ファーストガンダム世代に刻まれた悲劇3選 「それだけで映画にしてもいい」
マグミクス / 2023年5月30日 6時25分
![ファーストガンダム世代に刻まれた悲劇3選 「それだけで映画にしてもいい」](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/magmix/magmix_159083_0-small.jpg)
■初代『ガンダム』にあったトラウマ級のヒロインの死亡シーン
1979年のTVアニメ放送開始以来、数多くのファンを魅了している『機動戦士ガンダム』シリーズ。2023年には、最新作『機動戦士ガンダム 水星の魔女』のSeason2の放送が始まりました。
迫力あるモビルスーツ同士の戦闘シーンが人気を博す一方で、時には戦争の悲しさを感じる場面も描かれています。なかでも多くのファンの心に刻まれているのが、初代『機動戦士ガンダム』の「ヒロインの死亡シーン」です。
まずひとり目に紹介するのは、『機動戦士ガンダム』第9話「翔べ!ガンダム」で初登場したマチルダ・アジャン中尉です。第23話「マチルダ救出作戦」では、「ガンダム」のパワーアップ用メカを運ぶマチルダが敵に待ち伏せされ、ピンチに陥ります。
主人公のアムロ・レイは、憧れのマチルダを救出しようと出撃し、苦戦しながらも敵を撃退します。無事に合流を果たしたマチルダは「ホワイトベース」の乗組員から大人気で、彼女との記念撮影には大勢が参加。アムロも憧れのマチルダと写った写真を手に舞い上がります。
しかし、そんな彼女の身に、突然悲劇が訪れます。ジオン軍が送り込んだ黒い三連星の「ドム」がホワイトベースを急襲。アムロはガンダムに乗って応戦しますが、三体のドムの連携に苦戦を強いられます。
このピンチに、マチルダは輸送機の「ミデア」に乗り、救援に赴きました。しかしドムの振り下ろした拳が、ミデアのコックピットを破壊、ミデアは墜落して爆発します。目の前でマチルダの凄惨な死を目の当たりにしたアムロだけでなく、多くのファンにとってもトラウマ級の衝撃シーンだったことでしょう。
続いて紹介するのは、ジオン軍のスパイとしてホワイトベースに潜入したミハル・ラトキエです。『機動戦士ガンダム』第27話「女スパイ潜入!」では、幼い弟と妹のために懸命に働く姿が描かれています。
ミハルの暮らす家に、偶然やってきたのがホワイトベースを降りたカイ・シデンでした。カイは、ミハルがジオン軍のスパイだと気づきながらも、彼女の境遇に同情し、連邦軍の情報をそれとなく伝えます。
その後ホワイトベースに戻ったカイは、女スパイとして潜入していたミハルを発見、自室にかくまうなど彼女を支援します。そんななか、ミハルの流した情報をきっかけにホワイトベースが攻撃を受け、心を痛めたミハルはカイと共に「ガンペリー」で出撃します。
そしてミサイル攻撃を手伝って戦果をあげますが、ハッチから手動でミサイルを発射しようとした際に生じた爆風でミハルの体は吹き飛ばされ、そのまま上空から大西洋に落下していきました。
■ヒロインの死に対するファンの反響は?
後の作品にも大きな影響を与えたララァの存在『機動戦士ガンダムTHE ORIGIN 21巻 -ひかる宇宙編・前-』(KADOKAWA)
3人目に紹介する悲劇のヒロインは、ララァ・スンです。ララァはシャア・アズナブルによって見いだされたニュータイプで、モビルアーマー「エルメス」のパイロットとして戦場に立ちます。サイド6で出会ったアムロには、同じニュータイプとしての力を感じ、惹かれていくのも印象的なシーンです。
しかし運命は残酷でした。『機動戦士ガンダム』第41話「光る宇宙」にて、ガンダムに乗ったアムロと、ゲルググに乗ったシャアが交戦。アムロがとどめを刺そうとビームサーベルをゲルググに突き刺そうとしたところ、ララァのエルメスが割って入り、コクピットごと貫かれてしまいます。
このような『機動戦士ガンダム』に登場するヒロインたちの死には、ネット上でもさまざまな反響があがっています。マチルダの死には「悲しい」「せつない」など、嘆きの声が多く見られました。
また、その後に登場したマチルダの婚約者であるウッディ大尉の「ガンダム1機の働きで、マチルダが助けられたり戦争が勝てるなどというほど甘いものではないんだぞ!」というセリフに、心打たれたファンも多くいたようです。
ミハルの死には、「残念だ」「一番ショック」との声が上がっています。なかには「それだけで映画にしてもいいと思える物語」という声までありました。そしてララァの死には「強い切なさを感じる」「マジ泣いた」など、感情を揺さぶられたとの声が多く見られました。
『機動戦士ガンダム』で描かれたヒロインたちの死は、今もなおファンの心に刻み込まれています。かっこいいモビルスーツ同士が戦うアニメというだけでなく、こうした戦争の悲惨さや無情さを伝えるための描写があるのも『機動戦士ガンダム』が支持される一因なのかもしれません。
(LUIS FIELD)
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