意外なワンシーンが伏線？ 『ワンピ』ラフテル直前でバギーが「高熱」を出した理由

■バギーはラフテルに近付くだけで危険だった？

『ONE PIECE』の「ワノ国編」では、光月おでんの回想として、ゴール・D・ロジャーが「ひとつなぎの大秘宝（ワンピース）」がある、ラフテルへ到達した重要な場面が描かれました。しかし、ロジャー海賊団に見習いとして同行していたバギーが急に「発熱」したことで、仲のいいシャンクスが看病に残り、ふたりはラフテルに行けませんでした。何気ないシーンですが、ネット上では「ラフテルに行かなかった（行けなかった）裏の理由があるのでは？」との考察が多数あります。

　上陸できなかった理由として、バギーの能力である「バラバラの実」とラフテルの「相性が悪かった」と考える声もありました。悪魔の実の副作用には「海に嫌われ一生泳げない身体になる」「ふたつ目の悪魔の実を食べると爆発する」といったことが判明しています。

　第3巻の過去回想でバギーが「バラバラの実」を食べようとする場面では、見ていたロジャー海賊団の面々は「だははははは　いいねェ　若いってのは　後先考えねェで！！」と、「悪魔の実を食べること自体」を無謀なことのように話していました。ロジャー海賊団に所属していたキャラで、悪魔の実の能力者だと明らかになっているのは、バギーの他におでんの妻のトキ、劇場版『ONE PIECE STAMPEDE』に登場したダグラス・バレットだけで、いずれもラフテルには行っていません。

　もしかすると、ラフテルが近付いてきた際に、当時のロジャー海賊団唯一の悪魔の実の能力者・バギーの身体に、異変が起きた可能性もあります。「悪魔の実を嫌う『自然』の力が一番強い場所なのでは」「もしかしてルフィも上陸できない可能性がある？」と、予想する声もありました。

　その他に、「島に入ってはいけない病」が、本当に発症していた説もあります。この病はウソップが新しい島に上陸するのを恐れて、時々ついている嘘です。実は「ウソップがついた嘘は実現するのでは」という考察があり、過去には自分が3000万ベリーの賞金首という嘘をついて、それが実現したこともあります。

　また、ウソップは一度「ワンピースについて知ったら死ぬ病」という嘘までついていました。そんな特殊な病があるとは考えづらいですが、バギーが食べた「バラバラの実」は、「過去の『バラバラの実』の『覚醒』能力者が土地をバラバラにして『レッドライン』を作った」などという考察もあります。それくらい特別な悪魔の実なのだとすれば、ラフテルに近付くだけで死の危険が及ぶ、という副作用もあるかもしれません。ウソップの嘘がよく実現する法則と合わせると、全くない説とも言い切れず気になるところです。

　その他、バギー本人側に特別な理由がない場合、シャンクスが毒を盛るなどしてバギーに「高熱を出させた」という説もあります。現在のシャンクスは世界政府最高権力である五老星と対等に話せることから、天竜人と深い関係ではないか、もしくは自身も天竜人ではないか、という考察もあるようです。そんなシャンクスがラフテルに上陸することを避けるために、バギーの看病という「名目」を作ったとも考えられます。

　映画『ONE PIECE FILM RED』の特典「コミックス -巻四十億『RED』-」にて、シャンクスに関して衝撃の事実が明らかになりました。かつて、ロジャーがロックス海賊団を壊滅させ、天竜人とその奴隷を守ったという「ゴッドバレー事件」の後、奪った財宝のなかに赤ん坊のシャンクスが紛れ込んでいたというのです。もし、シャンクスが当時ゴッドバレーにいて死亡した天竜人の誰かの子供、ということであれば五老星からの特別扱いも納得できます。

　ラフテルは「歴史の本文（ポーネグリフ）」を読み解かないとたどり着けず、800年前に発足した「世界政府」とは敵対する存在の何者かが、隠しているとも考えられる島です。もしかすると、仕組まれた「罠」がある可能性もあります。もし、その罠が「天竜人の血」に反応する、などの性能があればシャンクスは上陸できないため、自分の身を守り仲間たちに素性を隠すため、バギーに熱を出させたとも考えられるでしょう。

（マグミクス編集部）