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ガンダム「一年戦争」を生き残ったハヤト・コバヤシ 実直な性格が悲惨な死を招いた?

マグミクス / 2023年8月1日 6時10分

ガンダム「一年戦争」を生き残ったハヤト・コバヤシ 実直な性格が悲惨な死を招いた?

■もとはごく普通の少年だった

『機動戦士ガンダム』に登場しガンタンクのパイロットとして戦ったハヤト・コバヤシは、一年戦争を生き残ったホワイトベースのクルーのなかで、のちの続編で死亡した数少ないキャラクターのひとりです。子供時代にホワイトベースに保護されていたカツの死が『機動戦士Zガンダム』で描かれたほか、アムロ・レイは生死不明という描かれ方だったので、ハヤトは元クルーのなかで確実に死亡が確認された唯一のキャラクターと言えるでしょう。

 そんなハヤトが初めて登場したのは第1話「ガンダム大地に立つ!!」で、アムロに避難を促しに来たフラゥ・ボウと出くわすシーンです。ハヤトはアムロのお向かいさんではありますが、このときの会話で軍の施設をつくるために住居を立ち退かされた過去があり、軍関係者を父に持つアムロのことをよく思っていないことが見て取れます。

 なお、このシーンでハヤトは母親らしき女性と行動をともにしていますが、その後は登場しないため、おそらくはジオン軍の攻撃に巻き込まれて死亡したようです。

 ホワイトベースに逃げ込んでからのハヤトは、なぜかガンタンクの砲手を務めることになります。ガンキャノンを任されたカイは大型特殊免許を保有しているという理由付けがされていましたが、ハヤトの場合は何の説明もないため、このときは貴重な存在だった若くて健康な男性だから選ばれたのだと思われます。

 3話「敵の補給艦を叩け!」ではカイとともにガンタンクに乗り込み、パプア級補給艦を撃沈して初戦果を挙げました。

 その後はリュウ・ホセイが操縦するガンタンクで砲手を務めて支援砲撃を担当、主にドップなどの通常兵器相手に撃墜を重ねており、数だけで言えばエースパイロットとして恥じることのない戦果を挙げています。

 第20話でアムロの処遇に不満を持ち、カイたちと共に脱走したことはありましたが、その後はあまり問題のある行動を取ることはなく、リュウの戦死後はガンタンクを単独で操縦し、ホワイトベースを守り戦い続けました。

 ソロモンでの戦いが描かれた第35話「ソロモン攻略戦」では負傷後退を余儀なくされ、このときホワイトベースの戦力は11%低下したと報告されています。ハヤトひとりで1割の戦力を担っていたのは、大きいのか少ないのか判断が分かれるところでしょう。

■戦後はフラゥ・ボウと結婚するも、カツの死に直面

ハヤトの養子となったカツは、『Zガンダム』で壮絶な死が描かれた。画像は『Zガンダム』メモリアルLD-BOX(バンダイビジュアル)のジャケットで、左から3番めがカツ・コバヤシ

 負傷した際に看護に当たったフラウへアムロへの敗北感を語ったことから、ふたりは急速に親しくなっていき、出撃前に話し込む姿も見られました。

 ア・バオア・クーの戦いでは歴戦の勇士としての技量を見せつけ、3機のリック・ドムに一斉掃射を浴びせてまとめて撃破しています。撃破描写は2機しか確認できませんが、直後に「次は?」と呟いていることから、目の前の敵はすべて撃破したと考えるのが妥当でしょう。最終的には擱座(かくざ)したホワイトベースを守ろうとした際にガンタンクを破壊されてしまいますが、最後まで冷静さを保ち続け、ザクIIを道連れにしています。

 一年戦争を生き残ったハヤトは、その後フラウと結婚し、カツ・レツ・キッカの3人を養子に迎えます。『機動戦士Zガンダム』で再登場した際には戦争博物館の館長としての顔を持ちながら、密かに反ティターンズ組織であるカラバに参加。奪い取ったアウドムラの艦長となり、カミーユ・ビダンやクワトロ・バジーナたち地球に降下したエゥーゴのパイロットを宇宙に戻すために尽力しました。

 フラウとの間に子供もひとりもうけましたが、『機動戦士ガンダムZZ』35話「落ちてきた空」でハヤトの運命は暗転します。ダブリンへのコロニー落としに対応するため動きだしたアーガマと合流したハヤトは、戦死したカツの部屋へ案内され大きなショックを受けます。このときアーガマには精神崩壊を起こしたカミーユも乗り込んでいましたが、コロニー落としの現場では多くの人が死ぬ可能性が高く、さらに大きなダメージを受けると懸念したファ・ユイリィやジュドー・アーシタはカミーユを下ろそうとします。

 しかし使える航空機がないため、カミーユにカツの影を見たハヤトは自分が乗ってきた小型航空機を提供し、ドダイを使うことにしたのです。

 コロニー落着までのわずかな時間で出来る限り多くの民間人を救おうとしたハヤトでしたが、ジュドーたちがZZガンダムに変形する時間を稼ぐためにドダイでラカン・ダカランのザクIIIと交戦して被弾、カツの声を聞きながら爆散、戦死を遂げました。

 もしこのとき戦闘力のない小型航空機に搭乗していたら、ザクIIIと交戦することもなかったでしょう。己にできることを精一杯やり遂げようとした実直さが、ハヤトを戦死へと追い込んだのではないでしょうか。

(早川清一朗)

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