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子供たちはポカン? ジブリ『猫の恩返し』同時上映だった「謎アニメ」

マグミクス / 2023年7月31日 20時10分

子供たちはポカン? ジブリ『猫の恩返し』同時上映だった「謎アニメ」

■うっすら覚えているトリップ感の強い謎アニメ『ギブリーズ』

 宮崎駿監督の新作アニメ映画『君たちはどう生きるか』が公開され、日本中で何度目かも分からないジブリの熱狂が巻き起こっています。

 さてスタジオジブリ作品は宮崎駿、そして高畑勲の両監督の作品以外にも、たくさんの名作が世に発表されています。例えば、2002年に公開されたスタジオジブリ制作の映画『猫の恩返し』(監督:森田宏幸)という作品がありました。

 こちらは1995年公開の『耳をすませば』(監督:近藤喜文)の主人公、月島雫が書いた物語という設定です。可愛らしい絵柄で描かれた猫のキャラクターたち、子気味良いテンポで描かれるギャグ、そして『耳をすませば』でも登場した猫の男爵「バロン」の活躍ぶりと、ジブリファンでもそうでなくても楽しめる傑作アニメ映画でした。

 ……さて、この映画を観に劇場まで足を運んだ当時の子供たちのなかには、「確か『同時上映』があった気が」と思われる方も多いでしょう。その記憶は全く以って正しく、『猫の恩返し』にはある同時上映作品が用意されていました。

 それが『ギブリーズ episode2』という短編作品で、いきなり「episode2」です。

 まず『ギブリーズ』に関して簡単な説明をします。こちらはジブリをモデルとしたアニメ製作会社「スタジオギブリ」で働く人びとを描いた、3DCGも駆使した様々な手法が見られるオムニバスアニメーションでした。脚本・監督は百瀬義行氏、キャラクター原案を鈴木敏夫氏(すずきとしお名義)が担当しました。2000年4月8日にその第一弾が、日テレ系列で放映されたのです。「episode2」には、さらに同じ年に公開された『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』へのオマージュも込められていました。

 オムニバス形式で進む同作では、店員と「ギブリ」の面々の熾烈なバトルを浮遊感漂うタッチで描いた「カレーなる勝負」などのエピソードが次々に上映されます。アニメとはいえ、「大人の世界」や文脈を知らない少年少女からすれば、突如始まった『猫の恩返し』ではない不思議な世界観に、どこか虚をつかれたような心持ちとなった人も多いのではないでしょうか。

 子供たちに不思議なインパクトを残したこの『ギブリーズepisode2』でしたが、その後はTV放送の機会に恵まれず、時が経過します。2016年11月18日に『猫の恩返し』が「金曜ロードSHOW!」(当時の番組名)で放映される際に、満を辞して地上波初放映となりました。前述の「カレーなる勝負」や、メガネ姿の著作権管理室課長「野中くん」の、子供の頃の淡い恋を描く「初恋」の2編が放映されています。

 その反響は大きく、「大人になってからだとエモい」「全然印象が違う」「初恋は刺さる」と、まさに当時虚をつかれた世代の人びとがこぞってその感想をつぶやき、話題となりました。

 ちなみに『ギブリーズ』のメンツは実在のジブリ関係者がモデルとなっています。例えばカレー屋の店主トシちゃんは鈴木敏夫氏その人ですし、野中君のモデルの野中晋輔氏は、現在はスタジオジブリの契約担当の執行役員です。またTV放送される際は、実在の人物たちを思い浮かべながら見ると、3度美味しい作品となるのではないでしょうか。

(片野)

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