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『ドラクエ』使いにくい「ザンネン」な呪文 「お前が死んでどうする?」

マグミクス / 2023年7月9日 21時25分

『ドラクエ』使いにくい「ザンネン」な呪文 「お前が死んでどうする?」

■あらゆる攻撃を無効化するが、自分も動けない

「ドラゴンクエスト」シリーズには強力で、便利な呪文がたくさん登場します。しかし、そのなかには「欠点」があってうまく使えない呪文もありました。そんな不遇な呪文としては、アバカム、レムオル、ボミオスなどがよく話題に上がりますが、他にもまだ「ザンネン」な呪文はあります。まったく使い道がないというわけではありませんが、どうにも扱いづらかった呪文を振り返ります。

 まず、あらゆる攻撃を防ぐことができる防御魔法「アストロン」は、本当にほとんどの攻撃を無効化するすごい呪文ですが、ひきかえに自分たちも動けなくなるという大きな欠点があります。基本的に、使用するとターンの最初に呪文を唱えます。これで何の攻撃も効かず無敵状態のようになりますが、パーティー全員何にもできなくなるのです。結果、ほとんどの場合は何事もなかったかのようにターンが過ぎるだけで終わります。

 ザラキなどの厄介な呪文を唱えるような相手に対して、アストロンで何度かしのいで、相手のMPが切れるのを待つというような、上手い使い方も一応ありました。しかし、初登場の『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』はファミコンの時代です。インターネットもなく、攻略情報もなかなか伝わりません。

 筆者は子供時代、期待していたアストロンを唱えるも、ほとんど何も起こらずターンだけが経過するの見て、「意味ないじゃん!」と憤ったのをよく覚えています。

「ドラクエ」シリーズの呪文のなかでも特にかっこいい、自分の命と引き換えに敵を倒す呪文「メガンテ」は、マンガ『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』で、アバン先生がダイたちを守るために使ったことでも有名です。

 とてもかっこいい呪文ですし、効果もド派手でしたが、初登場となるファミコン版の『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』では大きな欠陥がありました。というのは、メガンテを使えるのが、サマルトリアの王子だったことです。サマルトリアの王子は蘇生呪文のザオリクを覚え、仲間が死んだ時に生き返らせる役割を持つメンバーです。そのサマルトリアの王子がメガンテで死んでしまったら、誰が彼を生き返らせるのでしょう?

 アイテム「世界樹の葉」で死んだ仲間を生き返らせることも可能なため、全く使えないというわけではありませんが、それにしても滅多なことでは唱えることはできない呪文でした。むしろ、敵側が使ってきたときに一瞬で全滅させられる恐ろしい呪文、という印象を持っている人の方が多いかもしれません。

 その他、全員の魔力を合わせて強力な攻撃呪文を放つ「ミナデイン」も、使いづらい呪文でした。初登場は『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』です。「合体魔法」、なんと素晴らしい響きでしょう。当時の少年少女たちは、期待に胸膨らませたに違いありません。筆者もそのひとりでした。

 しかし、ミナデインにはいくつもの制約があります。全員の力で呪文を放つため、全員のMPを消費するのです。また、パーティーメンバーがひとりでも戦闘不能などで行動できない状態になっていると、使うことができません。ここまでは良いでしょう。問題はもうひとつの制約で、ミナデインを使うと全員で呪文を唱えるため、ミナデイン以外の行動ができなくなるのです。

 そして、肝心の威力はというと、確かに普通の呪文よりは強力ではあるものの、基本的にバラバラに攻撃した方がはるかにダメージ効率が良いというのが現実でした。また、ミナデインを唱えると、そのターンに回復やサポートなどが使えないデメリットも大きく、わざわざ使う必要のない魔法となってしまうのです。

 このミナデインが全員の行動を消費するという欠点をなくし、使いやすい攻撃方法になるのはずっと後の作品となります。

 どうにも噛み合わなくて、なかなか出番がない呪文を紹介しました。どの呪文も、ワクワクするようなすごい効果を持つのが、また余計に惜しいところです。

(田下広夢)

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