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巨匠・阿久悠が『ウルトラマンタロウ』の作詞を引き受けた意外な理由

マグミクス / 2023年5月6日 9時25分

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■誰もが知る主題歌を唯一、喜んでいなかった子供がいた?

 日本を代表する作詞界の巨人・阿久悠氏は、戦後日本の歌謡界を牽引し続け、作詞数実に5000曲以上を誇ります。演歌やアイドルソングなど、多岐にわたってヒットソングを連発した阿久悠氏ですが、アニメ、特撮ソングも多く手がけていました。

 その代表作といえば、1973年4月6日放送開始の『ウルトラマンタロウ』の主題歌でしょう。「ウルトラの父がいるウルトラの母がいるそしてタロウが ここにいる」で始まる、あの勇猛な歌です。「ウルトラマン」シリーズの第5作目ということで、その時すでに尾崎紀世彦さんの「また逢う日まで」(1971年)で日本レコード大賞を受賞するなど超売れっ子であった阿久悠氏の起用は、当時の制作陣営の気合の入り方が伺えます(同時期、『ファイヤーマン』の主題歌も阿久悠氏が担当)。

 さてそんな阿久悠氏が『ウルトラマンタロウ』の主題歌を引き受けたのには、「とある理由」があることをご存知でしょうか。自身のエッセイで語ったところによれば、「子供の名前が太郎だから」というではありませんか。実際、ご子息の名前は深田太郎さんといいます。現在、作曲家としての活動とともに、「株式会社阿久悠」の取締役を務めています。

 父親が自分と同じ名前のヒーローの主題歌を作詞、さぞ嬉しかったかと思えば、当時は違ったようで深田太郎さんは「随分、友達にからかわれました」と回想しています。実際は『ウルトラマンタロウ』よりかは、『デビルマン』の方が好きだったようです。とはいえアニメ『デビルマン』の主題歌の作詞も阿久悠なのですから、凄まじい限りです。

 父・阿久悠氏の思惑こそ外れましたが、日本の子供たちの間でこの曲は大人気。さらに時を経て「ウルトラマンタロウ」が父になり、その息子である『ウルトラマンタイガ』(2019年)のポスターには、「そしてタイガがここいる!」の文字が躍っています。阿久悠氏の言葉は、ウルトラ戦士の遺伝子とともに受け継がれているのです。

(片野)

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