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ホワイトベースの「地味な脇役」だったジョブ・ジョン 人生の転機は「一年戦争」後から?

マグミクス / 2023年4月30日 6時10分

ホワイトベースの「地味な脇役」だったジョブ・ジョン 人生の転機は「一年戦争」後から?

■ホワイトベースの何でも屋

『機動戦士ガンダム』でアムロ・レイたちの母艦となったホワイトベースでは、素人同然の若者たちが慣れない軍務につき、生き延びるために働き続けていました。今回はそのなかのひとりであり、「何でも」屋として活躍したジョブ・ジョンに焦点を当てます。

 初代『機動戦士ガンダム』のリピーターであれば、ジョブ・ジョンと聞いて「ああ、あのキャラね!」とすぐに思い出すことができるでしょうが、正直な話「誰? そんな人いたっけ」と考えてしまう方もいるでしょう。

 金髪が特徴の男性で、モビルスーツの予備パイロットだった人物です。軍人として正規の訓練を受けた、ホワイトベースのクルーの中では希少な存在で、ガンペリーやガンタンクのパイロットや砲手、歩哨、ランバ・ラル隊相手の白兵戦など、さまざまな局面で働きを見せていました。

 基本的にストーリーに直接関与する役柄ではありませんが、第17話「アムロ脱走」では捕虜としたコズンを独房へと連れて行く場面で登場しています。

 またこの回ではブライトとミライがアムロをガンダムから降ろす話をしている際に、ガンダムを任せる候補のひとりとしてジョブの名前が出てきており、戦力として考えられていることも見て取れます。

 そんなジョブ・ジョンが最も目立った場面と言えるのが、第21話「激闘は憎しみ深く」になるでしょう。第20話「死闘!ホワイトベース」でランバ・ラル隊と戦い重傷を負ったリュウ・ホセイに代わり、ガンタンクの操縦手を務めることになったジョブ・ジョンですが、マシントラブルに対応できず、立ち往生してしまいます。

 そこに駆けつけたリュウにパイロットの座を譲り、コア・ファイターの出撃を見送りますが、結果としてリュウはクラウレ・ハモンのマゼラトップに特攻して戦死。ホワイトベースはかけがえのない人間を失う結果となりました。

 コア・ファイターとマゼラトップの残骸を前に、膝をついて座り込んだジョブ・ジョンは「僕が殺したのも同じです。僕が代わらなければ……リュウさんだって……リュウさんだって死なないで!」と慟哭します。しかし他のホワイトベースのクルーたちは、皆が未熟だったためリュウに負担をかけ過ぎていたことを理解し、ジョブ・ジョンを責めることはなかったのです。

■「元・ホワイトベース乗員」として、後の時代にも登場

最終話でア・バオア・クーから脱出したホワイトベースのクルーたちが描かれる、「機動戦士ガンダム11」DVD(バンダイビジュアル)

 その後は特に目立った出番はありませんが、最終話「脱出」でホワイトベースのクルーが乗るランチを操縦しており、ア・バオア・クーでの戦いを生き残ったことが確定しました。

 本編では地味な脇役としての出番に終始したジョブ・ジョンですが、その後は意外な人生を歩んでいます。

 マンガ『機動戦士ガンダム ピューリッツァー -アムロ・レイは極光の彼方へ-』や『機動戦士ガンダム デイトゥモローアフター カイ・シデンのメモリー』2巻に登場したジョブの口からは、当初は一年戦争の英雄としてもてはやされたものの、正規の軍人でありながら民間人であるアムロたちの活躍には遠く及ばない働きだったことから故郷や軍にも居づらくなり退役。作業用MSの操縦士として食いつないでいることが明かされます。

 一時は落ちぶれたジョブでしたが、ホワイトベースの整備兵だったオムルに誘われ海軍戦略研究所であるサナリィ(S.N.R.I.)に加入したことから運命は好転します。

 サナリィでのジョブは、大型化し運用が難しくなる一方であったモビルスーツを小型化する「フォーミュラ計画」の開発責任者として参加し、地球連邦軍の次期主力機のテストベッドとして正式採用された「F90」を生み出し、長くアナハイム・エレクロトニクスがほぼ独占していた連邦軍の市場に風穴を開ける快挙を成し遂げました。

 劇場版アニメ『機動戦士ガンダムF91』に登場した「F91」の開発にも携わったとされており、現状では一年戦争終了から40年が経過した宇宙世紀0120年に活動していたことが確認されています。

 現状、ホワイトベースのメンバーではブライトとミライが宇宙世紀105年(マフティー動乱)の時期に登場、カイも同年にサイド3で開催された「WB展」の監修者として描かれているのが最も未来の描写となっているので、ジョブこそが実は最も長く活躍していたキャラクターとなっています。

 不遇に負けそうになる時期もありながら、立ち直って意義ある仕事をこなす。英雄として生きるより、はるかに恵まれた人生だったのではないでしょうか。

(ゆうむら)

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