『キャッツ・アイ』アニメ放送から40年 視聴率「激戦区」で記憶に残ったラブコメ展開
マグミクス / 2023年7月11日 19時50分
![『キャッツ・アイ』アニメ放送から40年 視聴率「激戦区」で記憶に残ったラブコメ展開](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/magmix/magmix_169214_0-small.jpg)
■実は重要だった「ラブコメ要素」
本日7月1日は、40年前の1983年に人気マンガだった『キャッツ・アイ』がTVアニメとして放送開始した日です。いまだに多くの人の記憶に残り、根強い人気を誇る作品の魅力について振り返ってみましょう。
※『キャッツ・アイ』の真ん中にハートマークが入るのが正式なタイトルですが、サイトの仕様上の都合により「・」で代用します。
もともと『キャッツ・アイ』は1981年に「週刊少年ジャンプ」で読み切り作品として掲載された作品でした。手がけたのは後に『シティーハンター』でも大ヒットを飛ばす北条司先生。この読み切りが好評だったことから連載が即決定、読み切り掲載の11週後には連載がスタートする異例の早さでした。ちなみに『キャッツ・アイ』は北条先生の連載デビュー作品にあたります。
当時の「ジャンプ」は『リングにかけろ』をはじめとする格闘アクション系と、『Dr. スランプ』と言ったギャグ系で占められており、『キャッツ・アイ』のような大人の女性が主人公の作品はありませんでした。その点からも「ジャンプ」としては珍しいジャンルの作品だったと言えるでしょう。
『キャッツ・アイ』はジャンルとしては、怪盗という要素からアクションものと言えるかもしれません。しかし、その内容を追っていくと、むしろアクションよりもキャラクターの心の動きを中心にストーリーが展開する要素の方を強く感じます。
筆者が思うに、『キャッツ・アイ』は『ジャンプ』で初めて「ラブコメ要素」を前面に押し出した作品ではないでしょうか?
「キャッツ・アイ」という名前で怪盗として美術品を奪う主人公・来生瞳。瞳の恋人でありながら警察官としてキャッツ・アイを捕まえようとする内海俊夫。このカップルのやり取りが物語の軸となっていくのが定番の展開です。
さらにメインで活躍する女性陣も、王道的なヒロイン要素を持った次女の瞳を中心に、長女の泪は大人の色香を持つお姉さんタイプ、三女の愛は明るくてボーイッシュな末っ子と、要素を分散したことも後のラブコメマンガに先んじたアイデアでした。
これ以降、黄金期に入っていく『ジャンプ』の作品群にアクションとギャグに加えて、ラブコメをラインナップさせたと考えると、『キャッツ・アイ』の功績は思った以上に大きなものでしょう。
そう考えていくと、『キャッツ・アイ』は「ジャンプ」にこれまでにない要素を加えた作品で、読み切り時から読者の心に響いたのも当然と言えるかもしれません。そして、『キャッツ・アイ』は「ジャンプ」だけではなく、アニメになったことで日本中を巻き込んだ一大センセーションを起こすこととなるのでした。
■エアロビブームの陰の立役者となった主題歌
歌番組などでも知名度を上げた主題歌「CAT'S EYE」を収録したCD「アニメ・ミュージック・カプセル『キャッツ・アイ』」(SOLID)
『キャッツ・アイ』が放送された時間枠は関東圏では月曜日19時台、日本テレビ系列です。この時間枠は長年にわたって激しい視聴率競争が行われていました。TBS系列は人気クイズバラエティ番組だった『クイズ 100人に聞きました』が、テレビ朝日系列では同じアニメ作品である『忍者ハットリくん』という高視聴率番組があったからです。
このふたつに挟まれたアニメ版『キャッツ・アイ』でしたが、作品としてはかなり成功したものとなりました。まず主題歌であるオープニング曲「CAT’S EYE」の大ヒットがそれを証明しています。
杏里さんの歌った「CAT’S EYE」は高い知名度を誇り、今でも『キャッツ・アイ』を代表する曲となりました。この年の12月に行われた『第34回NHK紅白歌合戦』にも出場。翌1984年春には、第56回選抜高等学校野球大会入場行進曲に、アニメ主題歌としてはセンバツ初の採用となりました。
また、同じく杏里さんが歌ったエンディング曲「Dancing with the sunshine」も、映像を含めて大きな話題となります。来生三姉妹がレオタードでエアロビクスダンスを踊るシーンは大変印象的でした。
ちなみに三姉妹の怪盗姿は今ではレオタードとなっていますが、北条先生は当初ボディスーツのつもりでデザインしたそうです。これに待ったをかけたのがジャンプ編集部でした。その結果、色気を前面に出したレオタード姿で活動する怪盗になったそうです。
アニメではあくまでも1話完結のストーリーに仕上げているためか、原作マンガとは異なる展開も多々ありました。レギュラーキャラクターもかなり整理され、アニメでは未登場に終わったキャラクターも少なくありません。
こうしてアニメは全36話、3クールほどで終了しました。世間的な話題にはなりましたが、視聴率激戦区で放送されたため、思ったよりも数字が取れなかったことで終了することになったようです。しかし、間に別会社によるアニメ作品『ガラスの仮面』を半年ほど挟んだ後、異例の第2シーズンが開始されました。
この第2シーズンではよりセクシーさに重点が置かれており、オープニング映像は当時のアニメファンの間でも話題になっています。第2シーズンではよりオリジナル要素が増し、アクションシーンが多い作風になっていました。
結果的に第2シーズンの放映話数は全37話。第1シーズンと合計してゴールデンタイムで1年半もの長期にわたって放送されていたのですから、視聴率はともかくとして話題性のあった作品だったと言えるでしょう。近年では他作品との共演も少なくなく、今なお衰えない人気作だと言えると思います。
(加々美利治)
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