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賛否が起きた「再アニメ化」「初の本格TVアニメ化」作品 原作者苦渋の判断も

マグミクス / 2023年6月15日 18時55分

賛否が起きた「再アニメ化」「初の本格TVアニメ化」作品 原作者苦渋の判断も

■とにかく尺がない? 話数の制約に悩みがち

 かつての人気作品を「再アニメ化」する「リバイバル」が、近年活発になっています。2023年夏クールのアニメでは、特に『るろうに剣心』の再アニメ化が注目を集めているようです。しかしアニメの尺の都合や原作からの改変などにより、物議を醸した作品もありました。

「週刊少年ジャンプ」で連載されていた『封神演義』は、1999年に『仙界伝 封神演義』のタイトルでアニメ化された後、2018年に『覇穹 封神演義』として再アニメ化されています。同作は、仙人界の道士の主人子・太公望が、悪の仙人を封じるための計画「封神計画」を遂行していく物語を描いています。

 原作は中国の古典『封神演義』を大胆にアレンジしたストーリーで、高い評価を得ました。1度目のアニメ化は原作の途中で終了してしまったほか、改変も多かったため、2度目のアニメ化は最後まできちんとやってくれるのではないか、と期待されていたようです。しかし、『覇穹 封神演義』は原作の中盤にあたる「仙界大戦」を話の中心にするために、序盤からの大幅なストーリー改変やキャラのカットがあり、評価は賛否両論となりました。

 ネットでは全体的に駆け足のストーリーや作画への意見が多く、「1話に1巻詰め込んでるようなスピード感。カットの連続」「静止画が多すぎ」「総集編だとしても話が分かりづらい」などと、想定外の内容に困惑した声があります。しかし、2018年に原作者の藤崎竜先生が、原作完結後の太公望の物語を描いた『封神演義外伝 ~ 仙界導書 ~』がを発表したことに関しては、『覇穹 封神演義』のおかげとも言われていました。

 かつてのTVアニメを作り直すというパターンだけでなく、『ジョジョの奇妙な冒険』や『グラップラー刃牙』のように、過去にOVAだけが作られていた人気マンガを、後に本格的にTVアニメ化する例も少なくありません。1990年から1996年まで「週刊少年サンデー」で連載されたマンガ『うしおととら』も、1992年にOVA化された後、2015年にTVアニメ化されました。主人公の少年・潮(うしお)と妖怪・とらの奇妙なコンビの活躍を描いた同作は、原作の全33巻のストーリーを、3クールに詰め込んでいる点が特徴です。

 OVAは全10話で原作序盤のかまいたちの3兄妹の物語までを描いたのに対し、TVアニメは全39話で完結まで描いたことで、「尺の短さ」が問題となりました。ラスボス「白面の者」との戦いの決着まで話を持っていくため、人気の高いエピソードや、キャラクターの一部がカットされています。

 長年根強いファンが多い作品だったこともあり、ネットでは「『おまえは其処で乾いてゆけ』のエピソードが見たかった!」「凶羅や徳野さんの活躍を楽しみにしていたのに……」「さとりや設楽水乃緒も出てこなかった」などなど、さまざまな意見が出ていました。

 ファンの間で賛否が分かれるなか、原作者・藤田和日郎先生はTwitterで「話を削る決断をしたのは自分」「自分が一番残念に思っている」と語っています。制約がありつつも最後まで描き切ったのは、最後まで描いて欲しいというファンの想いに向けた苦渋の決断だったのかもしれません。

(LUIS FIELD)

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