女子も夢中になったロボットアニメ『銀河旋風ブライガー』の、「多彩すぎる」見どころ
マグミクス / 2019年8月27日 19時40分
■演歌の前口上から始まる、強烈なオープニング曲
国際映画社製作のロボットアニメ、「J9シリーズ」3部作の第1作『銀河旋風ブライガー』(1981年10月~1982年6月)をご存知でしょうか? 異彩を放つ個性を持ち、TV放送開始から約38年後の現在も、根強い人気を誇る作品のひとつです。
軽快なノリやおしゃれなセリフ、ルパン三世のSF版のような、スタイリッシュなキャラクター設定といった個性の強い本作は、男性向けになりやすいロボットアニメのなかで、女性ファンが比較的多い作品としても知られており、女性同人誌サークルが増えるきっかけとなった作品ともいわれています。
CMに入る時、主人公の「ブラスター・キッド」がツインギターを持ってピックを投げるアイキャッチに、「きゅん」とした女子も多かったのではないでしょうか?
『ブライガー』の数ある魅力のひとつが、オープニング曲のかっこよさです。数々の人気アニメソングを歌う、たいらいさおさんの代表曲のひとつでもある本曲は、アップテンポな音楽とノリの良い歌詞もさることながら、冒頭入るナレーションがなぜか演歌の前口上調という個性的な内容。なのに、かっこよく仕上げてくるセンスがたまりません。
この渋いナレーションを担当するのは、『水戸黄門』のナレーションや、アニメ『タイガーマスク』のミスターX役などを務めた柴田秀勝さんです。オープニングの冒頭から、「夜空の星が輝く陰で、悪(ワル)の笑いがこだまする、星から星に泣く人の、涙背負って宇宙の始末、銀河旋風ブライガー、お呼びとあらば即参上!!」と、柴田さんのナレーションが響きわたるのです。
『ブライガー』のストーリーは、隕石群アステロイドベルトの歓楽街、ウエストJ区9番地に4人の若者が集結し、宇宙の始末屋「コズモレンジャーJ9」を結成。巨大ロボット「ブライガー」とともに、力を合わせてのさばる悪を闇から闇へ葬り去ってゆくという内容です。
■ルパン三世を参考に作られた? キャラクターデザイン
『ブライガー』の4人のメインキャラクターは、『ルパン三世』を参考に作られたといわれています。
「ブラスター・キッド」はルパン三世、「飛ばし屋ボウィー」は次元大介、「かみそりアイザック」は石川五ェ門、紅一点の「エンジェルお町」は峰不二子に当てはまると考えられます。キャラクターデザインを担当したのは、小松原一男さん。『デビルマン』や『銀河鉄道999』など、名だたるアニメの作画監督やキャラクターデザインを担当しています。
低年齢向けテレビアニメとしては初のベッドシーンが描かれているのも本作の話題のひとつ。ヒロインの「エンジェルお町」のベッドシーン(第28話「カルナバルの嵐(後編)」)がテレビで流れた時は、当時の子供たちには衝撃的だったことでしょう。それにしてもエンジェルお町、16歳にしてベッドシーンとは早熟ですね。
肝心のロボットは、乗用車の形の「ブライサンダー」から巨大戦闘機の「ブライスター」へと巨大化・変形し、そして最終形態の巨大ロボット「ブライガー」へと変形します。かなりかっこいいロボットなのですが、個性的なキャラクターとストーリーに押され気味で、最終形態の巨大ロボット「ブライガー」は、第1話では最後の数分しか出てきません。
その割に、ロボット玩具はかなりの売り上げだったとか。メカニックデザインは、数々のアニメ作品でメカデザインを手がける樋口雄一さん。「チョロQ」シリーズのデザインから、「リカちゃん」シリーズのデザインまでを手がけるヒットメーカーがロボットデザインを担当していたと聞くと、ブライガーのロボット玩具の人気が高かったのもうなずる話です。
「J9シリーズ」は3部作構成で、第1作の『銀河旋風ブライガー』に続き、第2作『銀河烈風バクシンガー』(1982年7月~1983年3月)、第3作『銀河疾風サスライガー』(1983年4月~1984年1月)と、第1作での人気の勢いのまま駆け抜けていきました。当時の凄腕スタッフたちに支えられた『ブライガー』は多様な魅力を放ち、今なお根強く愛される作品となったのです。
(川崎晴代)
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