「筋トレ」は魔法や忍術よりも有効？ シンプルパワーで周りを圧倒するキャラ

■筋トレによるパワーで異常な強さを誇るキャラ

　マンガ・アニメで、さまざまな「特殊能力」を持ったキャラが活躍するのは、もはや当たり前とも言えるでしょう。一方で、現実世界の一般人でもできる「筋トレ」「基礎訓練」によるパワーで、実質的な必殺「技」を使わずに敵を倒すキャラもいます。今回は出発点は普通の人ですが、ある意味一番真似できなさそうな「シンプルパワーで強い」キャラを振り返ります。

　2023年4月からアニメも放送された甲本一先生の作品『-マッシュル-MASHLE-』の主人公マッシュ・バーンデッドは、魔法が使えないと異常者扱いをされる世界において、まったく魔法を使えません。代わりに彼は、毎日筋トレをして並外れたパワーを手に入れます。そして、マッシュは義父のレグロと平和に暮らすため、魔法を使えないことを隠して魔法学校に入学し、名誉ある「神覚者」を目指します。マッシュは魔法警察に襲われるも、警官が放つ魔法を素手で弾いたりお手玉にしたりしました。

　その後の学校生活でも、魔法使いたちをシンプルなパワーで圧倒します。ネット上では「普通の人からしたら、魔法を使わずに強いマッシュの存在は不気味なんだろうな」「筋力だけで箒で飛べたり、水の上を走れるように見せてるわけだから、もう筋肉魔法と言って差し支えない」などと言われており、さらに意外と合気道や柔道のような「技」も使えているため、「格闘技では大天才クラスでは」「魔法の世界に範馬勇次郎が入ってきたようなものか」と恐れられています。

　魔法が使えずとも、パワーで周りを圧倒するキャラ『マッシュル-MASHLE-』は、アニメ2期が2024年1月より放送予定です。マッシュのパワーが、魔法界でどこまで通用するのか目が離せません。

　また、今や「最強キャラ」の代名詞のひとりともなった『ワンパンマン』のサイタマは、エスパーや超火力のサイボーグ技術で怪人を倒すヒーローが多いなか、3年間のトレーニングで鍛え上げた肉体を武器に戦います。「腕立て伏せ100回、上体起こし100回、スクワット100回、ランニング10km」を毎日繰り返していた彼は、「ハゲる」という代償を支払うも、「普通のパンチ」「普通のキック」などの通常攻撃でどんな敵でも倒せる異常な存在となりました。

　サイタマは地球に甚大な被害をもたらした「暗黒盗賊団ダークマター」の頭目・ボロスや、怪人協会の災害レベル「竜」の巨大怪人・ムカデ長老に対し「必殺マジ殴り」を使い、彼らを吹き飛ばしています。「必殺」と言っているだけのただのパンチですが、その異常な強さはファンの興奮と笑いを誘ってきました。

　ネット上では「サイタマ式筋トレ効果あるのかな？筋肉つけたい」「サイタマ式トレーニングで痩せたけど、ハゲたところまで似ちゃった」など彼の圧倒的な強さの源である、シンプルなトレーニングを真似る人も結構います。最強キャラを培うトレーニングとしては普通に見えてしまいますが、毎日やるにはなかなかきついメニューです。

　その他、『NARUTO』に登場したマイト・ガイは、上記ふたりのような飛び抜けた強さではありませんが、地道な努力で屈指の実力を手にしています。同作のキャラは「チャクラ」を練って、さまざまな忍術を発動します。しかしガイは少年時代から忍術が苦手なため、腕立てやランニングなどの努力を続けました。そんな姿勢は愛弟子で、彼以上に忍術ができないロック・リーにも大きな影響を与えています。

　ガイは鍛錬で凄まじい力を習得しており、身体のリミッターを解除する「八門遁甲」で8番目の死門を開くと、里を治める火影すら凌ぐ体術を発揮します。7門開放時に使う「昼虎」を彼の必殺技と呼ぶ人もいますが、チャクラではなく、強烈な空気圧であるため『NARUTO』世界では常識破りな攻撃と言えるでしょう。さらに、六道の力を得て仙術しか効かなくなったうちはマダラに対してガイは、最強の体術である八門遁甲の陣で大ダメージを与えました。

　忍術がものを言う世界で体術によってマダラを圧倒したガイに、ネット上では「体術でマダラとやり合ったガイに心打たれた」「体術のみでパワーインフレについていったガイはナルト界で最強だと思っている」など多くのファンに強さを認められました。

（LUIS FIELD）