【漫画】転校生の名前は「山田太郎」 え、ふたり目も？ 同姓同名の「気まずい」ハプニング【作者インタビュー】

■同じ名前だと比べられやすい？

　ありふれた名前の典型例のような「山田太郎」という転校生がやってきて、「すげーこの名前いるんだ」とクラスが少し湧き立ちます。本人は少し恥ずかしそうながらも、まんざらでもない様子です。しかし、先生が続けて紹介したふたり目の転校生の名前も「山田太郎」でした。ふたり目の転校生はイケメンで……。

　ウタクニさん（@uta_kuni）の創作4コマ『同姓同名ハプニング』がTwitterで公開されました。「苗字が被る」「名前が被る」という状況はどこかぎこちなさを生み出すものです。SNSでのアカウント名などで、同じようシチュエーションを経験した方も多いのではないでしょうか？　本記事の執筆者も似た経験があり、妙に「刺さる」作品でした。

　読者からは「気まずい」「せ、せめて隣のクラスにっ……」「めちゃくちゃ仲良くなってほしい」などの声が寄せられています。また、「結婚したら、義理の妹さんと同姓同名になった方がいらっしゃいました」というコメントもあり、同姓同名が「あるある」な題材であることを感じさせました。作品の投稿には3600件を超えるいいねがついています。

　作者のウタクニさんに、お話を聞きました。

ーー今回の作品のアイデアはどのように生まれましたか？

　ちょうどTwitterのトレンドで「同姓同名」が入っていたのを見たのがきっかけです。それで子供の頃、自分の苗字が有名な芸人さんと同じで、テレビで「おい○○～！」って呼ばれるのを見て気まずかったのを思い出しました。

ーー仕方ないことですが、名前が被ってしまうと何だか切ないんですよね……。ウタクニさんは、ご自身の活動のお名前を決める際には、やはり「被らない」ことを意識されましたか？

　もともと別の名前だったのですが、ネットに山ほど同名の方がいることに気付いて、慌てて検索1件しか出ない「ウタクニ」という名前に変えました。最初に名前を決めるときは気付かないものですね。

ーー作品のタイトルでも「ほかと被らない」ことは意識していますか？

　はい。SNSでは作品タイトルがそのまま内容なことが多いので、ほかの方が描かないものにしたいと思っています。

ーー作品に対する反応で、特に印象に残った読者の声について、教えて下さい。

「地元の赤ちゃん交流会で、キラキラネームの子が漢字ごと名前被りした」というコメントをもらって、驚きました。ほかと違うものにしようとすると、逆に同じになってしまうんでしょうか。

女性からの反響が大きかった作品『迅速な開発を望むメイク用品』（ウタクニさん提供）

ーー今回の作品のほかに、最近の作品でご自身が気に入っているものや、反響が大きかったものがあれば教えて下さい。

同じ4コママンガでは、『迅速な開発を望むメイク用品』は、女性の皆さんの反響がすごく大きい作品でした。また、『完璧な日焼け対策』は、女性は共感、男性は「？？？」という感じで、反応の差が面白かったです。ほかには『ときめき三角関係』『ただのいい人』『ポジティブな時間(とき)』などがあります。

ーーTwitterで精力的にマンガを公開なさっています。創作の原動力となっているものは何でしょうか？

　4コママンガに関しては、ツイートと同じような感覚です。皆、面白いことを考えたり、こんなことあるよねって気軽につぶやくじゃないですか。私の場合、それをマンガにすると、見ず知らずの方まで楽しんで下さるのがうれしくて描いています！

（マグミクス編集部）