【漫画】バイト先の後輩が憧れのプレイヤーと発覚 思い切って弟子入りを申し込むけど？【作者インタビュー】

■最強ゲーマーの正体に「ギャップありすぎ」

　主人公の真直進（ますぐ・すすむ）がハマっているゲームで、常にランキングトップのプレイヤー・NAGiは真直にとって憧れの存在です。ある日、バイト先に新しく入ってきた後輩・斜木渚（ななめぎ・なぎさ）が憧れのNAGiと知ります。しかしNAGi本人は、真直がイメージしていた姿とはまるで別人でした。真直は、思い切ってゲームの指導を申し込みますが……？

　佐糖アメさん（@ame_sugarless）による創作マンガ『憧れの最強ゲーマーが超絶可愛い女の子だった話』がTwitter上で公開され、同投稿には1.3万ものいいねが付いています。読者からは「渚ちゃんが尊すぎる」「これは恋に落ちる」などキャラクターのとりこになるファンが続出していました。

　作者の佐糖アメさんにお話を聞きました。

ーー佐糖アメさんの漫画家としてのデビューの経緯を教えて下さい。

　二次創作で同人誌を作ってコミケに参加したあと、それを目に留めてくださった芳文社の編集者様にお声掛けいただいたのがきっかけです。その後「まんがタイムきらら」本誌に読み切りマンガを掲載していただきました。

ーー作中に登場する「斜木渚」さんについて、とても魅力的なキャラに仕上がっていると思いました。彼女のルックスや性格を考えるうえで特に気を付けたことはありますか？

「内面と外見のギャップ」を意識しました。渚は、人見知りで控えめな性格ですが、ファッションは結構奇抜なんです。好きなゲームのTシャツを着ていたり、ロック系のチョーカーを身につけていたりなど、実は静かに自己主張しているタイプ。髪型も個性的にしたかったので、三つ編み×リボンというヘアアレンジになりました。

　キャラクターデザインという面から見ても、当時はこういった髪型のキャラを見かけたことがなかったので、オリジナリティのあるキャラを生み出せたなという感覚がありました。

ーーたくさんの感想が寄せられていますが、特にうれしかった感想の声、印象に残った読者の声について、教えて下さい。

　感想をいただけるだけでもうれしいのですが、特にうれしかったのは「ここでバイトしたい」と言っていただけたことです。作品の舞台であるゲームショップやそこで働くキャラたちをリアルに感じていただけたということだと思うので、それだけ世界に没入して読んでいただけて幸せです。人物たちが仲良くにぎやかにバイトしている空気感も伝わったのかなとうれしすぎて小躍りしました。

NAGiの正体に驚きを隠せない真直（佐糖アメさん提供）

ーー真直くんと斜木さんについて、作中では語られていないウラ設定などがありましたらお聞かせください。もし、なければふたりのキャラを構成するときにボツになったネタなどはありますか？

　真直は、中学生の頃に父親を亡くしており、家計を助けるためにたくさんのバイトを経験してきたというウラ設定があります。ほかにも、描き切れていないエピソードもあります。

　真直は大学受験に失敗して一年間浪人しているのですが、その理由は、受験当日の朝、母親が仕事で不在のなか妹が熱を出して看病していたら、試験会場に遅刻してしまったからなんです。真直は基本的に困っている人を放っておけないんですよね。その後、一時は大学進学を諦めようとしていた真直ですが、母親に叱咤激励され浪人し、大学に合格したのでした。こうしてみると真直家は家族の絆が強いですね。

　ボツ設定といえば、当初は「渚には弟がいる」という設定がありました。しかし、この頃「おぼろやしき」という女の子たちがシェアハウスをするマンガも描いていて、そのなかに渚も新キャラとして登場させようと思っていたので、これは一人っ子のほうがいいなと思い、弟がいる設定はボツにしました。

　ちなみに、この新キャラとして考えていた段階で渚のキャラが自分でも気に入ったので、渚がヒロインの話を描こうと思い立ち、「最強天使とバイト戦士」1話が生まれました。その後このふたりの話をたくさん描いていくことになるとは思いませんでした。

ーー今後、Twitterで発表される作品については、どのように活動していきたいとお考えでしょうか？

　これまで通りモノクロマンガももちろん描いていきたいですが、TwitterなどWeb媒体ではカラーのマンガもいいなと思って、最近「会社の後輩が魔法使いだった」を描き始めました。1ページで絵を大きく見せる表現方法も面白いなと感じていて新鮮な気持ちです。

　マンガでストーリーを楽しんでもらいながら、マンガに登場するキャラクターも身近に感じてもらえたらいいなと思っているので、グッズやLINEスタンプなども作ってみたいですね。これからもいろいろな形で楽しんでいただけるように頑張ります。

（マグミクス編集部）