『ジョジョ』最強説で支持されるカーズ 他のラスボスたちが勝つ方法は？

■やはり究極生命体が歴代最強？

　1987年の第1部連載開始以来、主人公が交代しながら続く『ジョジョの奇妙な冒険』は、第9部の連載が2023年2月からスタートし、話題を集めています。これまで、『ジョジョ』の各部では恐ろしい強さのラスボスが登場しましたが、そのなかでいまだに「最強」と名高いのが、第2部のラスボス・カーズです。

　カーズは人類が地球上に誕生する以前から存在していたという、「闇の一族」のひとりで、第1部に登場した、吸血鬼を作る装置「石仮面」を作ったのも彼でした。天才的な頭脳を持ち、あらゆるものを切り裂く「光の流法（モード）」を操るカーズの弱点は「太陽」でしたが、その弱点も「エイジャの赤石」によって克服し、第2部終盤で最強の「究極生命体（アルティミット・シイング）」となります。

　進化したカーズには弱点がなく、どんな傷も短時間で修復できるうえに、さまざまな生物の能力が使用可能。自由自在な飛行も可能で、視力は天体望遠鏡並みでIQは400、睡眠も必要ありません。火山の噴火口へ落としても死なないカーズを前に、知略を武器とする第2部の主人公・ジョセフも、とうとう追い詰められてしまいます。

　ふたりの戦いは、強烈な火山噴火の勢いでカーズを宇宙空間へ飛ばすことでなんとか決着。殺すことはできず、地球から永久に追放する形で終わりました。この結末もあって、ネット上では「どんなスタンドも、カーズには誰も勝てないのでは？」との意見が多く見られます。他の部のラスボスキャラで、カーズを倒せるとしたら、誰でしょうか。

『ジョジョ』の代名詞とも言える、「スタンド能力」が登場した第3部以降のラスボスは、いずれも恐るべき「スタンド」を持っていましたが、それでもカーズを殺せるかは微妙なところです。3部のDIOの「ザ・ワールド」、5部のディアボロの「キング・クリムゾン」、6部のプッチ神父の「メイド・イン・ヘブン」は、それぞれ時間を操る強力なスタンドでした。しかし、相手を仕留めるためには近づいて物理的に攻撃するしかないので、ネット上では「対人間用の攻撃力だし、カーズを殺すのは無理」「吸血鬼はもともと『柱の男』のエサだし、時間が動き出したらDIOは食われる」という風に、カーズ戦で勝つには難しいと見られています。

　他に特殊な攻撃が可能なのが、第7部のラスボス・ヴァレンタイン大統領のスタンド「D4C」です。基本的には近距離で攻撃するタイプのスタンドですが、本体や別の人、物をパラレルワールド（並行世界）へ移動させられるこの能力は、「別世界のもうひとりの敵を同じ世界に連れてきて、出会わせて消滅させる」という技も使えます。ヴァレンタイン大統領以外の、「別世界同士の同一の物、人が同じ世界で出会うと、重なって崩壊し、消滅する」という法則があるのです。

　ヴァレンタイン大統領とカーズが戦う場合、ヴァレンタイン大統領が別の並行世界に逃げて、別の世界のカーズを連れて元の世界に戻ってくれば、2体のカーズは引き寄せられて、消滅してしまいます。この方法なら、さすがのカーズもひとたまりもないと思われますが、別次元のカーズも「究極生命体」になっていようといまいと恐ろしく強いはずなので、そもそも連れてくるのが無理かもしれません。カーズを何かで「挟み込む」ことで連れてくることができますが、決死の覚悟で近付いてマントか何かを被せる必要が出てきます。

■爆弾ならカーズに対抗できる？

吉良吉影が描かれた『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない Vol.8』（ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント）

　その他、第4部の吉良吉影の爆弾スタンド「キラークイーン」なら、カーズを殺せるのではないかという意見もありました。4部で特に厄介だったのは、時間を消し飛ばす第3の爆弾「バイツァ・ダスト」ですが、これは吉良吉影が絶望しないと発動せず、さらに吉良吉影の正体を知る「スタンド使いでない人間（作中では川尻早人）」が必要、「吉良吉影のことを知ろうとする人物を爆殺する」など、制約が多くカーズ戦では使いづらそうです。

　もっとシンプルに有効と思われるのが、「キラークイーン」の「第1の爆弾」です。長年、殺人鬼・吉良が証拠隠滅にも使っていたように、「爆弾にしたもの」「爆弾になった物体を触った者」を跡形もなくこの世から消すことが可能で、作中では爆弾になったドアノブを握った重ちーが、周りの人間が気付かないようなスピードで爆殺され、消滅させられてしまいました。カーズが再生しきる前に爆弾でこの世から消せるなら、勝機があるはずです。

　カーズ戦を想定すると、この爆弾の能力がバレる前に勝負を決める必要がありますが、余裕の態度のカーズに吉良が爆弾にした何かを投げつけて、不用意に触れた瞬間に爆弾で消滅させる、というシンプルな手なら勝てるかもしれません。また、空気を操れる猫のスタンド使い「猫草」とのコンビネーションも可能なら、作中のように「爆弾に変えた見えない空気弾」をぶつけることも可能です。

　そして、最後に「さすがにカーズでも殺せるのでは」と言われているのが、第8部のラスボスのスタンド「ワンダー・オブ・U」です。かなりややこしい能力ですが、要約すると「このスタンドのことを知ろうとすると、『厄災』の流れに巻き込まれ、何らかの形で大ダメージを負って死に至る」というものでした。

　どうやってカーズに「ワンダー・オブ・U」への興味を持たせるかがカギですが、一度「厄災の流れ」に巻き込まれると、「ただの雨や水滴が身体を貫通する」「落ち葉で指が切断される」という風に、物理法則を超えて周りのものが凶器となりぶつかってきます。「この能力なら、いくら究極とはいえ『生命体』であるカーズは、さすがに死ぬんじゃないか」「死なないとしても、『厄災』に『厄災』が重なって、最終的に宇宙空間に放出させられるかも」「『厄災』が襲い掛かりまくれば、いずれ『考えるのをやめる』はず」と、このスタンドに支持が集まっていました。

（マグミクス編集部）