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え…生きてたの? 賛否分かれる人気キャラの復活劇 「嬉しいけど物理的にムリ」

マグミクス / 2023年7月6日 18時25分

え…生きてたの? 賛否分かれる人気キャラの復活劇 「嬉しいけど物理的にムリ」

■真の敵は「大人の事情」?

 作中キャラクターの死は、物語を引き立てるドラマチックな展開です。ただ一度死んだと思ったキャラクターが後々「復活」してしまうと、「生きててうれしい!」などの喜びの声とともに「今までの感動が薄れる」といった否定的な意見も生まれてしまいます。今までどのような事例が賛否を巻き起こしてきたのか、人気キャラクターが復活する展開を振り返ります。

●アバン先生の復活はアリorナシ?

 復活展開の代表的な例として、『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』のアバン先生が挙げられます。ダイやポップたち主人公の師匠的存在である彼は、物語の序盤で魔王・ハドラーとの戦いでその命を散らした……と思われていました。しかし後々、魔法アイテムの加護の力で一命を取り留めていたことが判明し、終盤で改めてダイのパーティに加わる展開になります。

 もちろんアバン先生の復活には喜びの声が多かったものの、その一方で「キャラに非はないけど、アバン先生は復活しない方が良かった」「アバン先生が復活した時は正直萎えた。後付けにも程がある」「個人的にそこは死んどけよっていうマンガキャラNo.1」などと、否定的な声も少なくありません。ただし、なかには「アバン先生がいてくれたおかげで、宿敵・ハドラーの最期が完璧なものになった」として、復活後の活躍を評価するファンもいるようです。

 ちなみにアバン先生の復活は当初から予定されていたものではなく、連載が長期化するにあたって急遽復活することが決まったといいます。2023年5月26日に放送されたABEMAの番組『声優と夜あそび 金【関智一×岡本信彦】#6』にて、原作者の三条陸先生が語ったところによると、連載期間が延びた分、大魔王バーンの強さが明確になり、作者自身が「アバンがいないと勝てない」という気持ちになっていったそうです。

 続けて「連載2年目くらいに、アバンを蘇らせるっていうのは決めていました」とも語っていたため、アバン先生の復活は、ある意味大人の都合によるものだったと言えるかもしれません。

●ルルーシュ復活は蛇足なのか?

 2006年より放送され人気を博した「コードギアス」シリーズの主人公・ルルーシュも、「復活系」キャラクターのひとりです。アニメ第2期のラストで皇帝となったルルーシュは、ゼロの衣装に身を包んだスザクに剣で貫かれて息を引き取ります。

 ただこれはスザク本人の意志ではなく、「優しい世界」を目指したルルーシュ自らが立てた殺害計画(通称「ゼロレクイエム」)でした。自身に全世界の悪意を集め、死をもってその憎しみの連鎖を断ち切ることに成功したのです。

 視聴者の涙を誘う最高の幕引きとなったわけですが、2019年公開の劇場版『コードギアス 復活のルルーシュ』では文字通り、ルルーシュが復活を遂げます。かねてよりファンの間で「ルルーシュ生存説」がささやかれていたものの、TVシリーズで綺麗に物語が畳まれていただけに、ネット上では「ルルーシュは死んだままの方が物語として美しかった」「蛇足だの何だの言われてるけど、話も綺麗にまとまってて普通に面白い」などと賛否の声が巻き起こりました。

 ちなみに2019年2月に掲載されたアニメイトタイムズの「谷口悟朗監督インタビュー前編」によれば、『復活のルルーシュ』の制作は「ルルーシュ」というキャラクターにひとつのケジメをつけるために踏み切ったそうです。元から批判は覚悟の上で、TV版を再編集した劇場版3部作、そこから発展する『復活のルルーシュ』を制作したとのことで、監督たちの並々ならぬ思いを感じさせます。

■「死の象徴」を後からカット?

●「死」を象徴するヘルメットがなかったことに!?

フラガの「ヘルメット」がカットされた『機動戦士ガンダムSEED スペシャルエディション完結編 鳴動の宇宙』DVD(バンダイビジュアル)

 2002年に放送された「21世紀のファーストガンダム」こと『機動戦士ガンダムSEED』にも、賛否の分かれる展開がありました。地球連合軍第7機動艦隊に所属するエースパイロットのムウ・ラ・フラガは、キラ・ヤマトたちの兄貴分的存在でしたが、第二次ヤキン・ドゥーエ戦で愛する人や仲間を守るために、身を挺して盾となり機体ごと爆散してしまいます。

 作中では宇宙空間を漂うムウのヘルメットまで描かれており、彼の死は確実だと思われていました。しかし続編にあたる『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』で地球連合軍に救出され、実は生きていたことが発覚します。地球連合軍の特殊部隊「ファントムペイン」を率いる仮面をつけた男ネオ・ロアノークとして登場し、彼の死を信じて疑わなかった視聴者を大いに驚かせました。

 ただ、どうみても生還できるような爆発ではなかったため、「後付け展開」として批判するファンも少なくありません。そこで辻褄を合わせるためなのか、『機動戦士ガンダムSEED スペシャルエディション完結編 鳴動の宇宙』などでは、ムウの死を象徴するヘルメットの描写がなかったことにされています。

 作中キャラクターの復活はドラマチックな印象を与えるものの、説得力を持たせるのは至難の業と言えるでしょう。それでも多くのファンが受け入れていることを思えば、ストーリーの辻褄など大した問題ではないのかもしれません。

(ハララ書房)

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