【漫画】コミケで男性が「返品したいんだけど」 理由が衝撃的すぎて「ぶん殴りたい」【作者インタビュー】

■映画を全部観たあとで「返金しろ」と騒ぐのと同じ？

　コミケ会場にて本を販売していると、先ほど本を購入した男性が戻ってきて、返品したいと言ってきました。「本に落丁や汚れはありましたか？」と理由を聞いてみるのでしたが……。

　休憩うさぎさん（@QK_rabbit_2）によるエッセイマンガ『コミケで本当にあった話その1　返品男』がTwitter（X）上で公開されました。いいね数は3.3万を超えており、読者からは「ひどい理由ですね」「お客相手によく言った！」「なぜコミケに来た…」などの声があがっています。

　作者の休憩うさぎさんにお話を聞きました。

ーー休憩うさぎさんがマンガを描き始めたきっかけを教えて下さい。

　「東方project」という同人ゲームの二次創作マンガに出会ったことがきっかけです。自分が高校入学してすぐの頃、その学校が中高一貫校だったことから仲良しグループがほとんど構成されており、クラスになじめずすぐに不登校になったことがありました。

　親には学校に行っているよう嘘をついていたこともあり、当時の自分は自己否定的な感情でいっぱいでした。そんな感情をまぎらわすためにパソコンでネットサーフィンをしていると、YouTubeで「東方project」の二次創作マンガを発見しました。

　それがとても面白く、ひとつ観るとまた次の動画。また次の動画と繰り返し観るようになり、片っ端から閲覧していました。そうした日々を繰り返していると気付けば「東方project」が人生の唯一の心の拠り所となっていました。

　1か月ほど経った頃、学校から連絡が入りサボっていることがバレたため、親に怒られながらも翌日登校することになりました。自分が登校復帰したときのクラスのリアクションは思いのほか温かく、特にクラスメイトの6人程度のオタクグループらが積極的にからんできてくれました。

　そして偶然なことにそのグループのなかでは「東方project」が流行っていました。自分は積極的に会話に混ざるようになり、抱えていた自己否定感情がなくなり、自分に自信を持つようになりました。 不登校期間の間「東方project」の二次創作マンガに出会えてなければ、今も自己否定感情を抱えたまま日々を過ごしていたかもしれません。

　そのため、いつか二次創作マンガを沢山描いて多くの人たちに届けることで「東方project」に恩返しをしたいと思うようになり、学校を復帰した頃から「東方project」の絵やマンガを描くようになりました。

ーー今作の『コミケで本当にあった話その1　返品男』が生まれたきっかけは何ですか？

　描こうと思ったきっかけは人に話すようになってからです。イベントでマンガ通りの経験をしたとき、マンガでは驚いているような反応をしていますが、実はそこまで何とも思っていませんでした。

　当日はとても忙しかったので、そこまで頭が回っていなくてそれでイベント終了後、仲の良い作家様方との打ち上げの際に「こんな人いたよー」って話を交わすなかでその日あったことを話すと思いのほか、ウケが良かったため「いつかマンガとして形に残したいなー」など思っていました。

めちゃくちゃな理由に思わずグーパン！？（休憩うさぎさん提供）

ーー返品男とのやりとりがとても印象的でした。この作品を描くうえで気を付けた点や工夫した点はありますか？

　マンガの見やすいようにかなり工夫をしたと思います。文字やコマを大きめにとったりキャラクターの心情がわかりやすい表情を描いたりしました。

ーーたくさんの感想が寄せられていますが、特にうれしかった感想の声、印象に残った読者の声について、教えて下さい。

　うれしかった感想というとたくさんあるので難しいですが、「自分も同じことあった……」といったような意見が意外にも多かったことに少し驚いています。

ーー今後、Twitter（X）で発表される作品については、どのように活動していきたいとお考えでしょうか？

　これまで通り東方projectの二次創作をしながらたまに自分の身の回りに起こった絵日記マンガを制作していこうと思います。 絵のお仕事も募集していますので、かわいいキャラクターの絵のお仕事がありましたらご依頼よろしくお願いします。

（マグミクス編集部）