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ファンに衝撃を与えた名作の「主人公交代」 EDのキャスト順も落とされた?

マグミクス / 2023年9月2日 18時10分

ファンに衝撃を与えた名作の「主人公交代」 EDのキャスト順も落とされた?

■物語終盤で主人公が「引退」宣言!?

 マンガやアニメにおいて、主人公が「交代」する展開は少なくありません。たとえば大人気マンガ『ドラゴンボール』も一時的ではありますが、主人公が悟空から息子の悟飯にシフトチェンジしたことがありました。そんな数ある主人公交代劇のなかで、特に印象的だったのはどの作品なのでしょうか。

 物語の終盤で突如主人公が完全交代し、読者を驚かせた作品が裏社会でのギャンブルやバトルを描いた『銀と金』です。同作は『賭博黙示録カイジ』や『アカギ ~闇に降り立った天才~』などを代表作に持つ福本伸行先生の作品で、数々のヒリつく勝負や狂った金持ちたちの闇も描いています。

 主人公は裏社会の重要人物で悪の天才「平井銀二」と、彼が才能を見出した青年「森田鉄雄」のふたりでした。師弟関係のW主人公のような作品でしたが、ストーリーが進むにつれて、森田が単独で行動するエピソードが増えていき、金にがめつい画商の中条を騙して追い詰めたり、あくどい賭けポーカーをしていた大企業の跡取り・西条を倒したりと、熱い活躍を見せていきます。

 天才的なひらめきや強運を持ち、損得抜きで動ける義理人情に厚い森田は、まさに王道の主人公と言えるでしょう。銀二はそんな彼の成長を見守り、深く信頼するようになっていました。

 ところが名家・神威家のお家騒動を描いた「神威編」をきっかけに、森田と銀二は袂を分かつことになります。「神威編」はエリート一族神威家の劣等生である四男・勝広と隠し子の五男・邦男が、積年の恨みを晴らすべく復讐を果たそうとした物語で、森田は途中からふたりを救いたい一心で行動しますが、彼らを助けることはできませんでした。

 それどころか邪悪な神威家の当主・秀峰にとって得となる結果に終わり、裏社会に絶望した森田は「引退」してしまうのです。最後の「競馬編」は銀二が単独主人公として活躍するものの、銀二にとっても読者にとってもなんともやるせない引退劇となりました。ちなみに、実写ドラマ版『銀と金』では、最終話のラストにて、銀二のもとを離れた森田が戻ってきて、師匠に勝負を挑むという熱い幕引きを見せています。

 その他、奥浩哉先生のSFバトルマンガ『GANTZ』では、主人公が一時的に交代する展開が描かれています。

 主人公・玄野計はある日、かつての親友・加藤勝とともに電車に轢かれて死亡し、謎の球体「ガンツ」によってマンションの一室に呼び出されます。部屋にはふたりのほかにもさまざまな人が呼び集められており、本来は死んでいるはずの彼らは、命をかけて「星人」たちと戦わなければならないという、謎のミッションを課せられました。

 そんな同作の特徴は何といっても、メインキャラクターであっても容赦なく死んでいく予想の付かない緊張感にあるでしょう。そして、それは主人公である計も例外ではありません。彼は隠れた戦闘の才能を開花させ、数々の戦闘を繰り広げていきますが、ミッションで100点を獲得して、「ガンツ」から解放されて普通の高校生として暮らしていた際に、敵の吸血鬼たちの襲撃を受けて死亡してしまいます。

 その後に描かれたのが、作中で屈指の人気エピソード「OSAKA(大阪)編」でした。ここからは計の親友で、100点を取って彼を生き返らせようと奮闘する勝にスポットライトが当たり、もうひとりの主人公として活躍していくことになります。そして「大阪編」のボス・ぬらりひょんを倒した勝は、ガンツの力で親友を復活させ、ふたたび計が主人公として舞い戻ってきました。「OSAKA編」はハイクオリティなCGアニメ映画『GANTZ:O』として映画化され、高い評価を受けたのですが、本編ではほとんどのパートで主人公の計は、せっかくのCG映画版だけほぼ登場なし、という憂き目に遭ってしまいます。

■「主人公交代」といったら? 代表格のアニメ

大きな活躍がないまま主人公交代へ……。 画像は、キラ・ヤマトが描かれた劇場版『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』ティザービジュアル (C)創通・サンライズ

 主人公が途中で交代した作品としておそらく最も有名なものが、2004年に放送されたアニメ『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』でしょう。

 前作『機動戦士ガンダムSEED』から2年後の世界が描かれた作品で、『DESTINY』では新たな主人公、シン・アスカの視点から物語がスタートします。ところが途中からシンの活躍が少なくなり、前作主人公であるキラ・ヤマトがストーリーの中心に据えられていくようになりました。

 もともと『DESTINY』はシン、キラ、前作の副主人公であるアスラン・ザラの3人の視点で進行していく群像劇のはずでした。しかし全50話という制約のなかで3人のストーリーを上手く回せなかったのか、物語中盤からのシンはキラの引き立て役のようになり、主人公とは思えない扱いのまま最終回を迎えました。

 さらにはエンディングで流れるクレジットのキャスト順が途中からキラ、アスランの下に落とされてしまい、「『ガンダム』史上最も気の毒な主人公」として、いまもなお語り継がれています。

 ちなみに2024年1月26日(金)には、『SEED』『DESTINY』のその後を描く、最新映画『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』が公開予定です。公式サイトのキャラクター紹介ページを見る限り、今作の主人公はキラのようですが、そろそろシンの名誉挽回にも期待したいところですね。

(ハララ書房)

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