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マンガの超「胸糞シーン」3選 「トラウマすぎ」「もはや作者が怖くなる」

マグミクス / 2023年7月8日 17時25分

マンガの超「胸糞シーン」3選 「トラウマすぎ」「もはや作者が怖くなる」

■トラウマ必至…マンガ屈指の「胸糞シーン」

 マンガを読んでいて不意に訪れる「胸糞シーン」は、読者の記憶へと強烈に植え付けられるものです。読んでいた当時は目を背けたくなっても、時間が経つと、ふと思い返して、読み返して、そのシーンを語りたくなった……という経験をした方もいるのではないでしょうか。

 そう考えると、感情を揺さぶり、物語を引き立てる重要な要素なのは間違いありません。この記事では、想像すると絶望的な気分になる、記憶に残る「胸糞シーン」を3つご紹介します。

●『鋼の錬金術師』の「君のような勘のいいガキは嫌いだよ」

 胸糞シーンとしてトップクラスの知名度を誇るのが、このセリフの場面でしょう。荒川弘先生の代表作『鋼の錬金術師』で、「合成獣(キメラ)」の権威であるショウ・タッカーが放ったセリフです。タッカーは主人公のエドワード・エルリック、弟のアルフォンスが彼の家を訪れる2年前に、「人語を話す合成獣」の錬成に成功し、その研究は高い評価を得ていました。

 エドたちは賢者の石の情報を求めてタッカー家を訪れ、タッカーの娘・ニーナ、愛犬のアレキサンダーとも仲良くなります。妻に逃げられたというものの、幸せな家庭に見えるー家でしたが、実はタッカーは研究に行き詰まっており、国家錬金術師の資格剥奪に怯えていました。

 そんなある日、エドとアルがタッカーを尋ねると、そこには1匹の合成獣がいます。「人語を理解する合成獣」の錬成に、成功したというのです。ところが、エドと初対面のはずの合成獣が発した言葉は、「えどわーど」「お にい ちゃ(おにいちゃん)」でした。これですべてを悟ったエドは、タッカーを問い詰めます。

「タッカーさん 人語を理解する合成獣の研究が認められて資格とったのいつだっけ?」

「ええと…2年前だね」

「奥さんがいなくなったのは?」

「………2年前だね」

「もひとつ質問いいかな」

「ニーナとアレキサンダー どこに行った?」

「……君のような勘のいいガキは嫌いだよ」

 家族にまで手にかけたタッカーの所業が明かされ、当時の読者はみな衝撃を受けたことでしょう。いまではネットミームの定番として使われてもいますが、多くの人の記憶に残るほど、強烈なシーンだったからにほかなりません。

●『メイドインアビス』の 「カートリッジ」

 つくしあきひと先生によるファンタジー作品『メイドインアビス』は、かわいらしいキャラクターデザインと、残酷な描写のギャップが印象的な作品です。同作のなかでも一番の胸糞シーンといえば、「黎明卿」ボンドルドの使うアイテム「カートリッジ」の正体が明かされる場面でしょう。

 このカートリッジは、命にかかわる「アビスの呪い」を無効化することができるという、作中設定を覆すようなアイテムでした。どんなカラクリになっているのかというと……その材料は、生きた人間の子供だったのです。脳などを除いた、余分な手足や肉を生きたまま削ぎ落とし、箱詰めにした「肉の呪い避け」、それがカートリッジの正体でした。カートリッジのなかに詰められた子供は、まだ生きている状態であり、ボンドルドにかかる地獄のような負荷を肩代わりして、死んでいくことになります。

 なおかつこの効果は、お互いに強い絆が生まれていないと発揮されません。そのため、ボンドルドは多くの孤児たちに優しく接することによって、このカートリッジを生み出し続けてきました。そして、自身の娘・プルシュカまでも……。

 ボンドルドの行為には身の毛がよだちますが、「そもそもなぜこんな設定を思いつけるのか……」と、作者である、つくしあきひと先生のことも恐ろしく感じてしまうほど強烈なシーンです。

■最悪すぎる「老人ホーム」

●『九条の大罪』の「地獄の高齢者施設」

「輝興儀」のエピソードが描かれた『九条の大罪』2巻(小学館)

『闇金ウシジマくん』でも知られる真鍋昌平先生の最新作『九条の大罪』は、弁護士の主人公・九条間人が、道徳とは切り分けて法律を活用し、半グレやヤクザの弁護を行う物語です。同作では真鍋作品らしく、リアルな「胸糞シーン」がたびたび登場します。

 なかでも印象的なのが、「第13審」で描かれた悪徳介護施設「輝興儀(きこうぎ)」のエピソードです。この施設から逃げ出した宇田川という老婆が、電話ボックスから家族に助けを求めるところから話は始まります。しかし娘には、ボケていると思われたのか、取り合ってもらえません。結局、宇田川は半グレのような職員たちに連れ戻され、「反省の間」と呼ばれる一室でベッドに拘束されることとなります。

 食事は朝に作り置きして伸びきったぬるいカップラーメンか、パックごはんをレンチンせず、レトルトのルーをかけた冷やしカレーで、どちらも価格は1500円です。宇田川は「冷たいのいやだぁ」と声をあげますが、職員の返答は「胃ろうにするぞ?」というものでした。「胃ろう」とは、胃に穴をあけて流動食を流し込む方式のことを指します。この脅しに、拘束された宇田川は、口ごもるしかありません。

 その後、職員は熱々のカツカレーを食べながら「黙って冷やしカレー食っとけよな」と、微塵も罪悪感のない振る舞いを見せます。この介護施設は、「家族から金を巻き上げるサブスク」だと考えており、人として扱っていないのです。

 圧倒的なリアリティのある描写が、「胸糞さ」に拍車をかけるこのシーンを読んだら、もし自分や家族が介護施設を利用するときは、絶対に気を付けなければならないと、強く誓うことでしょう。

(古永家啓輔)

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