1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. 面白ネタ

「週刊少年ジャンプ」新連載打ち切りが相次いだ「暗黒期」とは 後のヒット作の礎を築いた?

マグミクス / 2023年3月18日 12時10分

「週刊少年ジャンプ」新連載打ち切りが相次いだ「暗黒期」とは 後のヒット作の礎を築いた?

■数撃てど当たらず…… 新連載全滅の1年

 近年社会現象を起こした『鬼滅の刃』、世界的ヒット作である『ONE PIECE』や『ドラゴンボール』など、「週刊少年ジャンプ」は人気マンガをいくつも世に送り出してきました。ですが50年以上続く“少年誌の王様”といえど、いつも順風満帆だったわけではありません。

 時には新連載からヒットする作品が一切出てこず、雑誌としての勢いがダウンすることもあり、そのたびに読者から「暗黒期」というレッテルを貼られています。特に2010年は、「ジャンプ」の歴史でも稀に見るほどの暗黒期と言われていました。

 というのも「ジャンプ」は創刊以来、1年以上続くマンガを毎年1本以上は世に送り出してきたのですが、そんな偉大な記録が潰えそうになるピンチがあったのです。

 まず2009年から2010年にかけて、人気と知名度があった連載作品が次々と終了。具体的にいうと、アメフトを題材とした『アイシールド21』や、お色気ラブコメディ『To LOVEる―とらぶる―』などが相次いで完結しています。また、ギャグマンガの金字塔『ピューと吹く!ジャガー』が約10年の長期連載を終えた時期でもありました。

 そして連載陣の穴を埋めるべく、2010年には計8本の新連載が投入されることに。スポーツやファンタジーなど、多種多様なラインナップでしたが、1本を除くすべての作品が1年経たずに打ち切られました。

 なかでも最も短命だったのは、サッカーマンガ『少年疾駆』の全15話。しかし一番長く続いた榊健滋先生の『エニグマ』でさえも全55話で、長期連載にはなっていません。しかも同作は結末が「ジャンプ」本誌に載ることなく打ち切りになっています。

 ただし、2010年はまったく実りのない年だったわけではありません。打ち切られた漫画家のうち、この年に連載デビューした3人は後に“超売れっ子”の漫画家として大成しています。

 全38話で終わった『逢魔ヶ刻動物園』を描いた堀越耕平先生は、その後『僕のヒーローアカデミア』で大ヒット。アニメ化や映画化のみならず、2022年12月にはハリウッドでの実写映画化の計画が発表されました。

 また『詭弁学派、四ツ谷先輩の怪談。』が全19話で打ち切られた古舘春一先生は、次作のバレーボールマンガ『ハイキュー!!』で大ブレイク。同作は2020年に完結しましたが人気は衰えず、劇場版が制作中となっています。

 そして『少年疾駆』の作者である附田祐斗先生は、原作者として才能を発揮。作画担当の佐伯俊先生とコンビを組んだ料理マンガ『食戟のソーマ』で、大成功を収めました。

 個々の作品単位で見れば危うかった2010年ですが、今の「ジャンプ」になくてはならない礎となった年でもありました。今後も、打ち切りを惜しまれた漫画家から新たな才能が生まれるかもしれません。

(ハララ書房)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください