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「いらなくね?」「映画化して」 賛否分かれる初代ガンダム人気回「時間よ、とまれ」

マグミクス / 2023年8月22日 6時10分

「いらなくね?」「映画化して」 賛否分かれる初代ガンダム人気回「時間よ、とまれ」

■1話完結の「時間よ、とまれ」が人気の理由とは

 初代『機動戦士ガンダム』のなかでも、名エピソードと言われるのが14話「時間よ、とまれ」で、コアなファンからは人気の高い回です。その一方で、ネット上には「全体的なストーリーの流れではぶっちゃけなくても支障ない」という声もありました。今回は「時間よ、とまれ」がいる派といらない派、それぞれの意見を紹介します。

 そもそも14話「時間よ、とまれ」は、通常のストーリーとは異なった特殊な回です。メインで描かれたのは、クワラン曹長らジオン軍の兵士たちで、これまで主人公として活躍してきたアムロ・レイをはじめとするホワイトベース内の展開やガンダムではなく、兵士たちのドラマが描かれていました。

 ストーリーの内容は、戦功を立てたいジオンの若い兵たちが独断でガンダムの機体に時限爆弾を仕掛け、それをアムロが外すというものでした。ネット上では「地味な話だよね」「本編に関係ないからいらなかった」という意見も存在します。

 一方で、14話は「ガンダムというか『戦争の話』って感じで印象深い」「ジオン側の人間臭い描写が大好き」と、高い人気を誇っている回です。「時間よ、とまれ」が人気である理由のひとつとして、富野由悠季監督が脚本に唯一クレジット(喜幸名義)され、斧谷稔名義で絵コンテに関わっている回という点が挙げられます。多くのファンが「富野監督にしかできない演出だ」と、絶賛するシーンが散りばめられているのです。

 特に虫の描写に注目するファンが多く、ギャルに作戦を持ちかけるクワランが虫の羽音を聞いて「うまくいきゃあ本国に帰れるぞ こんな虫のいない清潔なジオンの本国によ」と漏らすように、虫を通して人々の感情を絶妙に表現しているシーンには「さすが」「動機が凄く納得いく」という声が上がっていました。

 その他、人間が体感する戦争のリアルを描いたことも多くの共感を生んでいます。アムロがたったひとりで爆弾を外している最中、ホワイトベースではフラウ・ボゥが「なんでみんなで助けないんですか?」と涙を流していました。しかし、ブライト・ノア艦長は「犠牲者をひとりでも少なくするためにはアムロにやってもらう以外にはない」と言います。時限爆弾を前に残酷に流れていく時間が、敵味方双方に緊張感を与え続けました。

 次第に各々の我慢が限界を迎え、次々にみんながアムロの元へ駆け出します。そんな、生身の人間が命がけで立ち向かう姿がファンの心に強く印象に残ったようです。仕掛けた側の敵であるクワランたちが時限爆弾を外そうとするアムロを見てハラハラしたり、その後わざわざ民間人を装ってアムロたちを労いに現れたりと、相手の人間臭い「いい人描写」も人気を集めています。

 その他、冒頭のジオン兵たちからブーイングをもらうマジシャンとして、富野監督の前作『無敵鋼人ダイターン3』のコマンダー・エドウィンがゲスト出演していたり、客席に『ダイターン3』の主人公・破嵐万丈と彼の執事・ギャリソン時田そっくりの人物がいたりと、富野監督の色が強い遊び心も人気の理由に挙げられます。

 同じ1話完結のエピソードで、かつての『機動戦士ガンダム』劇場版三部作からはカットされていた「ククルス・ドアンの島」がリメイク作品として映画化(『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』2022年6月3日公開)されたことで、一部では「ドアンのエピソードが映画化されるなら、『時間よ、とまれ』も映画化されないかな」「クワランたちの前日譚のマンガ(『機動戦士ガンダム U.C.HARD GRAPH 鉄の駻馬』)のエピソードも合わせたら、尺としてもちょうどいいんじゃないか」という意見も出ていました。人気の度合いを考えると、ありえない話ではないかもしれません。

(マグミクス編集部)

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