【漫画】文鳥が郵便配達員に 人間に届ける前に手紙を勝手に細切れに？ 「ナイス検閲！」【作者インタビュー】

■共感できる「届かないほうがうれしい」手紙

　人間たちに毎日手紙を届ける仕事をしている白文鳥。気になる手紙があったので開封して文面を確認し、配達前に勝手にシュレッダーにかけてしまいました。本来であれば郵便配達員としては絶対にあるまじき行為。しかし、手紙の内容を見た読者たちは納得したようで、かえって白文鳥を褒め称えるコメントが数多く寄せられました。

　この4コマの作者は、インコなど鳥にまつわる多くの作品をTwitterやブログで発表している、えるぽぴさん（@lpo_on）です。普段は日常でのリアルな出来事を描いた「絵日記マンガ」が中心ですが、今回の作品は「羽休めマンガ」シリーズ。創作マンガですが、「こんな世界が本当にあったら良いな」とも感じさせる内容です。

　読者からは「日常も大好きですが、オリジナルもサイコー！！」といった声があがっています。また前述のように、作中に登場する郵便局の対応を褒めるコメントが多く「コザクラシュレッダーちゃま雇いたい」という感想も見られました。Twitter投稿には2000件を超えるいいねが付いています。

　作者のえるぽぴさんに、お話を聞きました。

ーー本作のアイデアはどのように思い付きましたか？

　もともと鳥たちに職業をイメージした服を着せたイラストを描くのが好きで、何となく文鳥に郵便バッグを持たせた落書きを描いたのが発端でした。

ーー手紙（クソリプ）の文章はどのように決めたのでしょうか？

　バズりツイートに送られるようなちょっと繊細すぎる「お気持ちツイート」を参考に書きました。とはいえ「この文章で実在する誰かを貶めてはいけない……」と思い、ずぼらな私自身をたしなめるドライヤーからの手紙という設定にしました。読者さんのなかにドライヤーの方がいたらすみません……。

ーー白文鳥が登場しているのは童謡「やぎさんゆうびん」の白ヤギさんのようなイメージでしょうか。「コザルチさん」についても教えて下さい。

　あまり意識しておりませんでしたが、確かに共通点がたくさんありますね。「白い動物＋郵便屋」さんって記号としてとてもかわいいですね……！

　コザルチさんは白文鳥さんと同じ「文鳥文通社」で働くコザクラインコのルチノーカラーの鳥さんです。主に事務作業をしていて、クソリプのほかに「なんかいい感じの硬さの紙」を見付けたら、クソリプでなくてもついついシュレッダーしてしまいます。

　実際にコザクラインコには紙類を細かくちぎるという習性があり、鳥飼い界隈では本当に「シュレッダー」と呼ばれています！

ーー作品に対する読者からの反応では、どのような声が特に印象に残りましたか？

「せっかくシュレッダーしたのに届けちゃうの！？」というコメントを読んで「た……確かに……」と！！　盲点でした（笑）。それと、「私も風呂上がりに髪を乾かさないで放置しっぱなしなので気を付けないと……」など、ドライヤーさんに対するコメントもありフフッと笑ってしまいました。

鳥専門のペットショップで働く作者の日常での出来事を描いた作品（えるぽぴさん提供）

ーーこのほかに、最近の作品でご自身が気に入っているものや、反響が大きかったものがあれば教えて下さい。

『【心の距離】急に素に戻るじゃん』や『オカメちゃんは歌の邪魔をされたくないんだって！』という作品は、どちらも楽しそうなインコに突然塩対応されたときのマンガで、反響も大きく気に入ってます！

「インコ×職業シリーズ」では『ウロコインコが変なことしてるなぁと思って見てみたら』です。イタマエウロコインコというキャラクターも、いつかマンガに登場させたいなと思ってます。

ーーTwitterやブログで精力的に作品を発表なさっています。マンガを描く原動力となっているものは何でしょうか？

　自分の絵が好きということもありますし、頭のなかに浮かんだネタや私の絵を「見てくれーーー！！」という気持ちもあります。ですが、やはり一番は読んで下さった方の反応ですね！！　これからもずっとたくさんかわいくて面白いマンガを描いていきたいです！

（マグミクス編集部）