チート級にやばい？ 『ワンピ』名前だけじゃ強さも能力も分からない悪魔の実

■名前だけ聞いたら食べようと思わない？

　最終章に入り盛り上がりを見せるマンガ『ONE PIECE』には、「ゴムゴムの実」や「バラバラの実」など、さまざまな「悪魔の実」が登場しています。悪魔の実は、食べた者に不思議な能力を与える果実で、例えば火を操り本体の身体も火になるロギア系の悪魔の実は「メラメラの実」、全身が刃物になるパラミシア系の悪魔の実は「スパスパの実」というように、擬音語のようになっているものもあれば、さまざまな「糸」を利用する「イトイトの実」や、砂を操り自分の身体も砂に変える「スナスナの実」など、2音の単語が並んだネーミングのものもありました。

　上記のような悪魔の実は、名前である程度は能力の予想がつきます。しかし、触った者をおもちゃに変える「ホビホビの実」のように、名前からは予想もつかない効果を発揮する実も登場していました。

「ホビホビの実」はドンキホーテ海賊団のシュガーが食べた悪魔の実で、触った相手をおもちゃにして、操る能力です。おもちゃは英語で「toy（トイ）」ですが、こちらは「趣味」の意味で使われる単語「hobby（ホビー）」が元と思われます。「ホビー」も、「おもちゃ」や「模型」の意味で使用されることがあるので、こちらの名前になったのかもしれません。

　名前だけでは能力も強さも分かりづらいですが、この能力でおもちゃにされた人間は、その存在が他の人の記憶から消し去られ、能力者の命令に従わなければならないという、恐ろしい能力です。また、シュガーは能力によって身体の成長が止まっており、10歳前後の姿をしています。ファンは「『ホビホビの実』、能力の強さは勿論だけど、食べた時点で年齢が止まるのも魅力的」と、「おもちゃを操る能力」らしい身体への作用も魅力に感じているようです。

　続いて、「ビスビスの実」は「ビスケット」を操る悪魔の実で、当時懸賞金5億のルフィをも苦しめる強さでした。能力者はビッグ・マム海賊団のシャーロット・クラッカーで、彼はビスケットを自在に生み出して操れます。普段のクラッカーはビスケットで作った鎧を着ており、戦闘では無限に増やせるビスケット兵で相手を圧倒する場面もありました。

　ビスケットと聞くと弱そうに感じますが、ビスケット兵はクラッカーが使う武装色の覇気で硬くなり、ルフィがギア4を使わないと攻撃が効かないほどの強度を持ちます。ネットでも「ハズレ枠なのに使いこなしてるの凄い」「使用者によっては、ハズレの実でも強くなるという分かりやすい例」など、弱そうな実を使いこなすクラッカーを評価する声が多いです。

　また、響きがかわいい「ニキュニキュの実」も、名前から予想がつかない能力の実と言えるでしょう。元・王下七武海にして革命軍幹部のバーソロミュー・くまが使っている能力で、「肉球」でさまざまなものを弾き飛ばす能力です。

「ニキュニキュの実」の能力は物体に限らず、目に見えない大気を弾くこともできます。また、戦闘以外にも高い能力を誇り、相手からの攻撃や体内にある疲労・痛みすらも「弾き飛ばす」ことができるのです。また、自分を弾き飛ばして、長距離を高速で移動することも可能です。戦闘、回復、移動、拷問にも使える便利な能力のため、ネットでは「悪魔の実ひとつ食べられるなら、『ニキュニキュの実』を食べて自分の疲労を弾き出す」「これさえあれば遅刻の心配もないし、相手を特定の場所に送れるから、それだけで商売になりそう」などと、汎用性の高さで評価を得ていました。

　悪魔の実は、これまでに100種類以上も登場しています。名前からは想像できない効果を発揮する実もあり、その能力者がどんな風に能力を鍛えて使うのか、今後も目が離せません。最終章に入ってから、これまで能力が不明だったキャラの悪魔の実も次々と判明しており、その戦いに注目が集まります。

（LUIS FIELD）