胸エグられる「鬱アニメ」・3選 5月病に効く? 「現実の方がマシだわ…」
マグミクス / 2023年5月12日 12時15分
![胸エグられる「鬱アニメ」・3選 5月病に効く? 「現実の方がマシだわ…」](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/magmix/magmix_155358_0-small.jpg)
■「一気に絶望に落とされるやつ」聞いていたけど想像以上……
この時期に毎年襲われる方もいるであろう「5月病」。なんとか業務をこなせても「やる気が全然戻ってこない……」という方もいることでしょう。そんな時の荒療治として、「あえて鬱アニメを見る」という方法もあります。過酷な世界を見ることで、「この世界よりはマシだ……」と思えるかもしれません。
この記事では、5月病に効くかもしれない「あえての鬱アニメ」を、3作品ご紹介します。SNSでも「鬱レベル天元突破」「背負ってる過去が重すぎ」と評判です。
※この記事には、各作品のネタバレ(結末除く)が含まれます。
●『グリザイアの果実』(2014年10月~放送)
私立美浜学園に転入してきた青年、風見雄二(かざみ・ゆうじ/CV:櫻井孝宏)。両親と死別し、幼い頃に姉も事故で亡くした彼は、落ち着きながらも少し浮世離れした性格です。「普通の学生生活が送りたい」と願う彼でしたが、転入先の学園には5人しか学生がいませんでした。しかも全員が「訳あり」。
なぜかメイド服を着ているクラス委員・小嶺幸(こみね・さち/CV:清水愛)、雄二の名前になぜか反応した周防天音(すおう・あまね/CV:田口宏子)など、クラスメイトは癖の強い女子ばかり。そんな彼女たちと交流していく雄二は、それぞれが抱える重い過去を知ることになり――?
『グリザイアの果実』は、同名ゲーム(発売元:フロントウイング)を原作としたアニメです。当初は学園ラブコメが始まりそうな雰囲気の本作ですが、徐々にクラスメイトたちの過去が明らかになります。そのどれもが暗く重いものであるため、視聴後は「こんな過去がないだけでもマシ……」と思えるかもしれません。
最初の3話は明るく楽しいラブコメ展開が続きますが、第4話からその雲行きは怪しいものに。その後は、女子ひとりひとりにスポットライトが当てられ過去を知る流れとなりますが、全てのシナリオがかなりの鬱度です。
特に第10話から始まる天音の過去エピソードは、「どうして思いつくんだ」と頭を抱えたくなるほど壮絶なもの。登場人物のなかには、精神に異常をきたしたり、○の肉を食べたりする者も。一体何の肉かは、覚悟の上で本編をご覧ください。
5人とも、「よく明るく生きているな……」と思わされるような鬱エピソードを持っています。しかしただ鬱なだけではなく、ストーリー自体も視聴者の興味を引く作品です。「○の肉を食べるよりはマシ……」と思いたい方はぜひご覧ください。この作品は、「dアニメストア」「U-NEXT」「バンダイチャンネル」などで見ることができます。
●『魔法少女まどか☆マギカ』(2011年1月~放送)
『魔法少女まどか☆マギカ』Blu-ray1 (アニプレックス)
中学二年生の鹿目まどか(かなめ・まどか/CV:悠木碧)は、ひとりの少女が強大な敵に立ち向かう夢を見ます。そばにいた「魔法の使者」・キュゥべえ(CV:加藤英美里)に「君なら運命を変えられる」「僕と契約して、魔法少女になってよ」とささやかれたところで、目を覚ますまどか。変わった夢ではあったものの、その後もいつもと変わらぬ1日が始まりました。
しかしその日にやってきた転校生は、夢に見た美少女・暁美ほむら(あけみ・ほむら/CV:斎藤千和)でした。なぜかまどかを知っているようなほむらは、「あなたは自分の人生が尊いと思う?」と問いかけてきて――?
