますが、足も守備も一級品です。

 『愛しのバットマン』の主人公、香山雄太郎は右打ちのスラッガータイプの選手。真面目すぎる性格が災いして調子にムラッ気がありますが、所属チームで4番を打つ強打者です。

●二塁手(セカンド)

・岡本慶司郎(おかもと・けいじろう 『おはようKジロー』)

 慶司郎は身体能力が高く、走攻守に優れたオールラウンドプレイヤー。 『ドカベン ドリームトーナメント編』再登場時は中軸を打ちながら、キャッチャーとピッチャーもこなしており、投げては最速158km/hを記録しています。野球マンガの主人公キャラではセカンド人材が手薄なため、ここでは高校時代に多く守っていたセカンドで起用します。

●三塁手(サード)

・谷口タカオ(たにぐち・たかお 『キャプテン』『プレイボール』)
・猿野天国(さるの・あまくに 『Mr.FULLSWING』)
・長島茂雄(ながしま・しげお『4番サード』)

 作中で主人公が世代交代する『キャプテン』の初代主人公・谷口タカオは、とびぬけた能力はないものの、複数ポジションをこなせるユーティリティプレーヤーです。努力を怠らない、ひたむきな性格でムードメーカーとして期待できます。タイトル通りに「キャプテン」候補ですね。

『Mr.FULLSWING』の主人公・猿野天国は野球のルールを理解しているか怪しいのが難点ですが、ギャグマンガ補正のかかった規格外のパワーの持ち主。意外な活躍をしてくれるかもしれません。一塁も守れるので一塁にも回せます。

『4番サード』は『名探偵コナン』で知られる青山剛昌先生の短編作品。ミスタープロ野球と同姓同名なのに野球が下手な少年が主人公の、ファンタジー要素の混ざった作品です。

●遊撃手(ショート)

・山田太一(やまだ・たいち 『ペナントレース やまだたいちの奇蹟』)
・黒松冬二(くろまつ・ふゆじ 『ショート黒松』)

『ペナントレース やまだたいちの奇蹟』の主人公・山田太一は強打のショート。エラーは多いものの守備範囲は広く、確実性に欠けるものの当たると飛ぶ長打力があります。小学生のような見た目のいじられキャラで、いるだけでベンチのムードが明るくなりそうです。また、太一には意外性があるため、下位打線を打たせると面白そうです。サードも守れるのでサードに回す選択肢もあります。

『ショート黒松』の主人公・黒松冬二は守備優先型の選手。太一が安定性に欠けるため、試合終盤に守備固めでの起用を想定して選出しました。

●外野手(レフト、センター、ライト)

・景浦安武(かげうら・やすたけ 『あぶさん』)

「あぶさん」こと景浦安武は1973年から2014年まで連載された歴史的長寿マンガの主人公。 26歳でプロ入りし、渋い代打の切り札として活躍した後、40代でレギュラーに定着。3年連続の三冠王を初めとする数々の偉大な打撃記録をつくり、60過ぎまで現役で活躍してプロ野球史上初の打率4割を記録して引退したレジェンド選手です。

 今回はレフトで起用していますが、サード、ライトも守れます。あぶさんの背番号「90」は、現実世界の福岡ソフトバンクホークスでも球団の配慮で準永久欠番として扱われていました(2023年現在は小久保裕紀2軍監督がつけています)。

・三原心平(みはら・しんぺい 『ストッパー』)
・新見克也(にいみ・かつや 『ナイン』)
・清作雄(きよさく・ゆう 『錻力のアーチスト』)
・千石うぐいす(せんごく・うぐいす 『泣くようぐいす』)

『ストッパー』の主人公・三原心平は登場作品のタイトル通り、リリーフ投手としても活躍しましたが、ここではセンターで起用。俊足でコンタクト能力の高いオールドスクールなリードオフマンタイプの選手です。強肩で守備範囲が非常に広く、再登場した『ドカベン ドリームトーナメント編』では外野手に専念し、好守備でたびたびピンチを救っています。

『ナイン』の主人公・新見克也は心平と同じく俊足が武器のオールドスクールな一番打者タイプ。元陸上選手で特にスピードはトップクラスなので、代走の切り札としての起用を想定して選出しました。

『錻力のアーチスト』の主人公・清作雄は左打ちのスラッガー。ホームランにこだわる天性の長打力を持つアーチストです。守備に関する描写が少ないため、守備の能力は未知数です。

『泣くようぐいす』の主人公・千石うぐいすはマウンドから投げると140km/hを超える強肩と常人離れした動体視力、鋭いスイングから長打を生み出す強肩強打の外野手です。『泣くようぐいす』はシュールギャグマンガで野球と関係ない描写が多いのですが、真面目に野球をしてくれれば頼もしい戦力になるはずです。

・レジー・フォスター(『REGGIE』)

『REGGIE』の主人公・レジー・フォスターはMLBの名門チームで長きにわたって中軸を打っていた35歳のベテランスラッガーです。膝の故障と不振を理由にMLBの球団を解雇されて来日。異色の「助っ人」を主人公としたマンガのキャラクターです。彼はアメリカ人ですが、他にライトを本職とする主人公が見当たらなかったので取り上げておきます。

 もし日本人選手にこだわるのであれば、ライトも守れるあぶさんをライトに回し、どこでも守れる慶司郎、レフトもできる吾郎か雄太郎などをレフトに充てる形が考えられます。

●指名打者(DH)

・藤村慎一(ふじむら・しんいち『DH』)

 DHは唯一の守備に就かないポジションで、フルタイムのDHが主人公の作品は『DH』のほかに見つかりませんでした。『DH』の主人公・藤村慎一はもともとトラックドライバーで、32歳の時に同僚に連れられて行ったバッティングセンターで打撃の面白さに開眼。その後、独自にトレーニングを積んでプロテストに合格し、34歳でプロ入りした異色の経歴の持ち主です。

 逆風の吹く千葉マリンスタジアム(ZOZOマリンスタジアム)でバックスクリーンに柵越えを連発する天性の長打力と、広角に打ち分ける技術を持った強打者で打撃について執念にも似たこだわりを持つピュアヒッターです。

* * *

 最後に、「監督」についても候補の主人公を挙げておきます。監督が主人公のマンガも意外と作品数があります。

『ラストイニング―私立彩珠学院高校野球部の逆襲』の主人公・鳩ヶ谷圭輔は詐欺まがいの商売に加担して警察の厄介になっていた異色の経歴の持ち主。相手の癖や欠点、選手の適性を見抜く観察眼に優れています。

『ベー革』のもうひとりの主人公格、乙坂真一はいかにも現代的な合理主義者です。効率よくフィジカルを鍛えて「スピードとパワーでぶっちぎる」を基本方針とし、データ分析で効果的に勝率を挙げる方法を模索する、2020年代のマンガらしい超モダン派の指導者です。

 ほかにも、大ヒット作『ROOKIES』の川藤幸一、『クロカン』の黒木竜次も監督の主人公です。

 また、チームを支えるスタッフという意味では、「スカウト」の存在も重要です。『ドラフトキング』の主人公・郷原眼力(ごうはら・おーら)は、恐らく唯一であろうスカウトの主人公です。

 個性豊かな面々が揃い、実にワクワクするメンバー表になりました。特に投手陣は正統派から変則、女性選手までさまざまなタイプの選手が揃っており、初対戦の相手を翻弄することもできるのではないでしょうか。WBC日本代表の活躍に思いを馳せつつ、野球マンガ主人公チームの活躍も妄想して楽しみたいところです。

(ニコ・トスカーニ)

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