『ワンピース』の最終回はどうなる？ ファンが切望する「ウソップエンド」とは

■ファンが期待するエモい最終回とは？

『ONE PIECE（ワンピース）』は、1997年より「週刊少年ジャンプ」にて連載が開始され、2023年現在、最終章突入から約1年が経過しました。いよいよ「最終決戦」や「クライマックス」などの文言が現実味を帯びてきた昨今、気になるのがその最終回です。これまで多くの読者に笑いと感動を届けてくれたルフィたちの冒険は、いったいどのような形で結末を迎えるのでしょうか。

　いわゆる「バトルもの」に分類される作品は、最終回までに最終決戦の「その後」が描かれる傾向にあるといえるでしょう。たとえば『ドラゴンボール』は魔人ブウを倒してからおよそ10年後の天下一武道会、『BLEACH』もユーハバッハの戦いから10年経った一護たちの様子にスポットが当てられており、『NARUTO-ナルト-』では平和が訪れた木ノ葉隠れの里と数年後の未来が描かれていました。

　そんな往年の名作たちにならって、『ONE PIECE』でも冒険を終えたルフィたちの「その後」が描かれる可能性は充分にあり得るでしょう。

　そもそもルフィたちの最終目的である「ひとつなぎの大秘宝（ワンピース）」は、ただの金銀財宝ではありません。かつて「白ひげ」ことエドワード・ニューゲートは「あの宝を誰かが見つけた時……世界はひっくり返るのさ……!!」と語っており、「ワンピース」の正体は世界を大きく変える「何か」とはいえるでしょう。だとすれば「ワンピース」を手に入れてから世界はどのように変わったのか、冒険の「その後」が描かれる可能性は大いに考えられるのではないでしょうか。

　現在ファンの間では『ONE PIECE』の最終回予想が白熱しており、ネット上にはさまざまな意見が飛び交っています。なかでも多くのファンが切望していた展開が、村の子供たちにこれまでの冒険を語り聞かせる「ウソップエンド」です。

　ウソップといえば、シロップ村の大富豪のお嬢様であるカヤを元気付けるために、さまざまな冒険譚を聞かせていました。当時はただのウソでしたが、数々の冒険を経て「ホラ吹き」から「勇敢なる海の戦士」へ成長しています。

　そんな彼が「勇敢なる海の戦士」として村に帰り、子供たちにまるでウソのような本当の話を語り聞かせる展開は、これまでの冒険を見てきた読者にこそ、より深く味わえるシーンとなりえるのではないでしょうか。

■最終話はバッドエンドの可能性も……

最終回がハッピーエンドになる保障はない！？画像は『ONE PIECEエピソードオブルフィ～ハンドアイランドの冒険～』DVD（エイベックス・ピクチャーズ）

　また麦わらの一味のなかには、冒険を終えた「その後」が何となく予想できるキャラクターがいます。たとえばサンジは「バラティエ」のような海上レストランを開店し、海賊たちに食事を振る舞っている様子が目に浮かぶでしょう。もしかしたら彼の隣には、ホールケーキアイランドで結婚式を挙げたプリンがいるかもしれません。

　サンジだけでなく、ルフィやゾロのお嫁さんも気になるところです。ふたりには冒険のなかで伴侶候補となりそうな女性キャラが何人か登場していました。ファンの間ではふたりの結婚相手予想も白熱しており、ネット上では「ルフィは何だかんだでハンコックとくっつきそう」「ビビがイム様に狙われいてるってことは、ルフィが助けに行って結ばれるんだ」「ゾロはたしぎ一択」「個人的にゾロには2年近くの月日を共に過ごしたペローナとくっついてほしい」といった声が挙がっています。

　とはいえ冒険を終えたルフィたちが、果たして幸せなラストを迎えられるかどうかにはいささか疑問が残りそうです。海賊王ゴール・D・ロジャーは不治の病にかかり、「ワンピース」を見つけた後は「ローグタウン」で処刑されています。そんなロジャーと共通点の多いルフィもまた、同じ末路をたどるのではないか、と予想する人も少なくありません。

　ちなみにさくらももこ先生のムック本『おめでとう。』には、尾田栄一郎先生との対談が掲載されており、そこで尾田先生は「あれだけがんばって冒険したんだから、キチンとごほうびはあげないと」とコメントしていました。『ONE PIECE』の最終回は悲しい結末ではなく、「ごほうび」に見合うハッピーエンドが待っていることを期待したいですね。

（ハララ書房）