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【漫画】20年後の自分に贈る、「小さな息子との何でもない1日」が素敵すぎて泣ける【作者インタビュー】

マグミクス / 2023年6月17日 11時10分

【漫画】20年後の自分に贈る、「小さな息子との何でもない1日」が素敵すぎて泣ける【作者インタビュー】

■子供との「些細だけど愛おしい瞬間」を水彩画で表現

「20年後の自分が今日にタイムスリップできたら、小さかった子供に会いたい――」SNSでそんなつぶやきを見た水彩作家yukkoさん( @yukko_96 )は、「20年後の自分に、今日という日をプレゼントしたい」と考えました。そして描いたのは、小さな息子とお散歩に出かけた、何でもない日の様子で……。

 水彩作家yukkoさんのエッセイマンガがTwitterで反響を呼んでいます。水彩画の温かいイラストと優しい言葉があふれた作品に、読者から「素敵すぎて涙が」「今の自分と重なる」「こういう日々があったなあと思い出した」「大切な気持ちを教えて下さりありがとう」などの声があがりました。Twitter投稿には3.4万件の「いいね」が集まっています。

 作者の水彩作家yukkoさんに、お話を聞きました。

ーー水彩作家yukkoさんが水彩画のイラストやマンガを描き始めたきっかけを教えて下さい。

 もともと絵が好きで少し描いていたのですが、心から絵を描きたいと思い始めたのは2018年に長男が生まれたときからです。生まれたばかりの息子はフニャフニャしていて、いろんな表情やいろんな変化を見せてくれます。日々成長していくうれしさと同時に、砂が指からこぼれ落ちてしまうように、記憶があふれてしまう切なさもありました。「この子の柔らかさや甘い匂いや、愛おしい瞬間を心に残したい」という気持ちから、子供たちの水彩画を描き始めました。

 子供たちが、夫に抱きしめられて安心した表情で眠っていたこと、声をかけたら笑ってくれたこと、抱っこしてほしいと涙を浮かべたこと……。私は、そんな瞬間を忘れたくなくて絵筆を握りつづけています。

ーー今回の作品は、「20年後の自分へ、今日という日をプレゼントする」という内容と、息子さんとの何気ない日常の描写がとても素敵でした。どのような思いで描かれたのでしょうか?

 ありがとうございます。「20年後の自分へ、手紙を書くとしたら」と考えたとき、「未来の自分」というちょっと俯瞰した立場で今日という日を見ることができました。その日は何をするでもなく、息子に手を引かれながらお家の周りを少しお出かけしただけでしたが、「未来の自分はどう思うか」という視点に立ったとき、そんな何でもない日のなかの小さな出来事がキラキラと輝いて見えました。

 ただただ目が合うだけで笑いあったり、手を引かれてお家の周りをお散歩したり、キラキラ光る雨を踏み鳴らしたり、きっと、この些細な出来事がつまった「何でもない日」を、いつか愛おしく思うのだと思います。

 きっと、20年後の「何でもない日」もいつか大切に思う日が来る、いつも目の前に大切なものがあるのだろうなと思います。そんな気持ちも込めて、「きっと20年後の今日も、今日みたいに何でもない日なんだと思います。そんな日を楽しみにしています」と締めくくりました。

ーーたくさんの感想が寄せられています。特に印象に残った読者の声について、教えて下さい。

 リプライや引用リツイートなどで1000件近くの感想をいただきました。このエッセイをきっかけに、今現在子育て中の方や子育てを卒業された方がコメントを残して下さって、まさに未来と現在が交差するような、タイムカプセルのような現象が生まれる稀有な経験をさせていただきました。

 お孫さんがいらっしゃる方が、小さかった頃の子供を懐かしみながら「月日が経つのは早いもの。息子と同じ仕草の孫と一緒にいると、懐かしい日を思い出し微笑んでしまいます。あの頃は私が手を差し伸べていたのに、今では息子が手を差し伸べてくれます」とお話してくれました。子供が小さいときだけでなく、その先にある未来も、目の前にある他愛もない時間こそが、きっと愛おしいものなんだと思います。

ららぽーと豊洲にて展示会『未来の自分へ贈る、小さな君との日々のこと』が開催予定(水彩作家yukkoさん提供)

ーー2023年6月21日(水)~7月17日(月)の期間、ららぽーと豊洲のSPBS TOYOSUにて展示会『未来の自分へ贈る、小さな君との日々のこと』が開催されるそうですが、展示会の内容やおすすめポイントなどをご紹介いただけますか?

 今回はSPBS TOYOSUさんと自由丁さんとの共同展となります。白く美しい空間を絵本や絵手紙に見立て、言葉と水彩画と書籍で彩る、全く新しい展示会となっています。展示されている言葉や絵をじっくり見ていただきたい、というよりも、展示を通じて、ご来場いただいた方自身が、それぞれの日々の思い出を心に浮かべていただけたらいいなと思って、空間や企画を考えています。

 その思いから、「一緒に展示会を作りたいです、もし未来の自分へ贈れるとしたら、どんな日々を贈りたいですか?」という問いをTwitterなどで皆さんに投げかけたところ、大勢の方がご自身のお話をしてくれました。Twitterで「#小さな君との日々展」で検索してご覧いただきたいです。

 それらのエピソードを展示会場や展示会アイテムにいくつか載せさせていただく予定なので、ぜひご覧いただきたいです。とても素敵なエピソードだったため、少しご紹介させてください。

「じぃじとばぁばに買ってもらったお誕生日の自転車を一生懸命漕ぐ3歳の息子。「お兄ちゃん、こーたいして~」と言いながら走る2歳の娘。0歳の息子を抱いてあとを付いて走る私。道ゆく人が「お母さん、頑張ってるわね」と声をかけてくれる。もう走る必要もなくなった日に思い出したい」(ぺぽぱさん)

「大好きな電車にいっぱい乗って、疲れて眠る君たちを見て、幸せだなぁとしみじみ思ったな。この頃の私! 目の前の子供たちは16年後しっかりした良い大人になるよ!! 大丈夫だよ!」(けろすけさん)

ーー今後の創作活動について教えて下さい。

 これまで兼業で創作活動を行ってきたのですが、これからは絵の制作を中心としたお仕事をしていきたいと考えています。「日常のなかの、些細で、だけど愛おしい瞬間」を、絵を通じて表現していきたいと思っています。

 なかでも力を入れたいと思っているのが、オーダー水彩画の制作(https://yukko.theshop.jp/)です。オーダー水彩画のコンセプトは「あなたの忘れたくない瞬間が、20年後も瑞々しく思い返せるように」です。ただ似せるための絵ではなく、その時の感情がいつまでも蘇る作品にしたいと思っていて、制作の際は必ず「どんな気持ちを込めたいか」ヒアリングさせていただいています。

 依頼者の方々は、私を信じて、こんなに大切な気持ちを託してくれます。 私は、依頼者の方の気持ちや光景に感動しながら絵を描き、そして絵を受け取ってとても喜んでくれます。それはなんて幸せなお仕事なんだろうと心から実感しました。

 ほかにも絵本などの制作もしていきたいです。

(マグミクス編集部)

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