サザエさんの大人たちを「10歳年上」の俳優で実写化するなら？ 「案外ハマりそう」

■「10歳年上」の顔ぶれがすごい！

　国民的アニメ『サザエさん』（原作：長谷川町子）のキャラクターたちは、サザエさんが24歳、波平が54歳など、「もっと上だと思ってた！」「意外と若い！」という驚きの声が多い年齢設定です。これまでの実写化作品でも、キャラの実年齢より年上の役者が演じることが多く、そのほうが違和感がないように思われてきました。例えば、2009年から定期的にスペシャルドラマでサザエさんを演じていた観月ありささんは、初回放送時32歳です。

　では、今年・2023年に、キリ良く「キャラの年齢＋10歳」となる俳優陣を当てはめて、実写版の映画やドラマを作るとなるとどうでしょう。

　例えば、23年内にサザエさん（24歳）より10歳年上の34歳となる89年生まれの女優さんには、多部未華子さんや仲里依紗さん、桐谷美玲さん、夏菜さんなど豪華な顔ぶれがいます。近年では結婚してお子さんが生まれ、母親としてのイメージもある方々です。

　特に多部さんは、ドラマ『マイファミリー』や映画『トラさん』で母親役を好演しているので、もしサザエさんにキャスティングされたらどのように演じるのか見てみたいものです。顔立ちも和風で、主演映画『あやしい彼女』での髪型やファッションは、少しサザエさんに近いものがあります。

　23年にサザエさんの夫・マスオさん（28歳）より、10歳年上となる85年生まれの芸能人には、例えば三浦貴大さんがいます。落ち着いた誠実な雰囲気はマスオさんの性格とも合っていて、キャスティングされてもおかしくないでしょう。公開中の映画『winny』での、メガネ姿もハマっていました。そのほか、マスオさんには似ていませんが、山下智久さん、大倉忠義さん、尾上松也さんや城田優さん、松山ケンイチさん、松田翔太さんなど、豪華な演技派の俳優陣が顔を揃えています。

「50代には見えない！」とよく言われている波平（54歳）より10歳年上の64歳になる俳優（1959年生まれ）には、吉田鋼太郎さんや京本政樹さん、渡辺謙さん、赤井英和さんら、そうそうたる顔ぶれがいますが、酒井敏也さんはいかがでしょうか。2019年に上演された藤原紀香さん主演の舞台版『サザエさん』では、酒井さんはなんと猫のタマ役を担当しました。あの『サザエさん』の世界観で、今度はぜひ「人間」を演じる姿を見てみたいです。

　正確な年齢は不明なものの、公式サイトでは「50ン歳」とされているフネより10歳ほど年上の芸能人には、片桐はいりさんや賀来千香子さん、黒木瞳さんなど、幅広いジャンルの方々がいます。アニメ『サザエさん』の「原作者生誕100周年記念スペシャル」にて、長谷川町子先生の声を担当した戸田恵子さんもそのひとりです。

　ハキハキとした声で長谷川先生を演じた戸田さんに、少女期はお転婆だったという設定のあるフネを明るく演じてほしいものです。戸田さんは前述の観月さん版『サザエさん』で、伊佐坂先生の奥さん、伊佐坂軽役も演じていました。

　そのほか、ノリスケ（24～26歳＋10歳）には佐藤健さんや岡田将生さん、賀来賢人さん、窪田正孝さん、松坂桃李さんらが主演級の俳優さんが何人も当てはまりますし、タイコさん（22歳＋10歳）に該当する1991年生まれの女優さんには波瑠さん、夏帆さん、高畑充希さん、前田敦子さん、岡本玲さんなど、こちらも豪華候補が揃います。ちなみに、マスオさんの同僚のアナゴさん（27歳＋10歳）の1986年生まれ世代にも、柄本佑さん、小池徹平さん、山崎育三郎さん、大東駿介さんら実力派の面々がいますが、一番しっくりくるのは前野朋哉さんでしょうか。

　もともと『サザエさん』にゆかりのある方も何人かおり、豪華で愉快な実写版となりそうです。

（椎崎麗）