1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

メタルヒーロー『ジライヤ』が忍者界に起こした奇跡? 最終回の予言が「現実」のものに

マグミクス / 2023年9月3日 6時10分

メタルヒーロー『ジライヤ』が忍者界に起こした奇跡? 最終回の予言が「現実」のものに

■世界中の忍者と、多彩な技を競い合う

「ジライヤ~ジライヤ♪」というテーマソングのフレーズが耳から離れない『世界忍者戦ジライヤ』は、現代に生きる忍者の戦いを描いたメタルヒーローシリーズのなかでも異色中の異色な作品でした。同番組はメタルヒーローシリーズの第7弾として1988年から放送されましたが、番組が終了して約31年後に、まさかの奇跡を起こすことになるのです。

『世界忍者戦ジライヤ』の前作にあたる『超人機メタルダー』は、前年に公開された『ロボコップ』の影響を受けて、アンドロイドが主人公でした。『世界忍者戦ジライヤ』はその逆を行き、今までのメタルヒーローにはなかった人間的なアクションやドラマが盛り込まれています。

 主人公・山地闘破は戸隠流忍法の三十四代宗家「武神館館長」である山地哲山の養子で日々忍術修行に励んでいました。世界の秘宝パコを守るため「ジライヤ」となって、悪の忍者妖魔一族と対決するのです。

 ジライヤが戦うのは妖魔一族だけではありません。日本だけでなく世界中でさまざまな忍術が独自に発展しており、ジライヤは世界の忍者と技を競い合います。これが「世界忍者戦」というタイトルのもとになっており、ソウルオリンピックが開催された1988年にちなんで、忍者オリンピックの要素が盛り込まれたようです。

 敵の忍術には音忍、獣忍、雷忍、水忍、など現代の『鬼滅の刃』の呼吸に似た、さまざまな能力が登場し、ジライヤと対決しました。初期の闘破は忍者としてはまだまだ半人前で、戦いの中で壁にぶち当たりながら、哲山の教えを受けて一歩一歩成長していきます。

 忍者らしく動きやすくするためでしょうか、これまでは全身メタリックだったスーツがジライヤに限っては、軽装になっていました。

 また、それまでのシリーズは、主人公の家族関係や日常生活が描かれることはほとんどありませんでした。しかし闘破は家族のために料理や掃除をして、アルバイトをこなします。

 闘破の妹弟も頼りっぱなしではありません。女子高生の義妹・ケイは姫忍 恵美破(えみは)として、小学生の義弟・学も途中から忍者スーツを着てジライヤを助けます。恵美破と同様にくノ一の衣装はメタルではなく、エアロビクス用のレオタード風になっています。

■放送終了から30年あまり、衝撃の出来事が!

主人公の闘破は、世界の忍者とときに戦い、ときに共闘して妖魔一族に立ち向かった。画像は「〈ANIMEX 1200シリーズ〉 (51) 世界忍者戦ジライヤ 音楽集 (限定盤)帯び付き」(コロムビアミュージックエンタテインメント)

 今作最大のポイントは、哲山を演じる初見良昭氏の存在です。初見氏は戸隠流を現代に伝える本物の忍者であり、武神館も実在しています。作中では都会のマンションの一室にありましたが、実際は千葉県の野田市にあります。ドラマでは弟子集めに苦労していましたが、現実では世界各国に支部があって、毎年海外の弟子が初見氏に直接教えを乞うために武神館を訪れています。

 初見氏は忍術のアクション指導もしていました。スタイリッシュなJAC(ジャパンアクションクラブ)のアクションとは一味違い、無骨ながらも説得力のあるリアルなアクションとなっています。

 最終回では「やがて山地闘破は戸隠流三十五代を継ぐだろう。そして、日本、いや、世界一の忍者になるだろう(後略)」というナレーションで締めくくっています。

 それからおおよそ31年後となる2019年、特撮ファンを驚かせるビッグニュースが飛び込んできました。ジライヤ=山地闘破を演じた筒井巧氏が初見氏から戸隠流宗家を継承し、本当に三十五代宗家になったのです。

 ジライヤが放送された1988年頃の日本はバブルの真っ只中でした。妖魔のくノ一が変装する姿がボディコンだったり、主題歌が80年代のJ-POP風だったりと、ところどころに時代の片鱗がうかがえます。

 番組最終回を迎えた1989年1月には、年号は昭和から平成になっていました。メタルヒーローシリーズのなかでも昭和の匂いが残る作品です。

※記事の一部を修正しました。(2023年9月3日 16:27)

(LUIS FIELD)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください