「このマンガがすごい!」上位で未アニメ化の人気作 「映画ならいけそう」な作品も
マグミクス / 2023年8月9日 19時10分
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■次にアニメ化が発表されるのは?
各界のマンガ好きが選ぶその年のマンガランキング「このマンガがすごい!」(宝島社)は、毎年年末の恒例企画で、過去のラインナップを眺めるとアニメ化を始め、他メディアに展開された作品が多く並びます。近年の大ヒット作となる『SPY×FAMILY』や『【推しの子】』もそうですし、初回が2時間スペシャルとして『金曜ロードショー』で放送されることで話題の秋アニメ『葬送のフリーレン』も、上位常連作品でした。
しかし「このマン」にランクインし、しっかりと人気があるにも関わらず、アニメ化などが行われないものもあります。今回は近年のランキングから、アニメ化を期待したい作品を5つ紹介します。
●『忍者と極道』(2021年オトコ編8位)
「コミックDAYS」で連載中の近藤信輔先生による『忍者と極道』は、トラウマのため笑えない忍者の少年と、エリート会社員として働きながら裏では組を牛耳る青年を中心とした、忍者と極道による能力バトルマンガです。
独特な濃い絵柄とマッチした個性的過ぎるキャラクターたちによるドロドロのバトル続きで、更新の度にSNSで話題になるほどの人気を得ています。しかし、作者当人のTwitterによると、2022年時点では「今のところまだまっっっっったくアニメ化の話はありません」とのことでした。
確かにアニメ化にはいろいろハードルがあるのも察せられる内容ですが、AnimeJapanによる投票企画「アニメ化してほしいマンガランキング」の2023年版では、10位にランクインした実績もあり、今後の展開に注目したいところです。
●『あかね噺』(2023年オトコ編4位)
多数のマンガがアニメ化される「週刊少年ジャンプ」の連載作ですが、現在連載中の未映像化作品で一番その位置に近いのは『あかね噺』ではないでしょうか。同作は女子高生の桜咲朱音が、落語界の最高位である真打を目指す落語マンガです。
過去に落語を扱ったアニメとして『昭和元禄落語心中』や『うちの師匠はしっぽがない』などが存在しましたが、いずれも声優陣の落語シーンが見どころとなっており、アニメでは格好の題材です(『じょしらく』も尺こそ短いものの面白さは上々)。
『あかね噺』も単行本1巻発売時にYouTubeで公開されたボイスコミックで、主人公の朱音とその父に山口茜さんと山口勝平さんという、実際の親子で落語家としても活動する声優ふたりを起用していました。このキャスティングのままアニメ化しても面白そうです。
■女性向け作品は意外と難しい……?
●『ルックバック』(2022年オトコ編1位)&『さよなら絵梨』(2023年オトコ編2位)
『裸一貫! つづ井さん』1巻(文藝春秋)
ジャンプ系では、少年ジャンプ+に掲載された藤本タツキ先生(『ファイアパンチ』『チェンソーマン』)による『ルックバック』、『さよなら絵梨』も可能性がありそうです。前者は学年新聞で4コママンガを連載し、絵を描くことに自信を持つ少女・藤野と同級生の京本による物語、後者は母を失い自殺しようとする優太と謎の美少女・絵梨がともに映画を作る青春ストーリーです。
いずれも読み切り作品のため、1クールのTVアニメは難しいかもしれませんが、映画ならちょうどよさそうなボリュームでしょう。もしくは、藤本先生の名を世に知らしめた初連載作『ファイアパンチ』(全8巻)なら、TVアニメ化もあるかもしれません。
●『裸一貫! つづ井さん』(2020年オンナ編8位)
オンナ編も話題作はあるものの、アニメ化が想像しづらい作品が多い印象です。『天幕のジャードゥーガル』や『さよならミニスカート』は、まだまだ原作ストックが足りなさそうで、『太陽よりも眩しい星』や『うるわしの宵の月』、『海が走るエンドロール』などは実写化の方があり得そうに感じます。
そんななかで意外とアニメ化してもおかしくないのが、つづ井先生による『裸一貫! つづ井さん』です。魂がオタクなアラサー女子の日常を描く軽妙なエッセイですが、ショートアニメで観るのにちょうどいい内容では……?
●『ダーウィン事変』(2022年オトコ編10位)
最後はうめざわしゅん先生の『ダーウィン事変』です。『ダーウィン事変』は人間に育てられた半分ヒトで半分チンパンジーの「ヒューマンジー」のチャーリーと、高校で頭脳明晰なルーシーとの出会いから物語が始まります。
同作が連載されている月刊アフタヌーンは最近映像化に力を入れているようで、2023年の春クールだけでもアニメで『天国大魔境』や『スキップとローファー』、『おとなりに銀河』『ヴィンランド・サガ』が、TVドラマで『波よ聞いてくれ』、アニメとドラマ両方で『おとなりに銀河』が放送されました。さらに同誌の編集部のブログでは「夏以降も順次映像化作品の公開準備中で、2023年のアフタヌーン作品の映像化は全部で11作になる予定です」と、映像化への注力が続くことが示唆されており、抜群の面白さで人気の『ダーウィン事変』のアニメ化も期待できそうです。
(はるのおと)
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