【漫画】35歳が魔法少女に変身←「人生終了」の危機！ 王道を外した作品が「すごい」【作者インタビュー】

■三十路にはきつすぎる！

　35歳で独身の保守ようこ（ほしようこ）は、謎の妖精うさによって、いきなり電車の中で魔法少女に変身させられます。幼い少女であれば夢のようなシチュエーションかもしれませんが、目立たずに生きることを信条としてきた彼女にとって、それは「死んでも嫌」な現実でした。変身を解いてもらうため、1度限りの約束で敵と戦うことになり……。

　本エピソードは、三倉ゆめさん（@sakurayume88）の創作マンガ『魔法少女 三十路』の第1話です。少年画報社の「ヤングキングBULL」の人気連載で、単行本も第2巻まで発売されており、ダ・ヴィンチとニコニコが運営している「次にくるマンガ大賞 2023」のコミックス部門にノミネートされています。

　第1話はさまざまな電子書店などでも試し読みができ、王道の魔法少女モノとは一線を画す設定が評判です。直近のTwitter（X）での再掲載の投稿では1.1万いいねを集め、読者からは「すげー面白すぎる」「魔法少女の概念を覆す展開がすごい」などのコメントが寄せられました。今回は、あらためてこの作品の魅力を紹介していきます。

　作者の三倉ゆめさんに、お話を聞きました。

ーー『魔法少女 三十路』の舞台設定や世界観が誕生した経緯を詳しく教えて下さい。

　連載を何にしようかと思い悩んだ結果、ふと、電車で魔法少女にさせられたようこを思い付き、人目をはばからず爆笑してしまったからです！（笑）

ーー30歳でも40歳でもなく、主人公の「35歳」という年齢は、どのように決まったのでしょうか？

　とんでもない秘密がそこにあるからです（笑）。ヒントは心ちゃんが12歳であること……真相は楽しみにしてて下さい。

ーー本作はいわゆる王道の「魔法少女」作品とは異なる展開のマンガです。異なる展開は、逆に「王道を知らなければ」描けないとも考えられますが、一般的な「魔法少女」の作品はお好きなのでしょうか？

　魔法少女モノや変身モノは大好きで『仮面ライダー』や『ウルトラマン』も好きでしたが、欠かさず見ていたのは、『おジャ魔女どれみ』『プリキュア』『カードキャプターさくら』ですね！

自分では変身を解けないが絶対にいち早く元の姿に戻りたい主人公（三倉ゆめ／少年画報社）

ーー「魔法少女」の王道とは異なる点が注目されがちですが、ご自身が考える王道作品との共通点はありますか？

　三十路とのですか？？　うーん、そうですね……分からないです（笑）。ごめんなさい！！　三十路は王道から外れるようにしてますが、実はものすごく王道だったりして……。

ーーこれまでに寄せられた読者からの反応で、特に印象に残った声があれば教えて下さい。

「ようこが35歳魔法少女なのに魔法少女三十路って……三十路の意味知らんのか！」ですね（笑）。編集さんには止められましたが、面白さと覚えやすさ重視で変えませんでした（笑）。

ーー本作は「次にくるマンガ大賞2023」にもノミネートされています。ご感想やファンへのメッセージなどがあればお願いします。

　まずは投票していただきありがとうございます！！　まさか選ばれるとは思っていなかったのでうれしかったです。もっとようこの醜態がばら撒かれるよう精一杯努めますので応援よろしくお願いします。

（マグミクス編集部）