一挙手一投足全て意味アリ イッキ見捗るアニメ『青春ブタ野郎』シリーズBDボックス発売

■視聴後にきっと変わる「バニーガール先輩」の意味

「青ブタ」ことアニメ『青春ブタ野郎』シリーズのSeason1 Blu-ray Disc BOXが2023年5月31日（水）、発売されます。TVアニメ『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』13話および劇場アニメ『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』を収めた、ディスク4枚組になります。

　TVアニメ『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』は、鴨志田一先生による小説を原作とし、その第1巻から第6巻序盤までの内容をアニメ化したものです。主人公の「咲太」を中心とする、「思春期症候群」というファンタジー要素を盛り込んだ少年少女の群像劇が綴られます。

　劇中での「思春期症候群」とは、思春期に「同じ日を何度も繰り返す」「他人と姿が入れ替わる」などといった状態に陥ることを指し、症例は様々ながら、医学的には思春期特有の思い込みなどと扱われている、といった設定です。作中で起こるファンタジー設定を「思春期症候群」とひと括りにしつつ、そこへ量子論などを基とした解説を試みている点が本作の特徴のひとつといえるかもしれません。

　表題にうたわれ、作品のキービジュアルにも描かれる「バニーガール先輩」とは、その思春期症候群に見舞われた本作ヒロインの「桜島麻衣」が、バニーガール姿で公立図書館内を徘徊していた様にちなむものです。端から見れば奇行としか思えないはずですが、咲太はすぐさま思春期症候群の一種ではないかと思い至ります。というのも、咲太自身も深刻な思春期症候群を発症していたからです。かくして物語の幕は上がりました。

　このように、いわゆる「SF（すこしふしぎ）」と称されるような要素を多分に含みながらも、登場人物たちの反応や言動はエキセントリックなものではなく、人物造形や作劇についてはいたってオーソドックス、あるいは誠実ともいえ、むしろ軸足はその人間描写にこそあるといえるでしょう。そうした面が、ともすれば突飛と表現できるような事象を描きつつも、切なさや愛しさにあふれたドラマを紡ぎ出している、といえるのではないでしょうか。

　なお、「青春ブタ野郎」とは、もちろん主人公の咲太を称するものであり、登場人物のひとりがそのように命名したものです。なかなかにパンチの効いた呼称ですが、物語の理解が進むにつれ、きっとしっくりくるものになっていくことでしょう。「ああ、確かに『青春ブタ野郎』だ」と。

■完全生産限定版『Blu-ray Disc BOX』の中身をチェック！

2023年5月31日発売『青春ブタ野郎シリーズ Season1 Blu-ray Disc BOX』一式

『青春ブタ野郎シリーズ Season1 Blu-ray Disc BOX』は、完全生産限定版として2023年5月31日（水）に発売されます。

　その内容は上述したディスク4枚のほか完全生産限定版特典として、「原作者である鴨志田一先生による小説『青春ブタ野郎はビーチクイーンの夢を見ない』」「TVアニメ各話の内容や設定画、放送当時に公開されたイラスト、スタッフインタビューなどをまとめた全60ページのブックレット」を同梱し、原作イラストの溝口ケージ先生による描き下ろし三方背ケース、キャラクターデザインの田村里美さんによる描き下ろしデジジャケットという仕様です。

　また映像特典として「『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』劇場公開時の舞台挨拶」「ノンクレジットOP／ED」「PV＆CM集」が、音声特典として「#12オーディオコメンタリー（出演者：梓川咲太役 石川界人さん、桜島麻衣役 瀬戸麻沙美さん、梓川かえで役 久保ユリカさん）」「#13オーディオコメンタリー（出演者：原作 鴨志田一先生、増井壮一監督、石川界人さん、瀬戸麻沙美さん）」が収録されました。

　このうち小説『青春ブタ野郎はビーチクイーンの夢を見ない』は、2018年12月19日発売の『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』Blu-ray＆DVD第1巻に封入された同タイトル小説前編、および2019年5月15日発売の同第5巻に封入された後編を1冊にまとめたものです。後編の扉絵だった『ビーチクイーン』編登場キャラクター、大津美凪と浜松夏帆の溝口先生描き下ろしイラストも収録されています。

　価格は2万7500円（税込）です。

(C)2018 鴨志田 一／KADOKAWA　アスキー・メディアワークス／青ブタ Project

（マグミクス編集部）