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【漫画】死後に野良猫に転生「周りの人はせいせいしただろ」 一周忌に現場を訪れると?【作者インタビュー】

マグミクス / 2023年6月1日 11時10分

【漫画】死後に野良猫に転生「周りの人はせいせいしただろ」 一周忌に現場を訪れると?【作者インタビュー】

■正確に把握はできない他者から自分への気持ち

 野良猫に転生した主人公。人間だった頃の記憶は「ほとんど」なくしてしまいました。前世はそれほど大した人生でもなく、きっと自分がいなくなって周りの皆もスッキリしているだろうと思い込んでいます。ふと1年前に事故があった現場を訪れると、そこには色とりどりの花束がたくさん供えられていました。

 このマンガは、兎3さん(@usagi3_comic)が発表した創作4コマ。3コマ目まではモノクロで表現されていますが、最後のコマのお供物はカラフルに着色されています。主人公の表情が見えないことも相まって、読者にさまざまな感情をもたらす作品です。

 作品には「嫌われてるって思ってるのは自分だけで実は皆そんなこと思ってなかったっていうやつか。でも結局嫌われてるって思っちゃうんだよな」「この複雑な気持ちにさせる描写とても好きです」など多くのコメントが寄せられました。Twitter投稿には1500件を超えるいいねがついています。

 作者の兎3さんに、お話を聞きました。

ーー本作はどのように生まれましたか?

 とあるフォロワーが命を断ちたがっていました。その方の絵がもう見れなくなるのは悲しいが、Twitterで数回やりとりをした程度の私が、彼・彼女にそれを伝えるほどの勇気もなく、「彼・彼女も私の気持ちを知らないまま逝くかもしれない」と。そう思った時、もし次の命があって、そこで自分を偲ぶ悲しみの数に出会う機会があれば、何を思うだろうと考えたことがきっかけです。

ーー最後のコマをカラーで表現したのはなぜでしょうか?

 四十九日までは白いお花を供えるのが一般的ですが、今回のお話は「一周忌」なので、それぞれが故人を偲ぶにふさわしいお花を選んでくる展開になっております。なので、ちゃんと意図を持って、ひとりひとりが故人のために選んだお花であることを示すためにもカラーで描きました。

ーー兎3さんの作品は悲観的なテイストであることが多いですが、本作は救いも感じさせる展開ではないかと感じました。今後もこのような傾向のマンガを増やしていくご予定ですか?

 感傷的な性格なので悲観的になりがちですが、ワンパターンにならないよう、本作に限らず幅のあるお話を増やせるように頑張っていきたい所存です。

ーー作品に対する反応で、特に印象に残った読者の声について、教えて下さい。

 葬儀でお花を供える行為は偽善的・形式的で「涙活」の一環だ、ととらえる人が一定数いるのが印象的でした。描くうえで意図していなかったのですが、作中に悲しむ人の姿を入れなかったのには私にもそういう考えがあったからかもしれません。

4コマの連作の『忘れられた神様』(兎3さん提供)

ーー『前世』のほかには、最近ではどのような作品が読者から好評でしたか?

『思いやり』『忘れられた神様』『ぬいぐるみ』が、SNSでつながっている方の個展にお邪魔した際「良かった」とお褒めいただけた作品です。

ーー兎3さんにとって、作品をTwitterで発表するモチベーションは何でしょうか?

 今回のインタビュー含め、作品を読んでくれる人たちと関われることです。他人は苦手ですが、孤独に耐えられる強さはないので。作品をSNSで発表することを通して誰かと関われることが、私にとってひとつの社会参加のあり方で、モチベーションにつながっています。読んでくれている方々には感謝の気持ちしかありません。

(マグミクス編集部)

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