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『Zガンダム』「トンデモ行動多すぎ」な主人公カミーユ 「精神崩壊」までの苦難の歩み

マグミクス / 2023年5月10日 6時25分

『Zガンダム』「トンデモ行動多すぎ」な主人公カミーユ 「精神崩壊」までの苦難の歩み

■名前イジりだけで暴力沙汰! 起伏の激しい主人公・カミーユ

 カミーユ・ビダンは『機動戦士Ζガンダム』の主人公であり、ガンダムMk-IIおよびZガンダムのパイロットです。劇中の彼は、女性のような名前にコンプレックスを持っていました。そのため、「男の証明を手に入れたいから」という理由で空手、ホモ・アビス(小型飛行機)、ジュニア・モビルスーツなどに積極的に取り組んでいました。

 実際カミーユは、その名前を耳にしたジェリド・メサから「なんだ男か」と名前をバカにされたことに怒り、殴り掛かった事もあります。名前をバカにされたからとはいえ、それだけで暴力を振るうなんて、歴代ガンダム主人公のなかでも起伏の激しさが目立ちます。

 その後も、ティターンズ兵を殴ったり蹴ったりモビルスーツで踏みつぶそうとしたりするなど、数々の暴挙に出ます。なかでも印象的なのは9話にて、反地球連邦組織・エゥーゴの出資者であるウォンにミーティングの遅れを指摘されるシーンです。

 カミーユは「鉄拳制裁」と称して殴られてしまいますが、自分に非があるにもかかわらず殴り返しているのです。そのうえ、自分が気絶しそうになったら「暴力はいけない」と発言。自分の行動を棚上げし出すシーンは、ファンの間でも語り草となっています。

 しかし、そうしたトンデモ行動も15話でのカツのエゥーゴ加入を機に減少します。カツは、無断での出撃や、ティターンズからのスパイであるサラに恋心を抱き、あっさりモビルスーツを渡してしまうほど、カミーユ以上に問題行動を起こすことが多々ありました。カミーユはそんなカツの世話役をしているうちに、少しずつ軍人としての責務を自覚していくに至ったように思えます。

 フォウとの出会いも問題行動が減少していく要因になっていそうです。彼女と惹かれ合う過程でカミーユは自分の名前を肯定できるようになりました。自分の名前を最も男らしくないものの象徴として忌み嫌い、良くも悪くもそれが行動原理となっていたカミーユにとって、これはコンプレックスの解消と言えるでしょう。

■ガンダムファン唖然のトラウマエンド

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 カミーユは両親を目の前で殺されています。そして、両親の存命時も良好な関係を築けていたとはいえず、愛人に入れ込む父と、そんな父を見て見ぬふりをして仕事に夢中になる母。自分にまともに接してくれなかった両親に対して、悪く言うこともありながら「僕は両親に親をやって欲しかった」「子供が無視されちゃ堪んない」など、寂しさを抱えていたような発言もしています。

 また亡くなった人を自作の仏壇にまつるシーンや、クワトロに「大尉はロベルト中尉が戦死したこと、何ともないんですか?」と尋ねるシーンから、誰かの死に心を痛める優しさを奥底に秘めていることをうかがわせる言動も度々あります。

 こうした繊細さや感受性の強さと、躊躇なく感情を露わにする激情的さが合わさって、時に「頭がおかしい」と評される行動に繋がってしまうのかもしれません。

 この通り狂犬のような存在だったカミーユはひとりのパイロットとして責務を負う経験や、さまざまな人との出会いを通じ成長していったのです。そのまま順当に大人への第一歩を踏み出すかと思いきや、周囲の人が次々に戦死していく等、数々の絶望的な現実に直面します。

 そうした出来事の積み重ねを経て、精神を崩壊させてしまうため、最終回を迎えたときの虚脱感が強いという感想を持つ人も少なくありません。

 成長譚になっていくと思いきや、今までの成長が0になってしまうようなやるせない終わり方という落差が、あのエンディングが私たちの脳裏に深く刻まれている理由のひとつなのかもしれません。

(マグミクス編集部)

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