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「ザク」はジオン最高の「部品取り」MS トンデモ兵器の材料にも流用?

マグミクス / 2023年8月14日 6時10分

「ザク」はジオン最高の「部品取り」MS トンデモ兵器の材料にも流用?

■連邦の機体に似せた「パチモンMS」も登場?

『機動戦士ガンダム』の世界観でもっともメジャーな存在だろうと思われるMS(モビルスーツ)が「MS-06 ザクII」です。ポピュラーな存在ゆえにリサイクルされて別の機体のパーツになることもありました。そんなザクを再利用した機体のいくつかを注目してみましょう。

 まずは「MS-06V ザクタンク」。最初にザクを再利用したと設定されたMSです。上半身はザク、下半身はマゼラアタックの車体部であるマゼラベースという、合体MSでした。ともにパーツが欠損したことで開発されたそうです。

 ザクタンクが設定された理由として、やはり地球連邦軍のMS「RX-75 ガンタンク」の存在が大きいでしょう。この時には「MS-06K ザクキャノン」もすでにいたので、連邦軍のV作戦トリオに対するザクという意味合いがあったのかもしれません。

 この「ザク」の部分はザクIIだけに限らず、『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』ではザクIの上半身を使った機体も登場しました。主に作業用として作られた機体ですが、再武装して戦線に投入されることもあったようです。『機動戦士Ζガンダム』ではジャブロー防衛用に投入されていました。

 同じくMSVとして発表された再利用ザクに、「MS-06W 作業用ザクII」があります。こちらも破損したザクの再利用機体で、作業用ウインチや大型スコップを装備していました。設定では武装は他の機体に回したために装備していないとなっています。

 発表当時、MSVシリーズでガンプラとして発売される予定もありましたが、未発売のまま終わりました。その後、「ガンプラコレクション」第1弾として発売された時に、58で終わっていた当時のMSVシリーズを引き継ぐ形で、No.59の番号が振り分けられています。

「再利用」というにはちょっと違うかもしれませんが、ザクを使った機体の変わり種に「RRf-06 ザニー」がありました。開発経緯にはふたつの説があり、ひとつは鹵獲(ろかく)したザクを連邦軍が改修したという説。もうひとつは極秘裏に月の企業から入手したパーツで組み上げたという説です。「RGM-79 ジム」がロールアウトするまでのつなぎ役という設定でした。

 逆にジオン公国軍が連邦軍のジムに偽装した機体が「ゲム・カモフ」です。ザクなどの機体をベースに連邦軍のジムに似せて改修したMSです。友軍機と誤認させて任務を遂行する機体ゆえに、型式番号は設定されていません。いわばニセジムとも呼べるMSです。

■驚愕!「ガンダム」になったザクも?

ザクの基本形といえる「ザクII」を立体化した、「HG 機動戦士ガンダム ザクII 1/144スケール 色分け済みプラモデル」(BANDAI SPIRITS)

 ザクを再利用した機体は一年戦争時代だけに限りません。終戦から3年経過した宇宙世紀0083にジオン公国残党軍「デラーズ・フリート」が生産していたのが「MS-21C ドラツェ」です。

 ザクのボディに宇宙戦闘爆撃機「ガトル」を組み合わせた宇宙専用のMSで、下半身がプロペラントタンクのため、歩行能力を持っていません。本来なら頭部もザクのままだったそうですが、画面がザクだらけになるので新規デザインになったそうです。

 ちなみにこの『0083』に登場した「MS-14F ゲルググM(マリーネ)」が装備しているスパイクシールドはもともとザクIIのもので、そういった点ではザクのパーツの再利用と考えられるでしょう。

 ここまではザクを再利用したMSになりますが、リサイクルはMSだけにとどまらずMA(モビルアーマー)にまで使用された例がありました。それがジャブロー攻略用に開発された「アプサラス」です。1号機から3号機までありますが、すべてザクの頭部が装備されていました。正式採用機ではないので型式番号はありません。

 巨大な機体にザクの頭部だけ装備されているのはいびつに見え、単なるモニターの代用品となっているというよりも、見た目の醜悪さを意識したのではないかと思えるデザインだと思います。開発者であるギニアス・サハリンの狂気を考えると、あり得る話ではないでしょうか。

 同じくザクを流用した兵器に「ライノサラス」があります。こちらはザクのボディを流用しており、拠点防衛用の移動砲台の役目を持っていました。脚部はホバー走行になっていますが、イメージ的には巨大なザクタンクを思わせるデザイン。厳密にはMAでなく試作大型機動兵器のようです。

 このライノサラスの主兵装は2つあり、登場したゲーム『機動戦士ガンダム外伝 コロニーの落ちた地で…』ではミッションの成功によって変わる仕組みになっていました。通常は大口径キャノン砲ですが、状況によっては連邦軍から奪取した対艦用大型ビーム砲「バストライナー」装備となります。

 この他にも特異な例として、頭部が破壊された「MSZ-006 Zガンダム」にザクの頭部を急ごしらえで装着した通称「Zザク」がありました。ザクの頭部をそのまま付けたため、全天周囲モニターが正常に作動しないという欠点を露呈しています。

 また異聞となりますが、マンガ版『機動戦士ガンダム0083 REBELLION』でザクIの上半身が機体管制用に接続された「MAX-03R アッザム改修型(リペア)」がいました。この他にも再利用されたザクはかなりの数がいると思われます。

 ザクはその存在から旧式の扱いを受け、再利用されるパーツとして使いやすいのでしょう。しかし、一年戦争時に生産されたと言われるザクIIの数はおよそ8千機(諸説あり)だそうです。設定的な見地から考えると、それほど余剰な数だとも思えません。

 ザクのパーツを使うことで間に合わせ的な要素を強調しているのでしょう。そういった点ではもっとも生産されたMSなのですから、今後も何らかの形でパーツとして使われることも増えるかもしれません。

(加々美利治)

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