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『マジェプリ』『ヴヴヴ』放映から10年 2013年春はロボットアニメ「大豊作」だった?

マグミクス / 2023年4月4日 6時25分

『マジェプリ』『ヴヴヴ』放映から10年 2013年春はロボットアニメ「大豊作」だった?

■ロボットアニメ豊作と言われた2013年春アニメ

 今から10年前の2013年4月。アニメファンの間で話題になっていた新TVアニメ番組3作品が放送開始します。しかも、この3作品にはロボットアニメという共通点がありました。

 それが『銀河機攻隊 マジェスティックプリンス』(4月4日~9月19日)、『翠星のガルガンティア』(4月7日~6月30日)、『革命機ヴァルヴレイヴ』(第1期:4月11日~6月27日)の3作品。この他にもロボットアニメと言われるジャンルの作品はありましたが、ファンから注目されたと言えば、この3作品になると思います。

 思えばロボットアニメの定義とはそもそも何なのでしょうか?

 この疑問はよく問題となります。なぜなら一口にロボットが出てくるアニメという基準でカテゴライズした場合、多くの別なジャンルに含まれる作品も入らざるを得ないからです。

 たとえば、このジャンルの元祖と考えられる『鉄腕アトム』と『鉄人28号』は、大きな意味では同じロボットアニメです。しかし、アトムは自立型等身大のいわゆるアンドロイド、鉄人は遠隔操作型の巨大ロボットという違いがありました。同じジャンルだと言い切るには、違和感を覚える人もいるでしょう。

 人によってアトムは「ヒーローもの」のジャンルに加えることもあります。等身大で自分の意志を持つので、ロボットのジャンルというよりもヒーローに近いということでしょう。そういった事情からロボットアニメというと、巨大ロボが前提で考えられることが一般的なのかもしれません。さらに言えば、ロボットが作品の中心にいること、その必要があることといった内容の作品がロボットアニメではないでしょうか?

 もっと単純な指針として、一時期はゲーム『スーパーロボット大戦シリーズ』に参戦すること。……という考え方がありました。実は2013年当時の筆者が上記の3作品に注目した理由がそれです。当時は『スパロボ』に参戦しそうという作品は一応チェックするという風潮が一部の人間にはありました。

 この3作品は後にすべてが『スパロボ』に参戦しているので、ある意味でこのチェック方法は正しかったと言えるでしょう。もっとも近年の『スパロボ』では『クレヨンしんちゃん』や『魔法のプリンセス ミンキーモモ』といった、明らかにロボットアニメではない作品も参戦しているので絶対的な指針ではなくなっています。

 そう考えると巨大ロボがメインで登場して敵と戦う。……その程度の認識で定義するのが適当なのかもしれません。

 さて、この3作品について話を戻しましょう。どの作品も当時の評判は上々で、後に劇場版やパチンコになるといったマルチな展開に成功していました。作風もそれぞれに特徴があり、スタッフも他の有名な作品で見たことがあるなど、三者三様のロボットアニメだったと思います。

■流行語にもなった最期のセリフ「くたばれブリキ野郎!」

『翠星のガルガンティア』キービジュアル (C)オケアノス/「翠星のガルガンティア」製作委員会

 それでは放送順に3作品をご紹介していきましょう。

 まず『銀河機攻隊 マジェスティックプリンス』は、ファンから『マジェプリ』などと呼ばれていました。キャラクターデザインが『機動戦士ガンダムSEED』などでアニメファンにはおなじみの平井久司さんだったことから、キャラを中心に人気を形成した作品だったと思います。

 主人公チームの5人が既存のスーパー戦隊のように色分けされ、「ザンネン5」といったあだ名までつけられるといったわかりやすさも魅力でした。チームメンバー間のドタバタといったコメディ調の作風でありながら、シリアスなドラマ進行がある小気味のいいテンポが魅力です。

『翠星のガルガンティア』は、シリーズ構成が『魔法少女まどか☆マギカ』を手掛けた虚淵玄さんだったことから、油断しているとどんな鬱展開が突然出てくるかわからない。……といった疑心暗鬼になりながら視聴した人も多い作品でした。

 もっともこれは杞憂に終わり、途中での驚愕の展開があったものの比較的ハッピーエンドに近い形で終わっています。主役メカ「チェインバー」に感情が芽生えたのではないか?と思わせる最終局面は見どころでした。

 最後に『革命機ヴァルヴレイヴ』は、『ヴヴヴ』とか『VVV』と呼ばれています。製作がサンライズとMBS、シリーズ構成に『コードギアス 反逆のルルーシュ』の大河内一楼さん、キャラクター原案には『D.Gray-man』の漫画家・星野桂先生、主題歌「Preserved Roses」はT.M.Revolutionさんと水樹奈々さんのデュオで年末の紅白歌合戦でも歌われました。このようにアニメファンにとって著名なメンバーが集まっていたわけです。

 関連商品の売り上げがよく商業的には成功をおさめますが、ファンの評価は真っふたつに分かれるほど白熱していました。そういう点ではMBS系列のサンライズ作品らしい作風だったと思います。

 この3作品がアニメファンには注目されたロボットアニメですが、最初に触れたように他にも同時期に放送された作品はありました。

 まずは日中合作の『トレインヒーロー』(4月2日)。『鉄人28号ガオ!』(4月3日)、『マジンガーZIP!』(4月8日)といった人気ロボットアニメのパロディ的作品。本編のないショートアニメですが『爆獣合神ジグルハゼル』のアニメ映像が発表されたのもこの時期です。

 純粋な新番組というわけではありませんが、人気アニメだった『ダンボール戦機』の新シリーズ『ダンボール戦機WARS』(4月3日)もこの時期に放送開始していました。さらにHDリマスター化されてリニューアルされた『機動戦士ガンダムSEED DESTINY HDリマスター』もBS11とTOKYO MXでTV放送されています。こう振り返ってみると、ロボットアニメ豊作の時期だったと言えるかもしれません。

 ただの偶然かもしれませんが、ロボットアニメ好きには2013年春の新番組はうれしい編成だったのかもしれません。

(加々美利治)

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