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『ドラクエ』ファンは「過剰反応」してしまう日常言葉・4選 「ゆうべは…」

マグミクス / 2023年4月10日 20時55分

『ドラクエ』ファンは「過剰反応」してしまう日常言葉・4選 「ゆうべは…」

■ごく普通のセリフなのに、ドキッとしたりイラッときたり

 気に入ったゲームと出会うと、思わず作中のセリフまで覚えてしまうもの。そして、こうした特徴的なセリフに反応する相手がいたら、同じゲームを遊んだ者同士だと分かります。

 印象的なセリフはゲームによってさまざまですが、『ドラゴンクエスト』シリーズの場合、一見すると何気ないセリフなのに、ファンの心を揺さぶる場合が少なくありません。普通そうに見えるのに、『ドラクエ』プレイヤーはちょっと違う反応を見せてしまう……そんなセリフを、ファミコン時代の4作品から抜粋してお届けします。

●「ゆうべは おたのしみでしたね」

「しんでしまうとは なにごとだ!」に匹敵するほど、初代『ドラクエ』を象徴するセリフのひとつ。ただし、「しんでしまうとは~」は直接的でダイレクトな叱責ですが、この「ゆうべは おたのしみでしたね」は、想像力を刺激する魅惑的なセリフになっています。

 初代『ドラクエ』でこのセリフが飛び出すのは、限定的な条件下のみ。ある洞窟に囚われている姫を助けると、彼女を城まで送り届ける流れになります。この時、「ルーラ」などを使えば一瞬で城まで戻れますが、一端寄り道するとこのセリフに出会えます。

 勇者ひとりで宿屋に泊まると、宿屋の主人が翌朝「ゆうべは よく おやすみ でしたね」と見送ってくれます。しかし、姫を連れている時に宿に泊まった場合、翌朝の見送りが「ゆうべは おたのしみでしたね」に変化。ふたりで泊まった時に、何か楽しいことをしている模様です。

 どんな「お楽しみ」をしていたのか。これについての言及は一切ありません。だからこそ『ドラクエ』経験者にとって、ある意味永遠の謎である「ゆうべは おたのしみでしたね」は、聞き捨てならないセリフなのです。

●「いやーさがしましたよ」

「ゆうべは おたのしみでしたね」は、言い回しとしてみるとやや特殊なので、一般的に耳にする機会はあまりないでしょう。しかし、この「いやーさがしましたよ」は、シチュエーション次第で耳にしてもおかしくありません。

 発言をシンプルに受け止めると、人を捜しているのだろうと考えるのが普通です。捜し人が自分だった場合、「悪いな」「苦労かけたね」と返すかもしれません。ですがこのセリフは、「ドラクエ民」にとって別の感情を呼び起こします。

 このセリフが出てくるのは、『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』。主人公が「サマルトリアの王子」と会うために城まで足を運びますが、王子はすでに旅立った後。急いで追いかけるも、その都度王子は別の場所に移動しており、会えそうで会えない状態が続きます。

 そんな無益な追いかけっこをしばらく続けた結果、ようやく王子に遭遇。ここまでさんざん苦労をさせられたのに、王子の第一声が「いやーさがしましたよ」。それを言いたいのはこっちだ、とツッコミたいプレイヤーが続出しました。だからこそ、このセリフを素直には聞き流せません。

■セリフの裏に潜む、強要と圧力……

ドラクエ民ほど「いのちをだいじに」の重みが分かるはず

●「ゆるしてくれよ! な! な!」

 自身のミスや失敗を認め、謝罪する行為は、誰しも覚えがあることでしょう。そして許されたいと思うのも、ごく自然な気持ちの表れ。相手に受け入れてもらえるかどうかは別の話として、「ゆるしてくれよ」と懇願する場面自体は日常でもよく出くわします。

 しかしこのセリフも「ドラクエ民」からすると、文字通りの意味だけでは終わりません。このセリフを放ったのは、『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』のカンダタ。盗賊団の頭として勇者たちと戦うも敗北し、その直後に許しを請うべく「ゆるしてくれよ! な! な!」と懇願します。

 シチュエーションだけ見れば、これもシンプルな謝罪に見えます。そして、カンダタを許すかどうかの選択肢「はい/いいえ」が表示され、ここで「いいえ」を選ぶことも可能……ですが、「いいえ」を選んでもカンダタは命乞いを続行。改めて「ゆるしてくれよ! な! な!」を口にします。

 許すまじと思って何度「いいえ」を選んでも、延々と「ゆるしてくれよ」を繰り返すその姿は、謝罪ではなく開き直りのようでもあります。結局、「はい」を選ばない限り、ゲームは先に進みません。「許せ」と強要するこのセリフに、モヤモヤした方も多いはず。

 方向性は違いますが、重要なアイテムを捨てようとした時に「それを すてるなんて とんでもない!」と言われてしまうのも、強要という意味では近しい存在です。こちらは、プレイヤーの操作でゲーム進行が行き詰まらないようにという配慮だと思われますが、親切でもあり、有無を言わさぬ圧力でもあり。

●「いのちをだいじに」

 移動時や選択肢中では「いのちをだいじに」、設定後は「いのちだいじに」と表示されるこの一文。初出は『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』で、戦闘時における仲間の行動傾向を決める命令のひとつとして登場しました。

 このセリフを日常で言われる機会は、かなり少なめ。ですが、例えば海外旅行に行く際、行き先次第では友達から心配され、これに近い言葉を投げかけられることもあるでしょう。しかし、受け取る側は往々として「大丈夫だって」と軽く切り返してしまいがち。セリフの意味や重みを、逆に軽く受け止めてしまいます。

 ですが『ドラクエIV』をプレイすると、「いのちをだいじに」の重みをとことん実感します。本作はオムニバス形式で進行し、第5章で全員が集結。勇者を中心とし、世界を救うために力を合わせます。

 この第5章では、プレイヤーが直接操作できるのは勇者ひとりだけ。仲間たちは、バトルで自由に行動します(※ファミコン版の場合)。しかし、行動の指針を「さくせん」で促すことができるので、状況に応じて「ガンガンいこうぜ」や「じゅもんをせつやく」などで指示します。

 ただし敵が強い時は、攻撃重視のさくせんだと仲間が死ぬことも珍しくありません。特に手ごわいボス戦だと、HP回復が文字通りの生命線。この生命線を大きく担っているのが、さくせんの「いのちをだいじに」です。

 ほかのさくせんも状況次第で有用ですが、たびたびピンチに陥るボス戦では「いのちをだいじに」がまず欠かせません。このさくせんがなかったら……と思うと、「いのちをだいじに」の重みを感じざるを得ません。

* * *

 今回はファミコン時代の『ドラクエ』4作品から、忘れがたいものをひとつずつ厳選しましたが、この他にも印象的なセリフやメッセージは多数あります。『ドラクエV』以降も含めれば、ファン同士なら何時間でも語り合えることでしょう。あなたにとっての忘れがたい『ドラクエ』のセリフを振り返ってみるのも一興ですよ。

(臥待)

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