LINEスタンプ買ったのにいない？ 公式から「冷遇」されてる人気キャラ

■作中での活躍とスタンプリリースのタイミングがカギ？

　アニメやマンガの「公式LINEスタンプ」は人気を集めていますが、スタンプの種類が多すぎると、選ぶのが面倒で使いにくくなってしまうため、その作品の全部のキャラを入れる訳にはいきません。作中で活躍し、ファンから支持されているキャラクターでも、ラインナップに入っていないことは多々あります。

『サザエさん』の公式スタンプでは、サザエさん一家のほかに、波野家からイクラちゃんが登場していますが、その両親であるノリスケさんやタイコさん、またマスオさんの同僚・アナゴさんのスタンプはありません。親族以外でも、中島くんや花沢さん、かおりちゃん、早川さんといったカツオのクラスメイトたち、さらには三河屋のサブちゃんまで登場していることを考えると、知名度の高いノリスケ夫婦やアナゴさんがいてもいい気はします。波平によく怒られているノリスケは「謝罪」、アナゴさんは「飲みの誘い」の場面などに使いやすそうなキャラです。

　最近の作品では、『チェンソーマン』の公式スタンプには、敵でありながら「ビジュアルがかっこいい」と人気のサムライソードが入っていません。原作マンガからは2種類のラインナップが登場しており、リリース時には「サムライソードがいないの残念」という声があったようですが、物語全体で見ると序盤で退場するため、仕方ないという意見が出ていました。

　一方、アニメ化された範囲では主人公のデンジたちと対峙する代表的な敵ともいえるので、アニメの公式スタンプではラインナップ入りするかと思われていましたが、サムライソードをはじめとする敵側のキャラクターがスタンプ化されることはありませんでした。特にアニメ『チェンソーマン』の公式スタンプは「ボイス付き」だったので、「馬鹿が！！」や「（爺ちゃんに）謝罪しろ」などを聞きたかったという声も上がっています。

　同様に、人気の敵キャラがラインナップ入りしなかったのが『鋼の錬金術師』です。原作マンガとアニメ、どちらからも公式スタンプがリリースされており、主人公のエルリック兄弟を中心に主要人物たちがスタンプになっています。

　敵キャラも初期から登場しているホムンクルスのラスト、グラトニー、エンヴィーなどが登場していますが、「ラインナップに入っていてほしかった」と言われることが多いのが、ゾルフ・J・キンブリーです。一見すると紳士然とした人間ですが、元軍人ながらホムンクルスに協力する中立ポジションのサイコパスという特殊な立場の人気キャラでした。

　キンブリーの「美しくない」や「仕事をしましょうか」などのセリフはスタンプに使えるのでは、という声もあります。しかし、実際の『ハガレン』のスタンプにはセリフ付きのものは少ないため、「名ゼリフ中心のスタンプ」が発売されれば、採用されるかもしれません。

　また、敵・味方問わず個性的なキャラクターが多い『キングダム』からも2種類のスタンプがリリースされていますが、比較的初期から活躍している秦軍の将軍・蒙武（もうぶ）のスタンプがないことを意外に思っている人が多いようです。近い関係にある父の蒙ゴウ（もうごう）、息子の蒙恬（もうてん）、さらには蒙武が直接対決した汗明も登場しているため、「蒙武はどこへ？」と思うのも不思議ではありません。

『キングダム』は原作・アニメともにまだ続いているので、今後新たなスタンプがリリースされる際にラインナップ入りすることが期待されています。「俺の背を追え」などの兵を鼓舞するセリフなどは、使いやすそうです。

（椎崎麗）