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『鬼滅の刃』無一郎のキツ過ぎる言葉 「意識的な毒舌」への変化も見どころ?

マグミクス / 2023年4月7日 11時55分

『鬼滅の刃』無一郎のキツ過ぎる言葉 「意識的な毒舌」への変化も見どころ?

■心をズタズタにする悪気のない「配慮に欠けた」言葉

 TVアニメ『鬼滅の刃 刀鍛冶の里編』は、2023年4月9日(日)から、全国フジテレビ系列で放送開始となります。「刀鍛冶の里編」で活躍する霞柱・時透無一郎は、「鬼滅の刃 第1回キャラクター人気投票 ランキング」(週刊少年ジャンプ2017年47号)では第29位でしたが、刀鍛冶の里編」を経て、完結後に発表された「第2回人気投票」(週刊少年ジャンプ2020年47号)では第3位へと大躍進しました。

 アニメで『鬼滅』を追う人にとっては、「刀鍛冶の里編」以降、彼がどんな活躍を見せ、読者の心を魅了していったのか、気になるところでしょう。

 これまでのアニメでの無一郎の登場シーンは、まだごくわずかです。「柱合会議」のエピソードでは、「まだ少年なのに柱」「ぼんやりしている」「記憶に問題があり!?」「お館様をリスペクトしている」「小石も凶器になるただ者じゃない感」など、いろんなことを感じさせるものの、とらえどころのない「不思議系キャラクター」でした。その後、「遊郭編」で音柱・宇髄天元の口から、無一郎が「刀を握ってわずか2か月で柱になった」ことが明かされています。

 ただ、公開中の映画『ワールドツアー上映「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』に含まれる「刀鍛冶の里編」の第1話では、無一郎の登場は最後の1分ほどでした。天才剣士の片鱗が見られるところまで、あと一歩というところなので、TVアニメの放送が待ち遠しいところです。

「刀鍛冶の里編」のTVアニメ放送でさっそく見られそうな無一郎の一面は、心にグサグサくる「配慮に欠けた言葉」でしょう。炭治郎いわく「おおむね正しい」「間違ってないんだろう」という内容ですが、どれも「残酷」な言葉です。ただ、無一郎に悪気があるようには見えません。しかし、悪気なく淡々と言っているからこそ、より残酷に感じる「最凶の言葉」なのです。

*この先、上映中の映画『ワールドツアー上映「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』及び、TVアニメ「刀鍛冶の里編」のネタバレを含みます。映画未鑑賞、原作マンガ未読の方はお気を付けください。

●なぜ、その言葉を選ぶ!? 心にグサグサくる「配慮に欠けた言葉」

「刀鍛冶の里編」での無一郎の初登場は、刀鍛冶の里の少年・小鉄と揉めているシーンです。大切な「ある物」の鍵をけっして渡すまいと抵抗する小鉄に、無一郎は容赦なく、心にグサグサくる言葉を浴びせかけます。たしかに正しいし、悪意もないようですが、「なぜ、あえて、その言葉を使う!?」と、「本当はイヤミなのか」と勘繰ってしまうような、絶妙の言葉選びなのです。

 たとえば、「ある物」が壊れることを恐れて鍵を渡さないと言う小鉄に、無一郎は「君がそうやって くだらないことをぐだぐだぐだぐだ言ってる間に、何人死ぬと思っているわけ?」と言います。このセリフでの「配慮に欠けた言葉」のポイントは、「ぐだぐだぐだぐだ」という部分だと言えるでしょう。

 細かいポイントですが、「ぐだぐだ」は「同じことを何度も繰り返したり、つまらないことを長々としつこくしゃべったりするさま(出典:小学館「デジタル大辞泉」)」を意味するオノマトペで、「ダラダラ」「クドクド」などと同じ意味です。ただ、「ぐだぐだ」には、「怠惰」や「役に立たない」感じをより濃く受け(筆者の個人的感想です)、しかもそれが「ぐだぐだぐだぐだ」とダブルになっていることで、無一郎がいかに本気で小鉄に対して「つまらないことを言っている」と感じているかが、より明らかになっています。

 小鉄にとっても「取るに足りないつまらないやつだ」と言われているような雰囲気がマシマシになり、より深く傷ついているのではないかと思われるのです。こういう言葉の選び方ひとつ取っても、無一郎の「心にぽっかり空いた穴の大きさ、深さ」も感じさせます。

 その他、「刀鍛冶は戦えない 人の命を救えない 武器を作るしか能がないから」という酷いセリフも飛び出しました。こちらも、「武器を作ることしかできないから」でも十分に意味は通じます。悪気はなくとも、「能がない」という言葉を選んでしまうのが無一郎なのでしょう。ちなみに、禰豆子のことも「すごく変な生き物」と平然と言ってのけており、同じく「刀鍛冶の里編」で活躍する恋柱・甘露寺蜜璃との差を感じさせます。

■「配慮に欠ける言葉」からの覚醒で「戦略的毒舌家」に!?

霞柱・時透無一郎と恋柱・甘露寺蜜璃のそれぞれの覚醒に期待! TVアニメ『鬼滅の刃 刀鍛冶の里編』キービジュアル (C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

●言わなくていいのに…… 「配慮に欠ける」余計なひと言

 無一郎の「配慮に欠ける」発言のなかには、「最後のひと言がなければ、ちょっと冷たい感じの発言」止まりだったのに……という残念なものもあります。淡々と事実を述べた後に、よけいなひと言を加えて、「配慮に欠ける言葉」を完成させてしまうのです。

 たとえば、小鉄には「度を越えて頭が悪い子みたいだね」「赤ん坊じゃないんだから」といった、よけいなひと言を浴びせて傷つけています(ただ、小鉄の場合は、彼自身も毒舌キャラで、言われた分、燃え上がったり、影で言い返したりするので、大丈夫そうですが……)。

 これは、もしかすると無一郎の鎹鴉(かすがいがらす)の銀子(ぎんこ) の影響もあるかもしれません。銀子は無一郎を溺愛するあまり、炭治郎や小鉄を下に見て、「アンタ達トハ次元ガ違ウノヨ」「馬ッ鹿ジャナイノアンタ」など、よけいなひと言を言ってしまうのです。

●覚醒とともに、「配慮に欠けた言葉」が変化

「刀鍛冶の里編」で、無一郎はとある「大切なこと」を思い出し、覚醒します。「配慮に欠けた」というのが、「相手を気遣う気持ちが不足している」ということであれば、覚醒した後の無一郎にはこの言葉はふさわしくないと言えるでしょう。

 覚醒後の無一郎は、自らの意思で、作戦として上弦の伍・玉壺(ぎょっこ)に向けて「毒舌」を放ちます。「くだらない壺遊び」「便所に住んでいそう」「(玉壺の壷が)左右対称に見えないよ 下っ手くそだなあ」など言っている無一郎は、覚醒前のいつも心ここにあらずといった彼とは違い、どこか楽しそうです。

 毒舌にも、感情や体温が感じられます。無一郎と玉壺の「悪口合戦」がどのように描かれるのか、戦闘シーンとは違った意味で楽しみです。

※禰豆子の「禰」は「ネ」+「爾」が正しい表記

(山田晃子)

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