【漫画】「似合わねー」周りに否定され、コスプレにトラウマを持つ女性 でも「好き」な気持ちは変わらなくて？【作者インタビュー】

■「コンプレックス」を「好き」に変える方法とは

　コスプレイヤーの写真を撮り、毎日楽しく過ごしているオタク女子の伊達爽子さん。偶然、大好きなキャラクターであるミラクルピンキーのコスプレをした、あいなと知り合い意気投合します。一緒にコスプレをしないかと誘われますが、爽子は自分に自信が持てなくて……。

　真田往里さん（@sy14kkk）による創作マンガ『コスプレカメラマンの女子が理想の推しを見付けた話』がTwitter上で公開されました。いいね数は1,000を超えており、読者からは「好きを貫く姿勢に感動した」「素敵な魔法で癒やされました！」「報われてよかった」などの声があがっています。

　作者の真田往里さんにお話を聞きました。

ーー真田さんがマンガを描き始めたきっかけを教えて下さい。

　もともとオタクだったので、学生時代から絵を描いていました。 就職活動をするなかで、やはりマンガ関係の仕事がしたいと思い、そこからマンガをきちんと描くようになったかと思います。

ーー今回の作品『コスプレカメラマンの女子が理想の推しを見付けた話』は、「くらげバンチ」（新潮社）にて 『わたしが推しになる魔法』として掲載中の作品です。掲載の経緯を教えてください。

　くらげバンチさんのTwitterマンガ賞に応募して、今の担当さんに付いていただいたのがきっかけで、まずは短編を…ということでお話作りがスタートしました。 初めは全然違う話だったのですが、話の内容が自分の想定している読者層に刺さらないものになってしまいました。

　再度話を練り直して提出したのですが「なんとなく描きたい・描けそうな物語」になっていると担当さんに言われて…。

　この言葉が雷に打たれたくらい衝撃的で「何を描きたいのか」を自分のなかでもう一度よく考えました。そのなかでなにか打ち破る（前進する)為に頑張る人が好きだし描きたいな…と言うところから再度話作りがスタートしたかと思います。

　そこに自身も好きで経験のある同人活動を足したらどうかなぁ…と思い、最終的にはコスプレと組み合わせた『わたしが推しになる魔法』ができていきました。また、主人公が子供ではなく大人なのは、くらげバンチの読者を意識しています。

マンガサイト「くらげバンチ」に掲載中の『わたしが推しになる魔法』のアイコン画像　(C)真田往里／新潮社

ーーコンプレックスを持つ多くの人の救いになる優しい作品ですね。今作を描こうと思ったきっかけ・伝えたい思いはありますか？

　この話はまったくの創作なのですが、当初思い描いていた形とは別の形で願いが叶うこともあるし、最後に本人が満足できたのなら、どんな道でも正解じゃないかな…という感じのことをほんのり感じていただければうれしいです。

ーー真田さんが今作で特に気に入っている言葉・シーンはありますか？ また、そのシーンを描写する際に特に気を付けたポイントがあれば教えてください。

　気に入っているシーンは6ページ目のあいなと爽子が初めて会うシーンです。爽子があいなに衝撃を受けるとともに、爽子が変わるきっかけの出会いでもあるので、大事に描きたかったです。

　また読者の方にも爽子と同様に衝撃を受けてもらいたいなと思い、特に力を入れた、気に入っているシーンです。印象に残るように描けていたらうれしいです。

ーーたくさんの感想が寄せられていますが、特にうれしかったコメント、印象に残った読者の声を教えてください。

　こんなにたくさんの感想をいただいたことがなかったので、本当にどのコメントもうれしかったのですが、ご自身の経験と重ねて下さった感想は特にうれしかったです。自分のマンガを読んでそんな風に思ってもらえるのだと、とても感激しました。

ーー今後の活動で、挑戦したいジャンルなどはありますか？

　ファンタジー作品を描くのが夢なので、ぜひファンタジーを描きたいです。

（マグミクス編集部）