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【グルメマンガのすすめ】あ~それ絶対おいしいやつ! 「簡単レシピ系」マンガ3選

マグミクス / 2019年5月12日 12時7分

【グルメマンガのすすめ】あ~それ絶対おいしいやつ! 「簡単レシピ系」マンガ3選

■初心者を置いてきぼりにしない、「簡単お手軽レシピ」が魅力

 5月に入り、新しい生活にも少しずつ慣れてくるこの時期。1人暮らしを始めた人で「自炊してみようかな」と思っている人は多いのではないでしょうか? でも、いきなりレシピ本を購入しても続けられるか分からないし、最初は気軽に始めたいところ。

 そんな時、ネット上の無料レシピを参考にするのもいいですが、グルメマンガを活用してみるのはいかがでしょう? グルメマンガには、本格的なプロの料理を見せるものばかりではなく、料理初心者を主人公にした、素朴で簡単なレシピを紹介したものも数多くあります。

 例えば、『広告会社、男子寮のおかずくん』(オトクニ/リブレ)は、広告代理店に勤め、その男子寮に住んでいる4人・西尾和、東良啓介、北一平、南郷正の料理&ご飯の時間を描いた作品。それぞれ「おかず」「汁もの」「ご飯」「はし休めorデザート」と担当を決め、作って持ち寄りわいわい食べる様子には、誰かと一緒にご飯を食べるという温かさも感じられます。

 そんななか作られるご飯は、スーパーやコンビニで気軽に買える食材を使ったものが多く、料理初心者でも真似しやすいものばかり。すきやきのたれで作る「甘辛肉じゃが」や「カレー鍋」、油揚げとコーンを使って作る「コンコンコロッケ」など、知っておくと1人暮らしがぐっと豊かになるメニューが豊富に紹介されています。もちろん分量や工程の詳細も漫画の中で解説されているので、主人公たちに教えてもらっているような感覚でレシピを知ることができます。

 もっとお手軽な料理がいい!という人には、『花のズボラ飯』(久住昌之、水沢悦子/秋田書店)がオススメ。主人公は、夫が単身赴任中で1人の生活を送っている駒沢花。花は、夫“ゴロさん”がいないと何もする気になれず、日々ズボラ飯を開発しては自画自賛しています。が、そのズボラ飯がとても美味しそうなのです。

 例えば、鮭フレークとマヨネーズを混ぜて食パンに塗り、トーストしただけのもの。ご飯のおかずだと思われがちな鮭フレークですが、実はパンとの相性もばっちり。家にある食材の可能性を、最小限の手間で最大限活かしていきます。

 そして花は、プラスアルファでありふれた料理を輝かせる天才でもあります。卵かけご飯にしば漬けを組み合わせたり、レトルトのシチューに生パセリを加えたり、キムチチャーハンにそばつゆを加えたり……。ほんのちょっとのことなのですが、「あーそれ絶対おいしいやつ!」というものを的確にプラスしていきます。

 でも、どこまでいってもズボラ飯。そんな花を見ていると、「あ、この材料ならうちにもあったかも!」「私もちょっとチャレンジしてみようかな」と、冷蔵庫を漁ってみたくなってきます。

■「丼」に特化したマンガで、どんぶり飯を食べつくす!

『どんぶり委員長』第1巻(双葉社)

 初心者レシピのなかでも、1人暮らしレシピとしてとても重宝する「丼もの」。食器も少なくて済むし、乗っけるだけでなんだか豪華に見えるし……カロリーが気になりつつも、ついつい丼にしてしまう人も多いのではないでしょうか?

 でも、丼ものは意外と内容が偏りがちです。そこでぜひ活用してほしいのが、『どんぶり委員長』(市川ヒロシ/双葉社)です。本書は、先ほど紹介した2作品とは違い、丼ものだけに特化したグルメマンガです。

 真面目で丼ものを「品のない食べ物」と嫌っていた委員長が、丼もの大好き男子で料理上手な吉田に感化され、どんぶり料理にはまっていくという作品。丼もの大好きなだけあって、この吉田が作るどんぶり料理は、ありふれたものとは一味違います。親子丼に温玉を乗せたり、1つの丼で2種類のコロッケ丼を完成させたり、厚切りベーコンを豪快に使ってみたり…とにかく意外とやったことのない組み合わせが多く、どれもとても美味しそうなのです。

 ストーリーは基本的に委員長が吉田に丼のリクエストをし、吉田がそれに応えていく、という形で進んでいくのですが、だからこそ、吉田自身も与えられたお題に向き合い新しい丼に挑戦しており、2人で丼を極めていく様子が楽しめます。

 紹介したどの作品も、「料理の基本」「手抜きズボラ飯」「どんぶり料理」と、1人暮らしに欠かせないものばかりです。ちなみに筆者は、『どんぶり委員長』の「秋ナスはステーキにして委員長だけに食わせろ丼」にはまって以降、食卓にナスが登場する度合いが一気に増えました。

 美味しいレシピを何種類か知ると、そこからアレンジにアレンジを重ねて芋づる式にレパートリーが増えるので、きっと料理が好きになります。これから料理を始める皆さん、まずは1冊からでも、読んでみませんか?

●きこなび 月乃雫
料理&アニメライター。料理とアニメとSNSをこよなく愛す。深夜アニメは8割以上完走。好きなジャンルは、日常系、グルメ系、異世界転生系、シリアス系(完全ホラーを除く)など。料理は時短もの、アレンジもの、じっくりコトコト系が好き。ここ数年はボードゲームにもハマり中。

(きこなび 月乃雫)

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