「復刻ミニゲーム機」ユーザーが感じた魅力とは? 若い世代惹きつける新鮮さも
マグミクス / 2019年5月27日 15時0分
■2019年も復刻ゲーム機の新製品が登場
往年の「ファミリーコンピュータ」を復刻した、任天堂の「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」が2016年11月に発売されて以来、同様に過去のゲームハードをミニサイズで復刻したゲーム機が各社から発売されています。往年のファンを虜(とりこ)にし、新しいファン層をも惹きつける、復刻ミニゲーム機の魅力はどこにあるのでしょうか。
「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」は、手のひらサイズで元祖「ファミコン」のデザインを再現した筐体に名作ゲームソフト30本を収録した製品で、発売と同時に話題を呼び、売り切れが続出。2017年にいったん生産終了し2018年に販売を再開した後も、根強い人気の商品となっています。
任天堂は続けて、2017年10月に名作21タイトルを収録した「スーパーファミコン」の復刻機を、2018年7月には、週刊少年ジャンプのキャラクターが活躍するファミコンソフトを収録した「週間少年ジャンプ創刊50周年記念バージョン」も発売しました。
このような任天堂の動きはゲーム業界各社に影響し、2018年7月にSNKがアーケードゲーム筐体を模したデザインの「NEOGEO mini」を発売、2018年12月にはソニー・インタラクティブエンタテインメントが初代「プレイステーション」をミニサイズで復刻した「プレイステーション クラシック」を発売しました。
そして、2019年もセガゲームスが9月19日に「メガドライブミニ」の発売を予定。同製品は収録予定の全40タイトルを段階的に発表しながら、今まさに業界やゲームファンの注目を集めているところです。
1990年代から数々のゲーム雑誌の編集長、副編集長をつとめ、ゲーム全般に詳しいライターの松井ムネタツさんは、復刻ミニゲーム機が持つ魅力について、次のように話します。
「当時ゲーム機を遊んだ世代からすれば、あの時代に遊んだゲーム機のミニサイズ版が公式から発売されるというだけで欲しくなります。『持っているだけで満足』という人も多く、私の友人知人のなかには『買ったけど箱に入れたまま』『玄関に飾ってある』など、まだ遊んでない人もたくさんいます」
また、松井さんは、「若い世代には、このようなレトロゲームがむしろ新鮮に感じられます。価格も手頃なので、一度でも手に触れる機会があれば、欲しくなる人が多いようです」とも話しています。
■新しいファン層獲得のカギは「みんなで遊ぶ楽しさ」?
「メガドライブミニ」とあわせて、2人同時プレイを想定し、コントローラー2個を同梱した「メガドライブミニ W」の発売も予定されている (C)SEGA
各社から発売されている復刻ミニゲーム機は共通して、通常のゲームハードと違い、あとから新たなゲーム作品を追加できる仕様ではありませんが、その点は商品としての魅力を下げる要素とはなっていないようです。
往年のゲーム機と名作ソフトを小型サイズにパッケージした製品に、多くの人が懐かしさや新鮮さといった魅力を感じるだけでなく、その「遊び方」を通じて、新たなファン層を獲得する可能性をも秘めているのです。
前出の松井ムネタツさんはその可能性について指摘します。
「(復刻ミニゲーム機は)旅行やパーティなど、友人や同僚などが集まる場所で活躍している、という話をよく聞きます。本体のサイズも手頃なので持ち運びしやすく、収録ソフトは全て本体に入っているので、ゲームのROMを別途用意する必要がありません。
HDMI接続のテレビさえあれば、手軽に世代を問わず、一緒に盛り上がることができるのです。収録されているのは1人用ゲームが多い傾向ですが、みんなで楽しめる遊び方を工夫して考えるのも面白いでしょう」
復刻ミニゲーム機の開発に、メーカーはどのような思いを込めているのでしょうか。「メガドライブミニ」の発売を予定しているセガゲームスは、そのコンセプトを「メガドライブの時代」と定義しているといいます。
「メガドライブミニに収録予定の『スペースハリアーII』は、元祖メガドライブのローンチタイトルであり、『魔導物語I』はメガドライブ最後のタイトルです。メガドライブをリアルタイムに体験した人も、未体験だが当時のことは知識として知っている人も、『メガドライブがあったからこそ、いまのセガがある』と感じていただけるラインナップになっています」(セガゲームス)
収録作品の中には、現在もシリーズが続いている作品だけでなく、いま現役で活躍しているクリエイターがかつて関わった作品もあるといいます。
「メガドライブミニをきっかけに、現在のセガやセガのリリースするタイトルにも興味をもってもらえれば」(セガゲームス)
復刻ミニゲーム機は、その小さな筐体に、名作ゲームの興奮やノスタルジー、そして仲間と一緒に遊ぶ楽しさといった、さまざまな魅力を詰め込み、これからもあらゆる世代を惹きつけていく商品となるでしょう。
(マグミクス編集部)
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