『魔法少女まどか☆マギカ』は、新房昭之さんと虚淵玄さん、蒼樹うめさんとアニメ制作会社「シャフト」の4者からなる、「Magica Quartet」が手がけたオリジナルアニメです。かわいらしい作画からは予想がつかないほどの鬱展開に、放送当時ネット上で話題となりました。本作を見れば、今の生活も「キュゥべえと契約するよりはマシ……」と思えるかもしれません。
キュゥべえは、「魔法少女になってよ」とまどかたちを説得します。まどかたちは「魔女と戦う代わりに、願い事をなんでもひとつ叶える」というキュゥべえの言葉を信じ、キュゥべえと契約して魔法少女に。しかし、キュゥべえは真の目的を話さずに、まどかたちと契約を結んでいます。
その真の目的とは「(魔法少女をいずれ魔女にして)少女たちの感情エネルギーを回収し、宇宙を存続させること」。つまり、魔法少女は最終的に、魔女になってしまうのです。しかも、魔女との戦いは、命を懸けた激しいもの。第3話で、早くもその残酷さが示されます。
おどろおどろしい魔女たちと命を懸けて戦い、「いずれは魔女になってしまうかも」という恐怖におびやかされるまどかたち。魔法少女になる際の願い事は一応叶えられるものの、そのままハッピーエンドになってくれないのが、本作の鬱要素のひとつといえるでしょう。
本作を見て「グリーフシードが濁っても、魔女にはならない……」と思えれば、5月病も少しは楽になるかもしれません。この作品は、「dアニメストア」「Netflix」「U-NEXT」などで見ることができます。
■めった刺しから拷問まで…容赦ない鬱描写
●『ひぐらしのなく頃に』(2006年4月~放送)
『ひぐらしのなく頃に解』 (C)2007竜騎士07/雛見沢御三家
昭和58年の初夏。前原圭一(まえばら・けいいち/CV:保志総一朗)は、自然豊かな集落・雛見沢村に都会から引っ越してきました。小さな村ということもあり、学校は村にひとつだけ。しかも、全学年を合わせても15人いるかどうか。しかし圭一は、学校の仲間たちと楽しい日々を過ごしていました。
圭一は、竜宮レナ(りゅうぐう・れな/CV:中原麻衣)や園崎魅音(そのざき・みおん/CV:雪野五月)たちクラスメイトに連れられて、村を見て回ることに。その帰り、フリーのカメラマンを名乗る富竹ジロウ(とみたけ・じろう/CV:大川透)から、謎の怪死事件について聞かされて――?
『ひぐらしのなく頃に』は、同名ゲーム(開発・発売:07th Expansion)を原作としたアニメです。田舎の小さな村で巻き起こる謎の怪死事件は、数年連続で「綿流し」というお祭りの日に起きています。繰り返されるその惨劇を見ると、「怪死事件に巻き込まれるよりはマシ……」と、5月病も吹き飛ぶかもしれません。
本作は、全26話が6つのパートに分けられています。そして、最初の4パート「鬼隠し編」「綿流し編」「祟殺し編」「暇潰し編」はパラレルワールドとなっています。それぞれ別の怪死事件が起こり、次のパートになると、事件前に話がリセットされる構成です。そしてそれぞれの事件の謎は、続く「目明し編」「罪滅し編」などで明かされます。
第1話冒頭から、圭一らしき少年がレナたちらしき人たちを、バットで撲殺するシーンが流れる本作。しかしオープニング映像の後は、何事もなかったかのように元気な圭一とレナたちが登場します。そして物語が進むにつれ、とある人物が大ナタを持って背後から現れたり、急に低い声で圭一を問い詰めたりします。
村人たちは基本的に皆仲がいいものの、どのパートでも誰かの狂気が見え隠れしており、その分恐ろしさを感じる作品です。ホラー的な恐ろしさと、グロテスクな殺傷シーンがあいまって、「鬱アニメ」の筆頭作品といえるでしょう。
めった刺しや拷問など、容赦のない鬱描写が出てくる本作。設定上の時期も6月となっており、「雛見沢の6月に比べたら、現実の5月はまだマシかも……」と思えるかもしれません。この作品は、「dアニメストア」「U-NEXT」「ABEMAプレミアム」などで見ることができます。
* * *
まさに「毒をもって毒を制す」な、「鬱アニメ療法」。あえて鬱な世界に触れることで、辛い現実から目をそらせるかもしれません。ただし、気持ちが落ちすぎて仕事が手につかなくなっては、本末転倒です。鬱アニメの摂取しすぎには、ご注意くださいませ。
※配信状況は記事掲載時点のものです。
(新美友那)
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