浮気なのに浮気じゃない？ ラブコメ『100カノ』のアニメ化決定にファン歓喜

■負けヒロインの存在しない「最も平和なラブコメ」

　ラブコメ作品や恋愛シミュレーションゲームなどで推しキャラが「負けヒロイン」になってしまい、モヤっとした経験はありませんか？　これまで多くのラブコメ作品で、負けヒロインの存在に悲しむ人が一定数生まれてきました。

　2023年3月14日のホワイトデーにアニメ化が発表された『君のことが大大大大大好きな100人の彼女』（以下、100カノ）は、ヒロイン全員が幸せになるというラブコメ作品として人気を集めているのです。

　同作の主人公は、中学で100回もの失恋を経験した愛城恋太郎。「高校でこそ彼女を！」と願いを掲げて神社を訪れましたが、恋の神様から「高校で出会う運命の人は100人いる」と告げられてしまいます。さらに運命の人と出会った人間は、その相手と愛し合って幸せにならなければ死んでしまうのだとか。はたして恋太郎は負けヒロインを生まず、全員を幸せにすることができるのでしょうか。

　SNS上で『100カノ』は「ラブコメ界の『ボボボーボ・ボーボボ』」と評されています。注目すべきは何といっても恋太郎の「恋愛モンスター」ぶりで、マンガ第85話では読書好きな彼女に自作の本をプレゼントし、勉強熱心な彼女には「ハンドメイド問題集」を贈り、さらに「大長編ラブレター」 も同時に制作していました。人間離れした行動力に、プレゼントを受け取った彼女たちも「嬉しい　嬉しい好き死んじゃう」と大満足の様子。

　この85話の時点で彼女の人数は17人に達しており、恋太郎は全員に対して誠実すぎる行動を取っています。二股を掛けた時点で彼女たちから糾弾されそうなものですが、恋太郎は「○○を彼女に加えたいんだけど」と、彼女たちに許可を取っており、問題が発生していません。

　彼女たちの序列をつけることもなく、第100話にて「キャラクター人気投票」が実施された際は、ヒロイン全員が9999万9999票ずつ獲得。恋太郎自身も9999万9999票を獲得し、全員同率1位の偉業を達成しています。もちろん実際に人気投票が開催されたわけではありませんが、SNSでは「ボーボボの伝説の人気投票を思い出した」と話題になりました。

■声優陣の熱量 高いコメントに期待

主人公の恋太郎と、声優・加藤渉さん　（C）中村力斗・野澤ゆき子／集英社・君のことが大大大大大好きな製作委員会

　アニメ化の発表とともに、声優とキャラクターの情報も公開されました。まず主人公の恋太郎役は加藤渉さん、ヒロインの花園羽香里役が本渡楓さん、院田唐音役は富田美憂さんが担当します。

　恋太郎役の加藤さんは、「この作品のオーディションの話をいただいた時から『あ、これは他の人にやられたらめちゃめちゃ悔しいな。もし受かったら新しい景色が見られそうだな』と感じていたので、このような機会をいただけて非常に嬉しいです」「僕にとっては恋太郎も合わせて『101人の恋人』です」と語っています。

　本渡さん演じる羽香里は魅惑のプロポーションを持つ品行方正なキャラクター。その一方で、いかがわしいことに対する欲求もかなりのもので、あの手この手で恋太郎をモノにしようと誘惑します。そんな羽香里を担当する本渡さんも、「自分の感情や持てる変態性を今作のアフレコ現場で全部出し切ります！」と、熱意を明かしていました。

　また唐音役の富田さんも「オーディションで初めて唐音を見た時から、それこそ作中の如く『運命だ！！！！！』という気持ちになりました」とコメント。院田唐音（いんだからね）という名前の通り「「○○じゃないんだからね！」が口癖のキャラですが、打たれ弱い一面とのギャップも印象的です。アニメの放送が開始されたあかつきには、富田さんの演じ分けにも注目したいところです。

　アニメ化の発表に際し、ファンの間では「生きがいを見つけました！」「女性声優何人出るんだろう」と話題が沸騰し、3月14日にはTwitterのトレンドにランクインしました。

　アニメ『100カノ』は、『映画 五等分の花嫁』や『プリマドール』を手掛けるバイブリーアニメーションスタジオによる制作で、放送開始は2023年の予定です。公式サイトと公式Twitterも開設されているので、新情報の公開を楽しみに待ちましょう。

（LUIS FIELD）