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最新作『ゼロワン』に受け継がれる、初代「仮面ライダー」の意志とは?

マグミクス / 2019年9月3日 19時40分

最新作『ゼロワン』に受け継がれる、初代「仮面ライダー」の意志とは?

■「初代」仮面ライダーと「令和初」ライダーの通じる思い

 2019年8月25日(日)に“平成最後の仮面ライダー”である『仮面ライダージオウ』が最終回を迎えました。『仮面ライダークウガ』(2000~2001)から始まった“平成仮面ライダーシリーズ”も『ジオウ』の最終回をもって幕を閉じ、令和初となる仮面ライダー『仮面ライダーゼロワン』の放送が9月1日(日)より始まりました。

『ジオウ』最終回と同日、東京・丸の内TOEIにて『仮面ライダージオウ』×『仮面ライダーゼロワン』プレミアムバトンタッチイベントが行われ、両作品の主要キャストが一堂に会しました。

 新旧仮面ライダーによるバトンタッチイベントは2017年から行われ、今回で3度目ですが、今回は平成最後の仮面ライダーから令和最初の仮面ライダーへと、平成と令和のふたつの時代をつなぐ、非常に大きな意味を持ったバトンタッチとなりました。

 イベントでは実際に『ジオウ』主演の奥野壮さんから、『ゼロワン』主演の高橋文哉さんへとバトンが受け渡されました。その際、奥野さんが高橋さんの背中を押して前に出るように促すという、先輩らしさを感じさせる場面もありました。

 イベントで『ゼロワン』をどのような作品にしたいかと問われた高橋さんは、「誰かの源になること。『ゼロワン』を糧に、頑張ろうと思う方が多くなっていってくれたら嬉しい」と目標を語りました。

 高橋さんのこの言葉から思い出されるのが、初代ライダーである本郷猛/仮面ライダー1号を演じた藤岡弘、さんの言葉です。藤岡さんは自身が主演した映画『仮面ライダー1号』(2016)に込めた思いを、公開記念トークショーにて次のように熱く語っていました。

「子どもたちが次の時代を、未来を作る。その子どもたちに我々が何を託し、委ねていくか。これは我々の使命ではないでしょうか。やっぱり子どもたちこそ我々の希望なんですよ」

「子どもたちに何を託せるか」という藤岡さんの思いと、「多くの視聴者に力を届けたい」という高橋さんの思いには通じる部分があると思います。

  仮面ライダー1号と同じバッタをモチーフとした『仮面ライダーゼロワン』が描くのは、「AI技術」と「職業」の2つです。『ゼロワン』は今を生きる子どもたちが作り上げていく「未来」を描いていると言えるでしょう。だからこそ、藤岡さんの言葉を強く意識せざるを得ません。

 また、第1話で高橋さん演じる主人公・飛電或人が初めてゼロワンに変身する遊園地のメイン撮影場所は、よみうりランド(東京都稲城市)。記念すべき第1作目『仮面ライダー』(1971~1973)が誕生した東映生田スタジオはかつて、このよみうりランドのすぐ近くに所在していました。

 令和最初のライダーとなる『仮面ライダーゼロワン』。平成ライダーのみならず昭和ライダーの意志をも継承し、令和を生きる子どもたちはもちろん、かつて子どもだった大人たちをも勇気づけるような作品になることを願います。

(森谷秀)

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