イマイチ絞れない！ 『ワンピ』悪魔の実は「体のどこ」に宿る？ 「骨、物でも可」

■考えるほど深まる「悪魔の実」の謎

　大人気マンガ『ONE PIECE』には、主人公のルフィが食べた「ゴムゴムの実」を始めとする多種多様な「悪魔の実」が登場します。今まで「覚醒」など悪魔の実に関する多くの事実が判明してきましたが、まだ明かされていない謎もまだまだ存在し、ネットで議論となっているようです。

　特に、「悪魔の実は身体のどこに宿るのか？」という疑問には、ネット上でも「心臓説」や「骨説」など、さまざまな意見が挙げられ話題になっています。

　一時期ネット上で多くの支持を集めていたのは、「心臓説」です。この説が出たのは「黒ひげ」ことマーシャル・D・ティーチが「ヤミヤミの実」に加え、ふたつ目の悪魔の実の能力を手に入れた際の描写がきっかけでした。

　通常ふたつ目の悪魔の実を食べた瞬間、能力者の体は悪魔の実の呪いによって粉々に砕け散ってしまいます。しかし、黒ひげは頂上戦争で「白ひげ」ことエドワード・ニューゲートから、「グラグラの実」の能力を奪うことに成功しています。昔から黒ひげを知るマルコからも、「体の構造が『異形』」と言われており、黒ひげの心臓が複数存在する説が浮上しました。

　黒ひげの言葉遣いやキャラクター、「生まれてからずっと寝ていない」という事実、欠けている歯の位置の違いなどから「黒ひげ多重人格」も出ていますが、「体の構造」というマルコの言葉から、「人格だけの問題ではなく、そもそもの身体が尋常ではない」という読みが生まれ、「悪魔の実は心臓に宿る」との考えが生まれたようです。

　ただ「心臓説」には、いくつかの疑問点が残ります。そのひとつが、ブルックの存在です。ブルックは「ヨミヨミの実」の能力者で、白骨化した骨人間なので心臓もありません。そのため「心臓説」だけではなく、骨以外の身体の一部に悪魔の実が宿る説は全て否定されることになります。ということは、「骨」もしくは「精神」「魂」に悪魔の実の力が宿る、とも考えられそうです。

　しかし、「パンクハザード編」にて、スモーカーとたしぎがローの「オペオペの実」の能力によって心臓ごと人格を入れ替えられた際、スモーカーの「モクモクの実」の力は、人格がたしぎになったスモーカーの身体の方に残っていました。人格がチョッパーの身体に宿ったフランキーも、チョッパーの巨大化技を使えています。そのため、「人格」「精神」に悪魔の実が宿る、というのも違うかもしれません。

　その他、これまでには悪魔の実を食べた「モノ」が何度か登場しています。例えば「イヌイヌの実」を食べた銃の「ラッスー」や、「ゾウゾウの実」を食べた剣の「ファンクフリード」などが挙げられます。いわゆる「身体」も「骨」も持たない存在も、悪魔の実を食べることが可能なため、いよいよ「どこに宿る」のか、という点が謎になってきます。

　ただし、モノに宿っているのは、今のところ「ゾオン系」の悪魔の実だけです。五老星の言葉によれば「ゾオン系の実には『意志』が宿る」とのことなので、それ故にモノに能力を宿らせることが可能と考えられます。悪魔の実の系統によって、宿る場所も違うのかもしれません。

　どこに宿るのかつかめない悪魔の実の能力に関して、ネット上では他にも「『ヨミヨミの実』のような特殊な実は『魂』、『遺志が宿る』と言われているゾオン系全般は『物体』であれば可能、その他のパラミシア系、ロギア系は『身体』に宿るんじゃないか」「サボの『物には必ず……　核がある』というセリフがヒントになりそう」「動物、物体関係なく存在する『核』に宿るのか？」などの意見もありました。

『ONE PIECE』最終章では、「能力者狩り」を繰り返す黒ひげ海賊団に関する描写が増えています。彼らがどのような手法で能力者から悪魔の実の力を奪っているのか、頂上戦争で黒ひげが白ひげの死体から「グラグラの実」を奪った際、ベールで覆われた内部で何が行われていたのか、この点が明らかになれば「悪魔の実がどこに宿るのか」という謎も、分かるかもしれません。

（マグミクス編集部）