『キン肉マン』超人総選挙は今年も開催される？ 順位が上がりそうなキャラは？

■上位陣を脅かす存在は？

　今も「週刊プレイボーイ」で連載中の『キン肉マン』では、2013年より2年に一度「超人総選挙」が行われており、これまでどおりのタイミングであれば今年・2023年も、第6回が開催されるでしょう。

　ただ、過去の選挙結果を見てみると、2019年と2021年の選挙で連続して1位を獲得したキン肉アタルを中心に、上位陣は代り映えしなそうにも見えます。それでも、前回の2021年の選挙からこれまでの間で上位陣を脅かすほど活躍した超人もいます。今回は、次回の選挙で大きくランクアップしそうな3人の超人を紹介します。

　過去5回開催された『キン肉マン』の超人総選挙を分析すると、投票時期に作中で活躍している超人が上位にランクインする傾向があります。この観点で分析した結果、超人たちを殲滅しようと下天した神々「超神」と戦うために結成された、「リアル・ディールズ」の8人の超人が有力だと考えました。

　このリアル・ディールズの8人のうち、過去の超人総選挙で低迷していた3超人が、超神との戦いで注目を集めた結果、次回の総選挙で番狂わせを起こすかもしれません。最初に注目する超人は、ジェロニモです。ジェロニモは、2013年の選挙の20位が最高位で、2019年、2021年の直近2回ではトップ30からも漏れるなど、ランキングでは低迷しています。

　そんなジェロニモは、前回の選挙の後に発売されたコミックス77巻「超巨体超神VSジェロニモ!!の巻」から始まる超神との戦いで、存在感を示しました。この活躍は、次回の選挙で評価されることでしょう。ただ過去の戦いでジェロニモはこれといった戦績を残しておらず、ネットでも「人間の時は強かったのに、超人になって弱くなった」「キン肉マン史上最高のかませ犬の立ち位置がジェロニモです」といった声もあがるほどです。そんなジェロニモが超神と戦うなんて、と心配した読者も多いのではないでしょうか。

　実際、超神との戦いはジェロニモにとってピンチの連続でした。何度も敗北の危機を迎えましたが、コミックス77巻「巨像の涙!!の巻」にて、新必殺技を決めて勝利を納めます。しかも、かつて人間だったジェロニモは神の試練を受けて超人に進化した過去がありましたが、対戦した超神、ジ・エクスキューショナーがそのときのスーパーマンロードの神だったことが判明します。かませ犬とまで言われたジェロニモが恩人の超神との戦いを乗り越えた姿は、番狂わせを起こすに十分な感動を呼んだと言えるでしょう。

　同じくリアル・ディールズの一員のサンシャインは過去の超人総選挙で、2013年に21位、2015年に23位、2021年に25位と、上位に食い込むことができずにいます。そんなサンシャインはコミックス79巻「漆黒の闇に浮かぶリング!!の巻」で、盟友であるアシュラマンとタッグを組み、ふたりの超神との戦いに挑みました。

　対戦相手の超神のひとり、ザ・ナチュラルは、アシュラマンの師の仇でした。激しい戦いのなかで、サンシャインはある決断をします。そして、自らの身体を犠牲にして、パートナーであるアシュラマンの勝利をアシストしたのでした。仲間の仇討ちを成功させるために、自らの命をも惜しまないサンシャインの生き様は、超人総選挙でいつもより票を集めるには十分な要素ではないでしょうか。

　最後のひとりはネプチューンマンです。彼は総選挙で2013年の11位をピークに、13位、17位、17位、24位と順位を落としていっています。もともと人気はあるネプチューンマンが活躍した場面は、78巻「発心の鎧!!の巻」から始まる、超神・リヴァイアサンとの戦いでした。リヴァイアサンとの激しい戦いのなかで、ネプチューンマンは苦戦しますが、ライバル・ロビンマスクの助言もあり、最後には勝利を納めます。ネプチューンマンはやはり強いと思い出した多くの読者が、超人総選挙で投票するのではないでしょうか。

　残り4か月となった2023年のいつ頃に超人総選挙が行われるかは不明ですが、今後の連載の内容次第ではまだまだ投票結果は変わりそうです。どの超人が支持を集めるか、予想しながら読み進めるのも面白いかもしれません。

（LUIS FIELD）