「応援したい」「負け方も大事」 『キン肉マン』敗北多いけど人気の超人たち

■負けても人気の高い超人の代表格

　1979年に「週刊少年ジャンプ」で連載スタートした『キン肉マン』には、魅力的な超人たちが数多く登場します。『キン肉マン』公式サイトでは2013年から2年に1度「超人総選挙」が行われ、ファンの投票により人気超人が選ばれてきました。最新の「第5回 超人総選挙2021」の結果を見ると、いわゆる「判官びいき」したくなる魅力があるのか、シングルマッチでは負けが込んでいる超人も一定数ランクインしています。この記事では、負けているのに人気がある超人を3人紹介します。

　ひとり目の超人はアシュラマンです。超人総選挙2021では惜しくも第11位になってしまいましたが、それまでの4回の総選挙では毎回トップ10にランクインしており高い人気を誇ります。投票時のコメントには「そろそろシングル戦、初勝利を見てみたい」などとあり、ファンもシングル戦で勝てていないことは気になっているようです。

「黄金のマスク編」から登場したアシュラマンは、悪魔六騎士のひとりとして、キン肉マンたち正義超人の前に立ちはだかります。アシュラマンのシングル戦初戦の相手はテリーマンでした。圧倒的な力でテリーマンを追い詰めたアシュラマンでしたが、キン肉マンやバッファローマンの支援を受けたテリーマンを仕留めきれません。最後は両者リングアウトとなり、引き分けの判定を受けるのでした。

　その後はキン肉マンとの対戦が始まり、キン肉バスターを破るなどの健闘を見せますが、最後はキン肉マンに敗北を喫してしまいます。「黄金のマスク編」の後もアシュラマンはたびたび登場し、シングル戦にも臨みますが初勝利はまだです。アシュラマンがいつ初勝利を果たすか、今後の展開に目が離せません。

　アシュラマンと同じ悪魔六騎士のひとりのザ・ニンジャも、負けが多く、何度も死んでいるものの、人気のある超人です。これまでの5回の超人選挙で、ザ・ニンジャは毎回トップ10にランクインしています。投票者のコメントには「試合結果ではなく戦いで魅せる異色の存在」などの熱いの支持の言葉があり、ザ・ニンジャの試合内容の素晴らしさが人気を集めています。

　そんなザ・ニンジャのシングル戦初勝利は、「完璧超人始祖編」で訪れます。完璧超人始祖のひとり・カラスマンと対戦したザ・ニンジャは、相手の猛攻の前に大苦戦に陥ります。キン肉マンたち正義超人軍からの激励を受けて復活したザ・ニンジャは、相手の見た目だけでなく能力も奪い取ることが可能と判明した「忍法顔写し」も使用してカラスマンを撃破し、大逆転でシングル戦初勝利を果たすのでした。

　その他、「キン肉星王位争奪編」から登場したキン肉マンビッグボディも、負けのイメージが強い超人でしょう。第5回 超人選挙2021では第6位に入ったキン肉マンビッグボディですが、登場当初は散々な姿をさらしていました。自ら率いた「強力チーム」の仲間たちは、マンモスマンひとりに敗れ、キン肉マンスーパー・フェニックスと対戦したビッグボディ本人も、試合開始早々、相手の必殺技にかかってしまい見せ場のないまま負けてしまいます。おまけに「オ…オレにもよくわからないんだ。強力の神にそそのかされてムリヤリ出場させられたんだ」との「迷言」まで残しました。

　ただ、「オメガ・ケンタウリの六鎗客編」で再登場を果たしたキン肉マンビッグボディは、まるで別人のような活躍を見せてくれます。オメガ・ケンタウリの六鎗客のひとり・ギヤマスターと対戦したビッグボディは、かつて仲間の前で見せられなかった本当の力を示そうと奮闘しました。そして、最後にはビッグボディのオリジナル技「メイプルリーフクラッチ」で、ギヤマスターを撃破します。

　見事に汚名返上したビッグボディに、SNS上では「王位争奪編から誰がビッグボディが活躍するところを予想しましたか（泣）」「最初は結構な負け方するけど約20年後ぐらいに初勝利をおさめるシーンがマジで激アツ」と感動の声があがっていました。

（LUIS FIELD）